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第3回 : 就職・転職戦略 - 効果的なインタビューのテクニック


インタビューのテクニックも国際レベル以上に引上げましょう。Global Search USAのパートナー達はこれまで長い間日本人だけではなく、アメリカ・ヨーロッパ・ラテンアメリカ・アジア諸国の候補者をインタビューしてきましたが、日本人の方の大半がある意味で突出しています。それも、名誉な目立ち方ではなく、残念なかたちで目立っているのです。

日本人の伝統的な美徳と考えられている謙遜は、国際社会における就職・転職には障害となります。先のコラムでもふれましたが、レジュメはあくまでも採用担当者の気を引くツールで、あなたの全てを書き込むものではありません。従って、インタビューを通じてレジュメの内容に肉付けしていくと考えてよいと思います。その絶好の機会に謙遜という態度を取るのは場違いです。国際社会、特にアメリカ社会では、 『謙遜=自信のなさ+プレゼンテーション能力のなさ+問題解決能力のなさ』 と判断されます。インタビューには、その企業にポジティブな貢献をしたい、自分のキャリアを伸ばしたい、さらにあなたの経験とスキルがその企業にとって資産になるということを念頭におきながら、堂々と臨みたいものです。今回のコラムでは採用担当者に効果的に自分を売り込むためのインタビューのテクニックについてお話ししたいと思います。

米国企業がインタビューによく使う質問を具体的にあげてみましょう。
  • l Why are you leaving your current position?
    (なぜ今の会社を辞めたいのですか?)
    こう聞かれても、あなたが現在働いている会社の悪口を絶対に言わないこと。会社、仕事の内容、または報酬に不満を持っているから転職を考えていることは事実ですが、その事実をポジティブに話すことがポイントです。たとえば、昇進・昇給を希望しているのに、それが実現しないので転職を希望している場合でも、「私はこれまで2年間にわたり、こういう仕事をし、こういう成果を出してきましたが、現在の職場では自分のキャリアを伸ばしていく機会が非常に限られていますので、転職を決心しました」というふうに答えます。あくまでもあなたのキャリア成長と会社の現状及びニーズが合わず、あなたの経験とスキルによって貢献できる新しい職場を探しているというシナリオでインタビューに臨みましょう。

  • Why did you leave your job?
    (なぜ前の会社を辞めたのですか?)
    リストラなどでレイオフされた場合も、それについて後ろめたく考える必要はありません。「リストラの結果、私が所属していた部署が他部署と統合することになり、その結果退社することになりました」とさらりと一言で済ませましょう。リストラの背景だとか、部署間のゴタゴタなどを説明する必要は一切ありません。こういった場合の答えは短ければ短いほど効果的です。

    自発的に退社した人は慎重に答えを考えなくてはいけません。難しい状況ですが、「あの会社では新しいことを学ぶ、あるいは次のステップに移行するといったような環境にはありませんでしたので、後任者への引継ぎをした後で退社しました。今は次のステップに向けて個人的にこういうことを勉強するかたわら、自分が成長でき、これまでの経験をフルに活かせる職場を探しています」など、無責任に会社をやめたのではないという点を明確にしましょう。

  • What is your best accomplishment?
    (これまでの業績の中で最も良いものをあげてください)
    この質問に対する回答には、前回のコラム 『就職・転職戦略 --- 採用担当者を引き付けるレジュメとカバーレターの書き方』 でふれた、あなたの業績(Accomplishments)のリストを使うことができます。特に素晴らしい業績について、簡潔なストーリーを用意しておきましょう。

  • Tell me about your biggest challenge you faced.
    (これまで直面した最も困難な状況について教えてください)
    何の失敗もせずにキャリアを順調に積んで来たという人の中に優秀な人はいません。そういう人がいるとすれば、仕事をしていなかったか、真実を言っていないかのどちらかでしょう。アメリカでも、何かに行き詰まり、苦労し、それらの経験を踏まえて問題解決能力を身につけたという経歴の持ち主が重宝されます。この質問に答える際は、こういう問題にぶつかったというところで終わるのではなく、その問題を解決するために実行したこと、その結果学んだ教訓について誠実に話しましょう。

  • What are your strengths?
    (あなたの強みはなんですか?)
    よくある答えが、「仕事の内容がきめ細かい」「仕事のペースが速い」「問題解決に工夫性がある」などです。答には具体的な例を添えましょう。

