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第7回 : 既存ビジネスの買収

今月は、ビジネスを買い取る際に考慮すべきことについてお話ししましょう。最初に考慮するべき点は、資産の買い取りか、株式の買い取りかです。


資産または株式の買い取り

ビジネスは往々にして株式会社や有限会社の形で運営されています。例えば、ABC社の主要ビジネスである XYZ ビジネスを買収するとしましょう。ABC 社の XYZ だけを買収するのか、それともその持ち主である ABC 社ごと買収することのかを選択できる場合、どちらを選ぶか迷いますね。株式買い取りの形での買収の利点は、買い取ったビジネスの継続性の保ちやすさにあります。顧客・従業員・取引先のいずれとも、そのままの関係が継続します。ただ、この場合に気をつけなくてはならないのは、これら有形無形の資産だけでなく、債務も継承するということです。もちろん、賠償責任などは売主が責任を負うことを契約で規定して避けることができますが、これらは資産買い取りの場合は起きにくいです。。なぜなら、資産の買い取りでは、ビジネス営業権・備品・在庫・貯蔵品など、それぞれを選択して購入できるからです。この他、資産買い取りには税法上の利点もありますが、それは別の機会にお話します。


買収価格

買収価格が格安であることがわかっていれば、問題はありません。少々高いように思えても、将来発展の可能性があるため買収の機会を逃したくない場合や、売り手が引き下がらないのが明らかな場合は、その価格を承知することになるでしょう。適正価格かどうか迷った場合は、ビジネス・エバリュエーション・アカウンタントに依頼すると、帳簿を調べるなどして今後の利益予測もしてくれます。一般的には、あまりうまくいってないビジネスの価格は備品・在庫などの有形資産価値にほんの少し上乗せしただけのものですが、これに対し、繁盛しているビジネスの場合は営業権が価値を持ち、有形資産総額よりかなり大きなものとなります。


賃貸借契約

ビジネスを買い取るとともに同じ場所で営業を続ける場合は、建物なども一緒に買い受けるのでない限り、賃借契約が引き継がれるのかどうかは大事なことです。その場所でのビジネス継続が重要であるにかかわらず、賃貸人が契約の継続に消極的な場合は、買収はお勧めできません。賃借人である売主の持っている契約書を注意深く読みましょう。"Assignment and Sublease" という項では通常、賃貸人があらかじめ書面により合意をした場合を除いては賃借人(売主)は他の者に使わせてはならないと規定しています。この場合、売主は賃貸人に相談して買主が使うことに同意を得、文書にしておくことが必要です。なお、賃貸人が同意する場合、賃借期間はどれだけ残っているか、更新可能かどうかを確かめることも重要です。例えば、設備に資金を投じてわずか1年後に立ち退くような事態になるのなら、その資金が無駄になります。そういった取引には初めから手を出さないほうが良いですね。

以上が、ビジネスを買収する際に考えなければならない基本的な事柄です。


(2005年12月)

= お断り =
このコラムは一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的勧告もしくはそれに代わるものと見なされるべきではありません。このコラムは、執筆担当者と読者の間に、弁護士とクライアントという関係を意図するものでも、そのような関係を築くものでもありません。ここに含まれている内容は概括的なものであり、読者個人の法的なまたは事実に基づく状況には適合しない可能性があります。このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。
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