MENU

JETRO シアトル・オフィス 土屋麻由子さん

  • URLをコピーしました!

 

土屋麻由子(つちや・まゆこ)さん
【学校】 Bellevue College (Sales & Marketing)
【留学開始】 2015年7月
【インターンシップの内容】 JETRO(ジェトロ、Japan External Trade Organization:日本貿易振興機構) シアトル・オフィスでインフラ・イノベーション社の調査など
【連絡先】 pinkflamin5@gmail.com | Facebook | Instagram | LinkedIn

留学しようと思ったきっかけは?

前職は新聞社での広告営業でした。2011年の東日本大震災がきっかけで心境に変化があり、一度きりの人生で本当に自分のやりたいことは何なのかということを真剣に考えた末、仕事を辞め、マーケティングなどのビジネスや、ヨガを始めとする自然療法の勉強をするためにアメリカに留学することを決めました。4~5年前、趣味で始めたヨガですが、アメリカに来る前に全米ヨガアライアンスという認定ヨガインストラクター養成コースを修了し(RYT200)、半年ほど、地元・青森のヨガクラスでレッスンを担当していました(今でも友達には趣味で教えています)。全米でもサンフランシスコに次いでヨガが盛んなエリアのシアトルで、ヨガや健康について勉強したいと思ったこと、アジア人も多くスーパーマーケットやレストランが充実していて食の面ではあまり困らないこと、自然が多く過ごしやすい気候であること、新しいアイデアに溢れ、若い世代も多く成長し続ける街であることなどから、シアトルを選びました。

ヨガインストラクターの資格も持つ土屋さん

留学してからのユニークな体験

地元の青森にいた時、私が渡米する6月に宇和島屋で青森フェアがあるという情報を新聞で見つけ、JETRO 青森オフィスでお話を伺い、シアトル到着直後からボランティアとしてフェアをお手伝いすることになりました。青森フェアでは前職でお世話になった方、知人も数人いたので、日本にいるような感じで、アメリカ生活にスムーズに順応できた気がします。そのフェアにお客さんとして来てくれた日本人の方とは今でも仲良しです。また、このフェアをきっかけに JETRO シアトルオフィスとのつながりができました。

宇和島屋で開催された青森フェア

どんなインターンシップ?

日本進出を検討しているワシントン州企業の事業内容や特徴を、日本語に翻訳しながら文書にまとめています。IT 関連から、アパレル、飲食、医療、航空宇宙ビジネスまで多種多様な企業の営業状況、財務状況、日本進出の目的や日本で展開するビジネスモデルなどを、頂いた資料、会社のホームページ、プレスリリースなどを確認しながら項目ごとにまとめていきます。元々新聞社勤務で、文章を書く機会が多かったことや、営業職だったためいろいろな企業や官公庁関連の部署へも出入りが多く、どのような流れで案件が進んでいっているの大まかな流れがわかることから、JETRO でのインターンシップでその経験がいかせるのではないかと思いました。

このインターンシップから得られることは?

社長が日本人ということもあり、日本とアメリカのビジネスをどちらも体験できることろはメリットだと思います。ビジネスフォーラムなどに参加させていただく機会があるのですが、プレゼンテーションの仕方などは日本と全く違うのでとても勉強になりますし、日本の行政関連のイベントの際にはアメリカ在住の日本人の方も多く参加するので、ネットワーキングの良い機会になります。また、他業種にわたる企業情報や日本進出の背景を何度も読み込むことで、ワシントン州の企業の特徴やトレンドを知ることができます。特にワシントン州の産業の要である航空宇宙産業や IT 産業は、世界でも最先端の技術を持った企業や組織が主体となっており、多くのビジネスチャンスが眠っているのだなと実感します。今まであまり意識することのなかった貿易に関する輸出や輸入のことは、インターンシップを始めたことで、どのような流れで一つ一つの商品や技術が自分の手元に届いているのかを意識するようになりましたし、TPP 法案なども、私たちの生活に密接に関連のあるものだと感じるようになりました。

余談ですが、オフィスはパイオニア・スクエアのスミスタワーという、1914年に建てられたモダンなビルの中にあります。大理石の装飾や、年季の入った手動のエレベーターなど、行くたびに別世界にトリップした気持ちになれます。

スミスタワーのエレベーター・ホール

これから社会人留学する人へのアドバイス

仕事を辞めて留学するのは、勇気のいる決断だと思います。特にシアトルでの生活は、金銭面でよほど余裕がない限り緊縮モードにならざるを得ず、生活スタイルや価値観のシフトに時間がかかりました。ただ、この苦労があるからこそ、自分に必要なこと、必要ないものが明確になり、本当に価値のあるものを知ることができたとも言えます。時にはあきらめや開き直りも必要だと感じていますし、よりシンプルでストイックであることが求められます。何より困っている時に助けてくれる人の優しさは、日本にいる時と比べると桁違いに身に沁みます。

特に女性にとって、20代後半は漠然とした将来の不安が募り、人生の岐路に立つ人も少なくないでしょう。人生を変えたいと思った時に、環境を大きく変えるのは一つの方法です。全ては自分次第ですが、アメリカはチャンスをくれる国だと思っています。

中央の白い建物がスミスタワー

今後はソーシャルメディアを活用したウェルネス・マーケティングについて勉強したいと考えています。卒業後は、OPT を利用してこちらで働く予定です。また、自然療法に特化した大学 Bastyr University のプログラムにも興味があります。

現在、政府の方針もあり多くの外国人が日本を訪問している一方で、日本の若者は内向き志向になっているという話も聞きます。自分が海外で生活して初めて気づく日本の良さもあると思いますし、逆に海外の方が優れていると思うこともたくさんあります。もっと多くの日本人がアメリカをはじめ日本の外に出て、新しい発見をしていってほしいと思っています。

掲載:2016年4月

  • URLをコピーしました!

この記事が気に入ったら
フォローをお願いします!

もくじ