Made in WashingtonFuture of Flight
シアトル情報ポータルサイトENGLISH会員登録お問合せサイトマップ
TOP今月の特集生活ガイド読み物プロに聞こう!ホット・トークマリナーズ情報イベントカレンダーシアトル子育てネットワークFindMe!
今日のPICKUPToday's Seattle今日のニュースPhrase of the DayおトクINFO
第6回: プロベート

前回と前々回はプロベートを通さずに遺産相続する方法について書きましたが、今回は、実際プロベートというのはどのようなものなのかに焦点を当てます。

これまでにも少し触れましたが、プロベートとは基本的には亡くなった人の財産を相続するための手続きです。名義変更はもちろん、債務整理など、亡くなった人の財産に関わる全てを整理し、処理するためのものです。アメリカではこの手続きは裁判所を通じて行われます。どの裁判所がプロベートを扱うかは州によって違いますが、ワシントン州の場合、州の Superior Court(地方裁判所)です。

亡くなった人がノン・プロベート相続にならない形で財産を所有していた場合、遺言書があってもなくても、基本的には、それらの財産の名義を変更するためにはプロベートを通さなくてはなりません。
※詳細は、コラムの第4回第5回をご参照下さい。

プロベートの手続きを始めるためには、プロベートの執行人が必要です。遺言書がある場合は遺言書に執行人が指名されています。遺言書がない場合は、法律により誰が執行人になることができるか、またその優先順位が定められています。ワシントン州では亡くなった人の債務よりも財産が多ければ、ほとんどの場合、執行人はノン・インターヴェンション・パワー(Nonintervention Powers)という権限を裁判所から与えられ、債務の支払いや遺産の分配など、プロベートの運営について裁判所にその都度許可申請しなくても、独自にに行うことができます。このため、弁護士費用や裁判所の費用などを他の州のプロベートよりもかなり低く抑えることが可能です。

執行人は裁判所にプロベートの申立書を提出することによってプロベートを開始します。その後、遺言書がある場合は、その有効性を確定するため、亡くなった人の家族やその他関係者に遺言書の存在を知らせ、4ヶ月以内に異議申し立てが無ければ、遺言書の有効性が確定されます。

更に、亡くなった人の債権者に連絡し、4ヶ月以内に取り立ての手続きを取るよう告げることができます。この債務整理の手続きは昔は義務付けられていましたが、今では執行人の裁量により必要かどうか判断することができるようになりました。

これと並行して、執行人は亡くなった人の財産について情報収集し、リストを作らなければなりません。執行人が亡くなった人の財産についてよく把握してる場合は問題ないのですが、実際は夫婦間でもどちらかに任せきりというケースが多く、情報収集は意外と難しいことが多くあります。また、財産の価値を定める必要があるため、物によっては鑑定や評価が必要になります。

プロベートの最中でも、債務や税金を払うために十分な財産を残してあるかぎり、必要に応じて遺産をある程度分配することは可能です

財産が課税対象額以下の場合は、これらの手続きが終わったら、諸経費を支払った後、名義変更を遺言どおり又は法定相続どおり行って、プロベート終了となります。始めから終わりまでどれほど期間がかかるかは執行人によりますが、早ければ5〜6ヶ月程で終わらせることも可能です。しかし、実際は執行人は自分の忙しい仕事や生活の合間に時間をつくってプロベートの作業をすることがほとんどですので、もっとかかる方が一般的です。

財産が課税対象になる場合は、税金の申告が必要です。執行人には申告書を死後9ヶ月以内に提出し、税金を払う義務があります。必要であれば、申告書提出を更に6ヶ月延期することはできますが、その場合税金はある程度見積もって支払わなければいけません。申告書提出後、IRSやワシントン州の税務局から認可が下りるのを待って、遺言書どおり又は法定相続に沿って遺産の最終分配をして、プロベートを終了することになります。IRSの認可を待たなければいけない場合は、IRSの処理にかかる時間が非常に長いため、プロベート開始から終了まで2〜3年かかることも珍しくありません。

注: 税金の申告・支払いはプロベートを通しての相続かそうでないかに関わらず義務が生じます。プロベートを通しての相続である場合は上記のようにプロベートの一環として処理されますが、ノン・プロベートの相続の場合は、ノン・プロベート財産の管理の一環として処理しなければいけません。ですから、例えば亡くなった人の財産が全てリビング・トラストに入っていた場合は、トラスティ(トラスト管理者)が、トラスト合意書に沿っての死後の遺産分配をする前に、責任を持って税金申告・支払いをしなければなりません。ですから、プロベートを避けるということは、あくまでも相続による名義変更の方法の違いであり、税金を避けるということではありません。

(2004年11月)


= お断り =
コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関しては、お住まいの州のエステート・プランニング弁護士にご相談ください。

なお、このコラムにおける法律の情報は特に明記されていない限り、掲載時のワシントン州の法律に基づいております。エステート・プランに関する法律は州によって大きく異なりますので、ご注意ください。
第10回 連邦遺産税
第9回 連邦贈与税
第8回 州遺産税
第7回 委任状(Durable Power of Attorney)
第6回 プロベート
第5回 リビング・トラスト(Living Trust)
第4回 プロベートを通さない遺産相続(Nonprobate Transfers)
第3回 遺言状(Will)
第2回 コミュニティ・プロパティ
第1回 エステート・プランとは?
ジャングル日誌 | 会社紹介 | コンテンツに関するお問合せ | 技術的なお問合せ
広告掲載について | ご利用上の注意 | 個人情報保護ポリシー

当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断転載を禁じます。
This site is protected by copyright and trademark laws under U.S. and International law.
© 1998-2008 Junglecity Network, Inc. All rights reserved.