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第2回 : 私は確定申告をする必要性があるのでしょうか?(2)
前回のコラムでは、確定申告をする上での基準となる "一定所得" についてお話ししました。今回は、もう1つの基準である、"米国在住の外国人(Resident Alien)" の考え方についてお話したいと思います。
ところで、読者の皆様の中には、「米国に半年以上滞在していれば確定申告をしなければならない」と思われている方も少なくないと思います。確かに 「半年以上の滞在」は1つの目安ですが、実際の判定方法はもう少し細かく定められていますので、先ずは以下のフローチャートをご覧ください。
規定でいうところの "米国在住の外国人(Resident Alien)" ですが、これは米国における税務上の 『居住者』 を意味しています。米国での確定申告に際しては、外国人はみな 『居住者』、あるいは 『非居住者』 のいずれかに分類されることになりますが、IRS においては、この 『居住者』、あるいは 『非居住者』 の区別を、実質的、また実際的に米国に滞在した期間により判定しています。この判定方法をフローチャートにすると上の図のようになります(何だか難しいですね!)。つまり、確かに「半年以上の滞在」も1つの基準と言えますが、それより短い滞在日数の場合でも、過去2年間の滞在日数との合計により 『居住者』 になりえることもありますので、この点は注意が必要といえるでしょう。
さて、『居住者』 と 『非居住者』 では、確定申告をする際にいろいろと異なる点がありますが、最も大きな違いは「課税対象所得の範囲が異なる」という点でしょう。これは、『居住者』 の方にとっては、とても深刻な問題といえるかもしれません。なぜなら、『居住者』 の場合は、「全世界所得が課税対象」と定められているためで、つまり米国における所得だけでなく、例えば日本での収入にも税金がかかってしまうわけです(グリーンカードをお持ちの方は、皆さん全世界所得が課税対象となってしまいます)。
それでは、『非居住者』 と判定された場合は、確定申告をしなくてもいいのか?と言うと、決してそうではありません。『非居住者』 の場合でも、「米国源泉の所得のみが課税対象」というルールがありますので、「米国源泉所得」がある場合には、それを申告する必要があると言えます(『米国源泉所得』 とは何か?については、次回のコラムで解説する予定)。
要は、米国での経済活動において得た収入は、『居住者』、『非居住者』 に関わらず課税対象所得として申告しなければならない、ということですが、『居住者』 の場合は、課税対象が全世界での所得となりますので、この点が 『非居住者』 とは大きく異なる点といえます。
ところで、『居住者』、あるいは 『非居住者』 の判定は、単純に日数だけでなく、実際的、また実質的に米国の居住者であったかもどうかも重要な判断基準と言えます。したがって、例えば F ビザ(学生)、J ビザ(教授、留学生)などの方の場合は、特別なルールにより 『非居住者』 と扱われる期間もあり、必ずしも滞在日数だけで判定されるわけではありません。また、米国より日本との関わりの方が密接にある場合、例えば住居が日本にある、家族が日本にいる場合などは、『非居住者』 として扱われる場合もあります(IRS の基準だけでなく、日米租税条約などの基準も判定方法の1つとして用いる場合)。
このように、『居住者』、あるいは 『非居住者』 の判定は、一概に米国での滞在日数だけでは判断できないかもしれませんが、皆様の確定申告に大きく影響しますので、予め状況を確認されることが大切かと思います。
(注)上記は Federal (連邦)税法上の判定方法となり、各州の判定方法は各州毎に別に規定がありますので、ご注意ください。
(2006年2月)
= お断り =
コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず会計・税務の専門家に相談するようにしてください。
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第4回
起業に際しての事業形態
■
第3回
課税対象所得の範囲とは?
■
第2回
私は確定申告をする必要性があるのでしょうか?(2)
■
第1回
私は確定申告をする必要性があるのでしょうか?(1)
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