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第17回 : 商標の上手な選び方
ビジネスの商標(trade mark)を選ぶのは、なかなか難しいものです。ひと目で製品やサービス内容が分かる商標が理想的ですが、製品やサービス自体を指し示す商標の取得は困難です。連邦特許商標局(PTO)が製品やサービスを示す商標に所有権を認めるのはごく限られた場合で、それも製品やサービスについての普遍的な名前は許可されません。
例えば、リンゴの栽培・販売業を考えてみましょう。"TASTY APPLE" という商標で市場に参入できれば、あなたの扱う品がリンゴであることは明白で、消費者も「おいしいリンゴである」と思うでしょう。しかし、他のリンゴ販売業者であるあなたの競合先もまた、自分のリンゴを "TASTY APPLE" として売り込むでしょう。そうなると、この "TASTY APPLE" は、製品についての一般的な説明となるため、商標には不適切と言えます。
このような理由で、PTO は、説明的な商標を連邦登録商標とは認めていません。もし認めても、商標保護力の希薄な補充登録(Supplemental Register)としてであり、結局、"TASTY APPLE" を商標として登録するのは、それが説明的なものであるため困難だといえます。このような普遍的な商標の例としては、"APPLE"が考えられます。"APPLE" は製品そのものですから、PTO は補充登録さえ認めていません。 .
では、良い商標とはどんなものでしょうか。一般に、良い商標とはA)類似の製品またはサービスについてまだ誰も使用しておらず、B)製品またはサービスを説明するものでなく、C)一般的でないものを言います。以上の観点から、"APPLE" はコンピュータとしては素晴らしい商標である一方、リンゴの商標としては不適切であることが理解できます。また、すでに "APPLE" というコンピュータ会社がある以上、"APPLE" を商標として別のコンピュータ会社を設立してはなりません。たちまち訴訟の対象となるだけです。
製品やサービス自体を説明する商標を取得することは難しく、一般的な商標も認められない場合に、会社を即座に認識してもらうにはどうすれば良いのでしょう。結果から言うと、「即座に認識される」というのは不可能なのです。一般的な商標は使うのは自由でも登録が認められないのでは、その普及に手間隙かけても金銭の無駄ですし、説明的な商標もその保護には危険が伴います。また、あなたが個性の強い商標(説明的でなく、一般的でなく、完全にオリジナルなもの)を選択し、その普及に成功すれば、商標は非常に勝ちあるものとなります。その良い例でとても身近なものとしては、"JUNGLECITY.COM" があります。"JUNGLECITY.COM" の発足時には、それが何かを知っている人はごく少数でした。「コミュニティ・ウェブサイトとしてはまったくおかしな名前だ」と思った人さえいたことでしょう。しかし今では "JUNGLECITY" と聞くと、人々は「信頼できる日本語コミュニティ・サイトである」と認識します。大事なことは、商標が一般的でも説明的でもなければ、その商標の取得につき、裁判官が反対する余地が無いことです。コンピュータの "APPLE" や、ジョブサイトの "MONSTER"、サーチエンジンの "GOOGLE" などもそうです。これらはすべて、 強く印象付けることに成功した強力な商標で、非常に価値あるものとなっています。
(2006年11月)
= お断り =
このコラムは一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的勧告もしくはそれに代わるものと見なされるべきではありません。このコラムは、執筆担当者と読者の間に、弁護士とクライアントという関係を意図するものでも、そのような関係を築くものでもありません。ここに含まれている内容は概括的なものであり、読者個人の法的なまたは事実に基づく状況には適合しない可能性があります。このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。
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