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第53回 : プライオリティ・デート

雇用を通じてのグリーンカード申請は、申請者の持つ資質によって、いくつかの優先カテゴリに分かれています。それぞれの優先カテゴリによって、年間の移民ビザ発給数の割り当てが決められており、一番一般的なカテゴリである EB-3には、全体の28.6%が割り当てられています。

EB-3というカテゴリに該当する資質を持つ人は、主に4大卒の専門職労働者か、2年の経験を持つ熟練労働者です。2005年3月末に、雇用によるグリーンカード申請の第1ステップであるレーバー・サティフィケーション(労働許可認定)が PERM へ移行し、同時にバックログ・エリミネーション・センターが創設されたことにより、申請の審査が迅速化され、短期間に大量のレーバー・サティフィケーションが認可されました。その影響で、第2ステップである雇用ベース移民ビザが大量に申請されるようになりました。2005年3月の PERM 移行当初は、この EB-3のカテゴリにおいて待ち時間は発生していませんでしたが、移民ビザ申請数増大の影響がだんだんと現れはじめ、2005年の第4クォーターに、ついに待ち時間が発生してしまいました。

1年に割り当てる移民ビザの数を数えたり、待ち時間を作って数を調節するのは、国務省の担当です。国土安全保障省が所轄する移民局では、移民ビザの数を調節する権限はなく、待ち時間が生じても移民ビザの申請・審査は変わらず行われます。国務省での移民ビザの数の数え方、またその調節の方法は、専門家ですらわかりにくいシステムであり、待ち時間の変更に関しては、予想がつきにくいのが現状です。

その待ち時間ですが、2005年第4クォーター時点では、2001年3月にグリーンカードの申請を始めた人たちが(この申請開始日のことを、プライオリティ・デートといいます)、実際のビザの発給を受けられるようになっていました。その時点での単純計算による待ち時間は約4年半。その後も、待ち時間に関しては、大きな変更はなく、約4年から4年半ぐらいの間を推移していましたが、今年4月に2002年8月であったプライオリティ・デートが5月には2003年8月となり、さらに6月からは2005年6月となります。したがって、この3ヶ月で約3年ほど待ち時間が短縮されたことになります。

これにより、PERM 以前の旧申請方法でレイバー・サティフィケーションを申請した人に関しては、移民ビザの時点での待ち時間がなくなる形になりました。上述の通り、移民ビザの待ち時間の調節方法に関しては予想し難い面が多々あり、突然年単位で長期化したり、今回のように短縮されたりすることがあります。従って、ご自身の申請の待ち時間がない状態であれば、すみやかにグリーンカードの次のステップである永住者登録(ステータス・アジャストメント、もしくはカウンセラー・プロセス)に移行するべきでしょう。移民ビザ取得時の待ち時間がないとなると、最終的にグリーンカードが取得できるまでの時間は、単純に移民局での審査にかかる時間のみと言えます。

(2007年6月)


= お断り =
コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 読者個人の具体的な状況に関しては、米国移民法弁護士にご相談下さい。
2008年
第68回 グリーンカード携帯の義務
第67回 離婚と移民法
第66回 H-1B ビザにおいて新たに明確化されたルール
第65回 米国移民法・最新情報
第64回 シアトル地域における結婚に基づくグリーンカード申請の状況
第63回 再入国許可証でのバイオメトリックス採取義務化
第62回 H-1B 申請について
第61回 ビザ申請料金の値上げ
第60回 有効期間のないグリーンカードの更新

2007年
第59回 就労ビザに関する最新情報
第58回 J-1ビジネス研修ビザ
第57回 DV-2009(抽選永住権)のお知らせ
第56回 E ビザ・L ビザ保持者の配偶者 ソーシャル・セキュリティ番号
第55回 申請料金の値上げ
第54回 PERM 最新情報
第53回 プライオリティ・デート
第52回 H-1B ビザ申請・最新情報(3)
第51回 H-1B ビザ申請・最新情報(2)
第50回 米国市民との結婚によるグリーンカード申請 最新情報
第49回 H-1B ビザ申請・最新情報(1)
第48回 2006年を振り返って

2006年
第47回 プレミアム・プロセス
第46回 DV-2008(抽選永住権)のお知らせ
第45回 雇用に基づく永住権申請に関してよく聞かれる質問(2)
第44回 雇用に基づく永住権申請に関してよく聞かれる質問(1)
第43回 H-1B ビザ最新情報
第42回 E-1条約貿易商ビザ
第41回 雇用ベースの短期就労ビザ、および移民ビザのサービス・センター変更
第40回 雇用ベース移民ビザのリトログレッションについて
第39回 H-1B ビザ申請
第38回 L-1A ビザ保持者から永住権申請へ
第37回 L ビザの申請基準について
第36回 帰化申請(3)

2005年
第35回 永住権保持者が長期間米国外に滞在する場合の永住権の維持について
第34回 DV-2007 (抽選永住権) のお知らせ
第33回 PERM 申請
第32回 雇用に基づく永住権申請
第31回 永住権と離婚
第30回 I-864 Affidavit of Support(扶養証明書)
第29回 抽選永住権当選後の永住権申請
第28回 永住権申請時の健康診断
第27回 移民法に関する情報が入手できるウェブサイト
第26回 シアトル地域移民局・最新情報 永住権申請時のバックグラウンド・チェック
第25回 H-1B ビザ最新情報

2004年
第24回 J-1研修生ビザ
第23回 F-1学生ビザ保持者の社会保障番号・申請基準の変更
第22回 E/L ビザ保持者の配偶者・就労許可証
第21回 条件付永住権
第20回 シアトル地域移民局・最新情報(2)
第19回 永住権インタビュー・結婚ベース米国内ステータス変更(AOS)の場合
第18回 家族関係に基づく永住権申請
第17回 シアトル地域移民局・最新情報(1)
第16回 H-1B ビザ年間発給数が上限に到達・今後について
第15回 永住権取得後の留意点
第14回 永住権申請
第13回 E-2条約投資家ビザ

2003年
第12回 永住権の自己申請(VAWA)
第11回 O-1卓越能力保持者ビザ
第10回 米国市民との 結婚に基づく永住権申請・ステータス変更手続き
第9回 K-1 フィアンセ・ビザ
第8回 帰化申請(2)
第7回 帰化申請(1)
第6回 H-1B 専門職者ビザ: H-1B ビザに関してよく聞かれる質問集(2)
第5回 H-1B 専門職者ビザ: H-1B ビザに関してよく聞かれる質問集(1)
第4回 H-1B 専門職者ビザ: 転職
第3回 H-1B 専門職者ビザ: 解雇
第2回 H-1B 専門職者ビザ: 申請手順
第1回 H-1B 専門職者ビザ: 申請基準
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