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第21回 : なぜ有限責任会社(Limited Liability Company)は人気があるのか?
事業の形態として有限責任会社(LLC)を選択することが急増しています。これは、LLCには、1)有限責任、2)所有者資格の柔軟性、3)経営の柔軟性、4)節税の4点が組み合わされているという利点があるからです。株式会社(corporations)、組合(partnerships)、個人事業主(sole proprietorships)、合資会社(limited partnerships)など他の形態にもこういった利点のいくつかが該当しますが、多くの状況を踏まえて理想的にそれらの利点が組み合わされているのが、LLC なのです。.
有限責任
各種の有限責任事業を創設する最も大きな理由が、責任の有限性です。会社の抱える問題がオーナー個人に影響することを避けるためであれ、オーナーの抱える問題が会社に影響を与えることを避けるためであれ、オーナーと会社資産の間に仕切りを作ることに有限事業法人の設立の最も大きな意義があります。 LLC はこの仕切りを創ることができますし、オーナーにとってはこれ1つでも十分、LLC 設立の意味があります。
所有者資格の柔軟性
とは言え、責任の有限性を持つ会社形態は株式会社や合資会社など他にもあります。株式会社が最も伝統的な形で、最も多く存在し、しっかり確立されています。では、なぜ今、LLC なのでしょうか。通常の株式会社は往々、サブチャプター C コーポレーションまたは C- コープと称されます。しかしながら、この C-コープに入る収入は二重の所得税の対象となります。収入はまず株式会社の収入とみなされて課税され、そこから株主が受け取る配当もまた収入として課税されるのです。これに対し、S-コープと呼ばれる、会社段階で課税されない特別の株式会社もあります。ただしこの会社にはオーナーの資格制限があり、米国の国民または住民である場合以外は特別の信託しか S-コープのオーナーになることはできません。その上、S-コープのオーナーは100人を超えることもできません。LLC の場合は誰でも(他の LLC や株式会社でさえも)オーナーとなることができ、なおかつ課税を一度だけにすることができます。税金は少なく払うほうが良いということを前提にするとき、LLC はそのオーナー資格を広く拡大すると言えます。
経営の柔軟性
LLC は基本的に、何も書かれていない黒板と言ってよいでしょう。誰が経営するか、意思決定は誰がするかなどについては非常に柔軟性があります。その上、利益または損失の配分や配当にあたっても、かなりの柔軟性があるのです。株式会社なら所有権限の多寡に応じて利益・損失を配分しなければならないところも、LLC であれば、その配分が「実体的な経済的効果」を有する限り、オーナーはいかなる利益・損失配分にも同意することができます。この場合は内国歳入庁(IRS)規則704条に基づき、LLC の利益・損失がオーナーの出資配分と異なる場合は、ある時点で税の再調整または税特典の再配分が行われることになります。
節税
もしオーナーが1人だけであれば、その LLC は連邦税法を無視することができます(つまり収入に対して一度だけの課税がなされます)。オーナーが2人以上の場合は LLC はパートナーシップとして課税されます。これもまた、一度だけの課税で済むということです。これに加えて、創設時に LLC に対して行われた財産出資も、また LLC からオーナーに対してなされる増大資産の配当も、通常は非課税行為です。簡単に言えば、LLC を利用することにより、かなりの節税が可能になるのです。
このように各種法人の持つ長所の多くを併せ持つところから、LLC は、事業形態として最も人気ある存在へとなりつつあるのです。
(2007年5月)
= お断り =
このコラムは一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的勧告もしくはそれに代わるものと見なされるべきではありません。このコラムは、執筆担当者と読者の間に、弁護士とクライアントという関係を意図するものでも、そのような関係を築くものでもありません。ここに含まれている内容は概括的なものであり、読者個人の法的なまたは事実に基づく状況には適合しない可能性があります。このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。
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