ワシントン州の法律で離婚は "Dissolution of Marriage"(結婚解消)と呼ばれ、ワシントン州では配偶者の同意や理由がなくても離婚することができます("non fault"
divorce)。何も問題がなければ弁護士を使わずに、早くて3ヶ月で離婚が成立します。しかし、実際には子供の親権や財産分与の問題のため、それぞれが弁護士を雇って争うことになりがちです。とくにDVの場合、加害者が被害者をコントロールする手段として親権や金銭を使いがちです。例えば、子供に愛情や関心がないのに親権を要求する、子供の養育計画(parenting
plan)に同意しない、裁判で決められた養育費を払わない、CPS(Child Protection Agency)に被害者が子供を無視していると電話する、現時点で金銭がないのは(一般に、離婚した母子家庭は経済的地位が前より低くなる)母親のせいだと子供に言う、等です。また、加害者が子供に会う権利が認められていれば(Visitation)、被害者が子供を連れて引越しするには、裁判所の許可が必要です。
■移民法
アメリカ人、またはアメリカに永住権のある人は結婚した時、スポンサーになって配偶者の永住権の手続きをすることになっています。しかし、DVの加害者は、被害者をコントロールする手段として、わざとこの手続きをしないため、被害者が合法的にアメリカに滞在できなくなってしまうという問題が発生してしまいます。この問題の発生を避けるべく、1994年に
Violence Against Women Act(VAWA)が制定されました。この法律により、(元)夫がアメリカ人、または永住権保持者で、申請者本人がDVの被害者であれば、夫の助けがなくても本人と子供は永住権の自己申請をすることができるようになりました。なお、これには結婚の証明、DVの被害者である証明などの書類が必要です。DVの団体・移民専門の弁護士などにご相談ください。
この他のDVに関する法律としては、政府からの経済援助 TANF(Temporary Assistance for Needy Families)を受ける際に必要とされる条件をDV被害者であることを考慮して猶予するものなどがあります。