第15回
: 夏の事故予防と対策
今月は、これから夏に向けて、外で遊びまわる子供達と夏の休暇ではりきる大人へのアドバイスをお届けします。
■日焼け
強い日差しの中、水辺で遊んだりすると、思った以上の日光を身体に受けて、あっという間に日焼けしてしまいます。度が過ぎるとやけどと同じで、水ぶくれになることがあります。特に、肌の弱い人は市販のサンブロックのSPF(サン・プロテクション・ファリター=日焼け防止指数)30以上を使用するようにして下さい。大人でも子供や赤ちゃん用のサンブロックを使えば、強力な肌の保護ができます。唇に水ぶくれなどのできやすい人は、サンブロックの入ったリップクリームをたっぷり塗ると良いでしょう。
色白の人は皮膚がんにもなりやすく、日光がその原因となります。もし油断して焼け過ぎてしまったら、とにかく冷やすことが大切です。冷たいタオルなどで皮膚を冷やし、痛みがひどいときは
"Tylenol" を服用して下さい。特につらいのが治りかけの時のかゆみですが、"Solar Caine" というかゆみ止めと抗炎症剤の入ったスプレーを冷蔵庫で冷やして使って下さい。
■火傷 (やけど)
ホーム・バーベキューでうっかりやけどをした場合は、すぐに冷たい流水で十分に冷やしましょう。その後は消毒し、市販の抗生物質軟膏(Neosporin,
Bacitracin)を塗ってください。水ぶくれになったときは、自分で膜を破らずに自然に破れるか、乾くのを待って下さい。皮膚の膜が、2次感染をある程度防いでくれます。
■軽い擦り傷・切り傷
軽い擦り傷・切り傷の場合は消毒して("Bactin" などの消毒スプレーは肌にしみないので、お子さんのいる家庭では常備しておくと良いでしょう)、抗生物質軟膏を1日に1回塗って下さい。切り傷も大きさによっては縫合する必要があります。大きく開いた傷口であれば、医師にすぐ診察してもらって下さい。6時間以上経った傷は縫合することができませんので、早めに診てもらうことが大切です。
■動物の噛み傷
犬や猫に噛まれた時は、すぐに傷口を石鹸("Dial" という石鹸には殺菌効果があります)でよく洗い、流水で十分に洗い流して下さい 。その後、消毒し、しばらくして赤くなったり腫れたりしたら、すぐ医師の診察を受けて下さい。動物の唾液には悪い感染を引き起こす菌が多いので要注意ですが、中でも噛まれた傷口から入る唾液はたちが悪いものがあります。噛まれたところに生じた赤い色がだんだん周囲に広がっていくようでしたら、菌が身体に広がっているサインです。破傷風は、ケガや擦り傷からも感染しますので、破傷風の予防注射を10年以上受けていない場合は、すぐに受ける必要があります。大人になってからも10年に1度の予防接種を受けておくと安心です。ファミリークリニックでは15ドル程度で接種を行っています。
■虫刺され
虫や蜂に刺されて唇や舌が赤く腫れた場合は、呼吸困難などの症状まで進むことがありますので、大至急病院へ行ってください。刺された部分だけ腫れた場合は、あまりこすらずに石鹸でよく洗い、とげなどが残っていれば、とげ抜きで除去して下さい。
■骨折・つき指
野球・サッカーなどのスポーツでは骨折やつき指などがよく起こります。つき指をしたら、すぐに隣の指と一緒にテープで巻いて保護し、氷で冷やしてください。指の感覚が無い・指が動かないなどの症状があれば、すぐに医師の診察を受けましょう。骨折の可能性があるときは、身近にある厚紙や板を当てて包帯で固定し、すぐに医師の診察を受けて下さい。このようなけがや事故のときは、ファミリードクターが全て診てくれます。
それではみなさん、病気や事故の無い夏を送られますように。
(2002年6月) |