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帝塚山大学国際関係学部を卒業後、ボストンのフレッチャー法律外交大学院で修士号を取得。日興證券ニューヨーク支店で米国株調査及び機関投資家向け営業を担当し、その後ウォール街の経験を生かしてIRに転向、米IR企業、Georgeson ShareholderCommunication社並びにThomson Financial Carson社に勤務。Thomson社では日本、アジア・パシフィック、ラテンアメリカでもビジネスを展開すると同時に、グローバル・コンサルティング部門の設立・運営も担当。現在はIR及び日米ビジネスのコンサルティングの他、ニューヨーク・ロンドン・東京・香港・シドニーでの部下の採用・管理経験を生かして、管理職のノウハウ及びキャリアの伸ばし方などについての講演・トレーニングも手掛けている。
第1回 : 就職・転職戦略 - 効果的なジョブ・サーチ・テクニック


インターネットでポジションを探す

昔は新聞の就職欄を毎朝、特に米国では日曜版をチェックしたものですが、そういうやり方でのポジション探しは現在では非効率になってしまいました。 職探しもインターネットの時代です。インターネット上には多種の就職向けサイト(On-line posting)があり、そういったサイトでは、州・都市(Washington、Seattleなど)、業界(Retail、Semiconductorなど)、職種(Sales、Financeなど)、ポジションのタイトル(JAVA Programmer、Sales Directorなど)といったカテゴリで空きポジションが検索できるだけでなく、各ポジションの内容(Job Description)、要求される経験とスキルも詳しく掲載されています。リクルーター経由のポジションもありますが、企業が直接掲載している場合は、企業の概況やその企業のホームページへのリンクもしているサイトが多いのも特徴です。企業やリクルーターに、より利用されるサイトには次のようなものがあります。
これらのサイトを一つ一つ検索していくのも一つの手ですが、こういったサイトの情報をひとまとめにし、ひとつのサイトで検索を可能にしてくれるサイトもいくつかありますので、ご紹介しておきます。 また、特定の企業で是非働いてみたいと思っている方は、その企業のWeb Siteを見れば、会社内容、業績、戦略だけでなく、現在募集しているポジションのリスト、Job Description、要求される経験とスキルなども閲覧することができます。ほとんどのサイトではそこから希望のポジションに直接応募できるようになっています。 企業のホームページにはこの他にも役立つ情報が満載ですが、その利用法については後に詳しくふれることにします。

ポイント 1
就職・転職活動に、インターネットを大いに活用しよう。


ネットワーキング

インターネットの時代になったとはいえ、人と人のつながりは以前にも増して重要になっています。効果的な就職・転職活動では、ネットワーキングは不可欠な要素です。就職・転職時のネットワーキングをより効果的にするためには、普段からのまめなネットワーキング、つまり仕事を通じて、友人を通じての"keep in touch"が役に立ちます。

就職・転職を決意したら、先ずあなたのアドレス帳(インターネット・アドレスも含めて)を開くと同時に、それまでに集めた名刺を眺めましょう。友人、昔の上司(新卒の場合はサマージョブやインターン時の上司)、同僚、取引先、学生時代の恩師などに電話をし、就職・転職の意志を伝えます。その際に重要なのは、就職紹介の依頼を避けることです。これは相手方にとって大変な重荷になりますので、電話の内容はあくまでも、あなたの希望している仕事の業界、ポジション内容、希望任地などを手短かに話し、相手方のアドバイスをお願いします。たとえば、業界のこと、業界内での企業比較、企業カルチャー比較、あなたの経歴と希望ポジションとの適合性など、相手の方にとって話しやすい、話したい内容にします。そういった会話によって、業界や特定のポジションに対する知識が深まるだけでなく、(これはよくあることですが)ある特定のポジションに固執するのではなく、あなたのような経歴や学歴の持主が歓迎される他のポジションが存在するといった、貴重な情報を得ることができます。ネットワーキングを通じ、ある特定の企業の幹部を紹介してもらえることになればホームランです。その人が就職・転職に直接つながらない場合でも、その人はあなたの知人を知っている人ですから、大抵の場合は親切に応対してくれるはずですので、情報をもらうことが大切です。というのも、その人の部署や企業では募集をしていないが、その人の知人があなたの希望しているポジションに合う人を探しているという可能性も大いにあるわけです。

このように、ネットワーキングはあなたの知っている人から始めるのが手っ取り早いですが、全く知らない人にコンタクトすることも可能です。たとえば、業界団体に所属する人や、あなたの分野で活躍している人に直接コンタクトしても良いと思います。また、業界に関連するセミナーやコンファレンスに出席し、そこで新たなネットワーキングを確立することも非常に効果的です。新卒の方は特にシアトルでも定期的に開催されているジョブ・フェアなどに参加すると良いでしょう。ネットワーキングの相手とは、慎重に接することが必要です。就職・転職の時だけコンタクトするのであれば、2回目からは協力してもらえなくなるでしょう。ですから、何らかの情報を得られた場合はもちろんですが、例え何も得られなかったにしても、会話の直後にお礼のレターあるいはメールを送るべきです。その後も就職・転職プロセスの状況報告や、特に就職・転職が決まった場合には、就職・転職報告に加え、改めてお礼のレターあるいはメールを送ることが大切です。今の時世、就職は1回で済むものではありません。日頃からのまめなネットワーキングが、キャリア成功への必須条件です。

