名古屋大学教育心理学専攻。埼玉県児童相談所・東京都下の一般病院・精神科病院などでの心理職・カウンセラー歴10年、インディアナ州立大学で心理学修士、ロサンゼルスでインターン後アジア系ドメスティック・バイオレンス被害者用シェルターに勤務。2003年5月から2004年8月までドメスティック・バイオレンス(DV)の被害者のための非営利団体
"Asian & Pacific Islander Women & Family Safety Center
(アジア・太平洋諸島出身の女性と家族のためのセーフティ・センター)" でアドボケイトとして勤務。DV・性暴力などの被害者に直接相談に応じる他、DVについてのコミュニティ教育やアウトリーチに力をいれています。
(1) DV の被害者の話を信じる
もし友達や家族が DV の被害にあっていると言ったらまず信じることです。なぜなら、DV の被害者は通常、「これは家の中の問題だから」と思って他人に話さないからです。被害者であっても、自分に責任がある、恥ずかしい、言っても信じてもらえない、まともに取り合ってもらえないなどと思ってなかなか言いません。ですから、被害者が話し出したら、よく聞いてあげることが必要です。あなたが加害者を知っている場合、加害者は暴力を振るう人とはとても思えないかもしれません。でも、加害者は外ではとても優しくておとなしいにも関わらず、家では妻や子供に乱暴する、脅かす、怒鳴り散らす、まさに二重人格、というのはとてもよくあることなのです。外ではその場に応じた役割をきちんとこなす、仕事もできる、周りからも信頼されるということは大切なことであると加害者はちゃんと知っています。ですから家の中という、他に目撃者がいないところでは、自分の思い道理にしてもいいと思っています。彼にとって、妻子は自分の所有物か奴隷のようなもの、コントロールの対象でしかありません。
(3) 噂話にしない
被害者が DV について相談した場合、他人にその内容を話すことはとても注意が必要です。その話が回りまわって加害者の耳に入れば、被害者にとってとても危険な状況になります。加害者は自分が家族に暴力を振るっていることなど誰にも知られたくありません。また、DV
は被害者にも非があると思っている周囲の人から、被害者が仲間はずれにされるかもしれません。ですから被害者とよく相談して信頼できる人を見つけ、その人にだけ話すよう、細心の注意を払う必要があります。
(4) DV について学ぶ
DV とは何か、原因・サイクル、近くの DV の団体などについてよく勉強することです。できればグループを作って一緒に勉強すれば、被害者を皆でサポートできるようになるでしょう。今は本やインターネットで日本語でもたくさんの情報がありますし、DV
の団体でもいろいろパンフレットを備えています。被害者の安全が一番大切なので、どうしたら被害者が安全でいられるか安全策(Safety
Plan)を学んだり話し合うことが必要です。
(8)被害者が好きなことを一緒にする
DV は複雑な問題で時間がかかります。とても疲れます。ですから、被害者が好きなこと、楽しめることを一緒にすることはとても大切です。特に加害者は家族や友達に会わせない、仕事をさせない、被害者が外に出るのを嫌うなどで被害者を孤立させがちです。ですから友達としてのつきあい続けることはとても大切です。