 |
今が一番辛い時です。愛する人を失った喪失感やショックは、なかなか乗り越えれるものではありません。時に、哀しみはあまりにも大きく,潰されそうになったり、涙が止まらなかったり、これがずっと続くのではと怖くなったり、1人で生きていくなんて無理だ、とまで感じるでしょう。しかし、どれだけ大切な人を亡くしたとしても、膨大な時間と涙を経て、哀しみや辛さはいつかは和らいでいくものです。ここで注意して欲しいのは、哀しみや辛さが和らいでも、死んだ人への愛情が薄れたのではない、ということです。これを勘違いすると、いつまでも嘆き哀しむべきだと思い込み、前に進めない状態になってしまいます。
また、今のあなたは、ご主人の死を嘆く上に、この先、生活や精神状態がどうなっていくのかわからない、先が見えない不安と孤独を感じられていると思います。これまで、何十年もの間、結婚生活があなたの人生の形でした。しかし、歳を重ねて行くうちに、配偶者や親しかった友達を失っていくのは、避けられない試練です。昔の理想であった、老後は子供や孫達に囲まれて、という生活はなかなか難しく、高齢者人口の増加や、少子化、子供達が遠くに住んでいるなどで、孤独に年老いていく人が増えているのが現状です。結局、現代シニアの方々にとってのチャレンジは、いかに他人とうまく付き合い、暮らし、有意義な余生を送れるか、ということだと思います。
アメリカに永住した日本人女性は、言葉と文化の壁や、外国での結婚・子育て・仕事などで大変な苦労をされた方がほとんどです。夫のため、家族のために、自分を省みず、一生懸命やってこられた彼女達が今やるべきことは、「遊ぶ・楽しむこと」に尽きるかもしれません。同じように夫を亡くした方達と会ってお話をしてください。そして、一緒に泣いたり笑ったりして、生活に楽しみを少しずつ取り入れていきましょう。シニアの人達の集まりに参加したり、一緒に旅行に行ったりして、新しい人間関係作りに時間とエネルギーを投資してください。
シニアの方の生き方は、その人のそれまでの生き方の集大成です。妻としてだけ人生をまっとうするのではなく、1人の女性として人生をまっとうすることを考えて、これからの人生を送ってください。
(2004年10月) |