第3回
: 課税対象所得の範囲とは?
第2回のコラムでは、米国の 『居住者』 と 『非居住者』 とでは、確定申告をする際に "課税対象所得の範囲が異なる" というお話をしました。確定申告の際には、どのような所得に課税がされ、あるいはされないかを知っておくことが大切ですので、今回は課税所得についてもう少し具体的な内容を解説したいと思います。
『居住者』の場合
まず 『居住者』 の場合ですが、規定では 「全世界所得が課税対象」 となっています。この場合、どこで収入を得たかに関わらず、一部例外(※)を除き、受け取られた所得は全てが課税対象となります。具体的なものとしては、利息収入、配当、給与、報酬、賃貸収入、印税収入(ロイヤルティ、特許料、著作権料など)、事業所得、キャピタル・ゲイン所得、課税対象の年金・社会保障手当、退職金などが代表的な所得となります。(※グリーンカード保有者の場合、連続で米国外に330日以上滞在した場合などは、"Exclusion" といって一部課税対象から除外できる所得などもあります。2005年度場合、条件を満たすと$80,000が "Exclusion" 扱いとなります。)
『非居住者』の場合
次に 『非居住者』 の場合ですが、規定では「米国源泉所得 = US source income」がある場合には、それが課税対象所得となり、確定申告を行う必要が出てきます。この「米国源泉所得 = US source income」の考え方・判定方法について、IRS(Internal Revenue Service)では代表的な所得の種類を、以下のような表にまとめていますのでご参照ください。
(IRC Publication 519より抜粋)
Table 2-1 非居住者の米国源泉所得の判定に関する表
Summary of Source Rules for Income of Nonresident Aliens
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| 所得の種類 |
判定の基準 |
| 給与、その他報酬 |
サービスを提供した場所 |
事業所得 個人的なサービスの提供 物品の販売(商品購入) 物品の販売(製造) |
サービスを提供した場所 物品の販売場所 按分計算 |
| 利息収入 |
支払者の所在国 |
| 配当 |
米国、外国法人により異なる* |
| 賃貸収入 |
不動産の所在地 |
印税収入: ロイヤルティ、特許料、著作権料など |
権利の利用されている場所 |
| 不動産売却益 |
不動産の所在地 |
| 個人資産の売却益 |
販売者の税務上の居住国 |
| 年金 |
受給資格を得た国 |
*例外
a) Dividends paid by a U.S. Corporation are foreign source if the corporation elects the Puerto Rico economic activity credit or possessions tax credit.
b) Part of a dividend paid by a foreign corporation is U.S. source if at least 25% of the corporation's gross income is effectively connected with a U.S. trade or business for the 3 tax years before the year in which the dividends are declared. |
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これらは、受け取られた収入が、『米国源泉所得』 であるか否かを判断する上での基準となりますので、ご参考にしていただければと思います。ただし、個々のケースにより、具体的な判断は多少異なりますので、必要に応じ専門家にご相談されることをお勧めします。
(参考例:A氏は2005年9月末に仕事の関係で渡米してきました。A氏は個人事業として経営コンサルタント業を営んでおり、2005年度の収入は$36,000でした。A氏は日本の顧客に対し、米国に入国後も継続してコンサルティングを行っています。この場合、A氏は米国に183日以下の滞在のため非居住者となりますが、$36,000 x 3/12ヶ月〈10〜12月〉 = $9,000が米国源泉所得として課税対象となります。)
(2006年3月)
= お断り = コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず会計・税務の専門家に相談するようにしてください。 |