ポイント 2
ネットワーキングはまめにしよう。


ターゲット企業への直接アプローチ

働きたいと思っている企業で希望するポジションの募集広告が見当たらない場合、また、キャリア経験の長い人で、「自分はこの企業で、こういう新しいことをしたい」と考えているのに、ネットワーキングを通じてもその企業へのアプローチが見えない時には、思い切って直接コンタクトをしてみましょう。そういった場合の企業への直接アプローチには、先ずレターを書き、レジュメを添付します。宛名はあなたの希望するポジションの上司あるいは最終決定者と思われる人です。その人については、各企業のホームページである程度調べることが可能です。 

レターでは、自分の経験とスキルを簡単に説明をし、あなたがその企業にどれだけ貢献できるかということを率直に訴えましょう。新卒の場合は、あなたがどれだけその分野に興味があり、学びたいかということを情熱的に訴えることです。説得力のあるレターを書くためには、その企業について深く調べる必要があります。ホームページの商品紹介欄や企業戦略欄などだけでなく、その企業がこれまでにリリースしたニュースの中で、特にあなたのフィールドに密接な関係にあるものなども読む必要があります。また、その企業だけでなく、競合他社についても同様なことを把握しておくと、自然と説得力のあるレターが書けるでしょう。ある程度キャリアを積んで来た人たちは、ターゲット企業で新しいポジションを作るという意気込みで転職活動に望みたいものです。 

レターの最後は、1週間後ぐらいに電話で直接コンタクトをする旨と、自己紹介をさせてもらえた機会に対してのお礼で締めくくりましょう。そして、電話でのフォローアップは必ずしなければなりません。そこで直接的な成果が出なくても、レターを書いた相手から何らかの情報を得られるチャンスが生まれる可能性があります。就職・転職活動の根本は、ネットワーキングにあるといっても過言ではありません。

ポイント 3
知らない人でも積極的にコンタクトしよう。


エグゼクティブ・サーチ会社の利用法

サーチ会社には、大きく分けて2種類あります。

・エグゼクティブ・サーチ会社

サーチ会社によって異なりますが、最低でも年収5万ドル以上の人材を取扱っています。これらのサーチ会社にはRetainerの形式を取っているものとContingencyの形式を取っているものがあります。また、中には両方の形式を取っているところもあります。

Retainer形式に特化しているサーチ会社の多くは、最低でも年収8万ドル以上の人材を扱っています。各ポジションについて顧客企業とexclusiveの契約をしており、そのポジションについて顧客企業は他のサーチ会社には依頼をしません。この場合、サーチ会社が適性人材を見付けられなくても、顧客企業はそのサーチ会社に費用を支払う義務があります。

これに対して、Contingency形式を取っているサーチ会社は、顧客企業との契約携帯は成功報酬に基づいています。Retainer形式もContingency形式も、候補者が費用を支払う義務は全くありません。

エグゼクティブ・サーチ会社を利用する場合、そのサーチ会社の顧客企業との契約がRetainerなのか、Contingencyなのかを把握しておくことが重要です。なぜなら、企業とのインタビューにこぎつけた段階で、Retainer形式のサーチ会社を通じている場合は、少数の最終候補者の1人であると考えて良いですが、Contingency形式のサーチ会社を通じている場合は、まだ初期段階だと考えなければならないからです。


・エンプロイメント・エージェンシー

平均して年収5万ドル以下のジュニア・プロフェッショナル及び事務関係の人を主に扱っています。全てのエンプロイメント・エージェンシーは、成功報酬形式を取っています。

この他にもテンプ・スタッフ専門のエージェンシー、短期のハイテク・プロジェクトのコントラクター専門のエージンシーなどがあります。ハイテクの経歴を持っているが、希望する企業のパーマネント・ポジションに就職するだけの経験とスキルを持っていない人は、短期間プロジェクトをこなしながら、レジュメを充実させるというのもひとつの手です。

ここで理解しておかなければいけないのは、サーチ会社もエンプロイメント・エージェンシーも、企業が顧客だということです。つまり、これらのサーチ会社にレジュメを提出しても、彼らの企業顧客のポジション・リストにあなたの経歴に見合うポジションがあれば、ただちに連絡がありますが、連絡がなければ彼らからのポジションの紹介は見込めないということです。これからも自分のネットワーキングが就職・転職活動でいかに重要だということが、さらに明らかになるでしょう。

ポイント 4
エグゼクティブ・サーチ会社に全面的に頼るのは禁物。


Let’s network!

(2001年8月)
Q&A
英語の発音が下手で悩んでいます。
会社の経営状態について上司と相談するのは危険ですか?
ボランティアなどへの参加は会社での評価につながりますか?
アメリカ企業で働くのに必要な英語力について教えてください。
アメリカ人と働くにあたっての心構えを教えてください。
就職活動の際、誰に "Reference" をお願いすればよいですか?
不況時に営業力をアップするには?
米国CPA資格は外資系IR職に役立ちますか?
日本での就職活動とアメリカでの学業の両立について
不合格となった場合、インターンのオファーをできますか?
応募条件に満たなくても応募するべきでしょうか?
採用の際、英語力はどの程度評価されるのでしょうか?
職歴がなく、ビジネスを専攻することに不安を感じています。
ビザサポートの条件をオファーレターに記載させるべきですか?
履歴書はすぐに提出した方がよいですか?
日系の会社に直接問い合わせるには?
アメリカで働く際、内気な性格は問題になりますか?
就業後に一緒に出かけようという雰囲気に困っています。
グループ面接と一対一の面接の違いは?
人材募集について会社に直接問い合わせるには?
アメリカで働くために望ましい学歴は?

コラム
第5回 オファーの交渉と入社後の戦略
第4回 インタビュー後のフォローアップ
第3回 効果的なインタビューのテクニック
第2回 採用担当者を引き付けるレジュメとカバーレターの書き方
第1回 効果的なジョブ・サーチ・テクニック
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