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第27回 : 州法5373 ワシントン州失業保険プログラムの対象拡大

失業保険は、自身に責めのない理由により職を失った場合に、その収入の一部を補填することを目的としています。この失業手当ては、求職中、また場合によっては職業訓練受講中の失職者の暫定的収入源となります。最近になって成立したワシントン州上院5373法は、2008年からワシントン州の雇用主、および企業経営者に新しい報告義務を課すとともに、州の失業保険制度への強制加入の範囲を拡大しました。

これまで会社経営者と役員は同制度への加入は強制されず、州に通知した場合にのみ加入が認められてきました。会社経営者や役員は通常、役員や会社経営者ではない雇用者に比べて経済的に恵まれており、失業保険の必要性が低いと考えられていたからです。しかし、この上院5373法により、会社経営者と役員も、2008年から同制度への強制加入の対象となります。

現行の制度では、会社側が雇用者の多くを「役員」とすることで失業保険税の支払いを免れていても、この雇用者は失職した場合に失業保険の支払いを請求するといったケースが多発していました。そのため、ワシントン州雇用確保局が変更を要求していたことが、受け入れられたのです。

上院5373法は、「非参加」を選択し得る立場にあって実際にその選択をしない限り、会社経営者であれ役員であれ雇用者であれば自動的に失業保険でカバーされることとしました。非参加を選択できるのは、限られたタイプの人のみです。株式公開の会社では一定の役員、非公開会社では8人までの役員がそれにあたります。家族経営の会社は例外で、これは3親等までの血縁、または姻戚関係にある役員はすべて「非参加」の選択が可能です。非公開会社で役員として「非参加」を選択するには、実際の会社運営にかなりの割合で関与している者であることが必要です。株式が公開されている会社の役員として「非参加」を選択するには、実際の会社運営にかなりの割合で関与していることのほか、会社の株主であること、その主要任務に肉体労働は含まれないことが条件とされます。つまり、新法では失業保険の対象外となる人数が大幅に減少することになるのです。

また、上院5373法では、以上の変更に加え、報告義務の内容も拡大しています。雇用主は各雇用者の氏名・勤務時間数に加えてソーシャル・セキュリティ・ナンバーも報告せねばなりません。雇用主はまた、経営者・パートナー・役員の氏名とソーシャル・セキュリティ・ナンバー、郵便送付先住所、電話番号も報告しなければなりません。こうすることにより、失業手当を本来受け取るべきでない人物への支払いを州が回避、または取り締まりをすることが容易になります。また、それだけでなく、会社役員、および企業経営者が故意に失業保険税を免れようとした場合には、個人的に責任を追及されることになります。つまり、新法による報告義務が拡大することによって、州が役員や企業経営者の責任を追及しやすくなるのです。

(2007年12月)

= お断り =
このコラムは一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的勧告もしくはそれに代わるものと見なされるべきではありません。このコラムは、執筆担当者と読者の間に、弁護士とクライアントという関係を意図するものでも、そのような関係を築くものでもありません。ここに含まれている内容は概括的なものであり、読者個人の法的なまたは事実に基づく状況には適合しない可能性があります。このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。
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