  • What are your weaknesses?
    (あなたの弱みはなんですか?)
    弱みは誰にでもあります。この質問に答える際には、弱みというよりは、今後あなたが改善していきたい、学びたい部分は、という答え方をしましょう。

  • What types of manager are you?
    (あなたはどのようなタイプのマネジャーですか?)
    いろいろな表現を使って「私は良いマネジャーです」と答えがちですが、必ずそれを裏付ける具体例をあげましょう。実際にあなたが経験した状況、特に問題が起きた場合の状況を簡潔に説明し、そこであなたが部下に下した指示、それに対するフォローアップ、及び結果を説明しましょう。

  • How do your colleagues/subordinates describe you?
    (あなたの同僚/部下は、あなたのことをどのように言いますか?)
    上司にはいい顔をするものの、同僚・部下からは評判の悪い人が少なくありません。こういう人たちが管理する部門は問題がある場合が多いため、この点は採用企業側も気になるところです。従って、紹介者のリストには過去の同僚と部下の名前も含めると良いでしょう。
この他にも、ある状況を想定し、「あなただったらどうしますか?」とたずねる形のインタビューが多くの企業で行われるようになっています。インタビューについては多種の本が出ていますので、それらの本を参考に自分なりの答えをあらかじめ用意しておくのもよいでしょう。

本の出版やスピーチなどの経歴がある人は、インタビューでそのリストを手渡すのが効果的です。また、これまでの仕事内容を見せることによって採用の確率が上げると思われるポジションに応募している場合は、インタビュー時にポートフォリオを披露するとよいでしょう。

インタビューはあなたと企業のお見合いのようなものです。企業側が質問するだけでなく、あなたが企業について学ぶ絶好のチャンスでもあるのですから、積極的に質問をしましょう。たとえば、企業戦略・マネージメントのスタイル・評価システムなどについて質問することで、採用担当者もあなたがその企業に深く興味を持っていることを理解し、好印象を受けるでしょう。

基本給が明示されていないポジションで、希望基本給を聞かれた場合は、まずその質問を相手に返しましょう。「このポジションにおいては私のような経験を持つ者に対してどのぐらいの幅で考えていらっしゃるのですか?」こう答えても回答せずに再度希望額を聞いてくる採用担当者には、「希望基本給をお話しする前に、その他の福利厚生、たとえばボーナス・ストックオプション・保険などについて教えてください」と言いましょう。それでもしつこく聞いてくる採用担当者には、現在の基本給、ボーナス及び福利厚生を説明し、あなたが最低限必要とする額を提示せざるを得ません。

インタビューの最後を締めくくるのはあなたの役割です。次のようなことを明確にしましょう。
  • 採用決定のタイミング
  • あなたが企業に連絡を取るタイミング(たとえば、1週間後に電話をしたい旨を話しておく)
  • あなたに対するコンタクト方法の確認
  • 紹介者のリストを持っていることを伝え、必要であればその場で提出

ポイント
インタビューはお見合いのようなもの。新しい出会いなのですから、肩の力を抜いて楽しみ、あなたも相手をインタビューしているということを念頭において臨みましょう。


Good luck to you!

(2001年10月)
Q&A
英語の発音が下手で悩んでいます。
会社の経営状態について上司と相談するのは危険ですか?
ボランティアなどへの参加は会社での評価につながりますか?
アメリカ企業で働くのに必要な英語力について教えてください。
アメリカ人と働くにあたっての心構えを教えてください。
就職活動の際、誰に "Reference" をお願いすればよいですか?
不況時に営業力をアップするには?
米国CPA資格は外資系IR職に役立ちますか?
日本での就職活動とアメリカでの学業の両立について
不合格となった場合、インターンのオファーをできますか?
応募条件に満たなくても応募するべきでしょうか?
採用の際、英語力はどの程度評価されるのでしょうか?
職歴がなく、ビジネスを専攻することに不安を感じています。
ビザサポートの条件をオファーレターに記載させるべきですか?
履歴書はすぐに提出した方がよいですか?
日系の会社に直接問い合わせるには?
アメリカで働く際、内気な性格は問題になりますか?
就業後に一緒に出かけようという雰囲気に困っています。
グループ面接と一対一の面接の違いは?
人材募集について会社に直接問い合わせるには?
アメリカで働くために望ましい学歴は?

コラム
第5回 オファーの交渉と入社後の戦略
第4回 インタビュー後のフォローアップ
第3回 効果的なインタビューのテクニック
第2回 採用担当者を引き付けるレジュメとカバーレターの書き方
第1回 効果的なジョブ・サーチ・テクニック
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