第7回 SIJP の取り組み(4)Google でも子供向けにやってみた!

大小さまざまな IT 企業が集中するシアトル地域で行われているコンピュータ教育とは? Google で働くエンジニアの今崎憲児さんによる実録エッセイ。

今崎 憲児さん

筆者プロフィール:今崎 憲児(いまさき・けんじ)さん(通称:ケンジ先生)
Seattle IT Japanese Professionals (SIJP)スタッフ。現職は Google の Android 部門のテストエンジニア。神戸市生まれ、熊本県育ち。九州大学情報工学科修士課程修了、カールトン大学コンピュータサイエンス PH.D. 卒。シアトルには2004年から在住。その間、Amazon と Google でさまざまな職種を経験。今興味があるのは、子供に対するコンピュータ教育と熊本地震救済活動。公式ブログはこちら

前回は主に図書館で実施した授業についてご説明しました。今回は今年の4月にGoogleのカークランド・キャンパス(シアトルの東にあるカークランド市)で行われた 『Bring Your Kids to Work Day』 での、サイエンスフェア(ブース)形式のコンピュータ講座の実施についてお話したいと思います。

『Bring Your Kids to Work Day』は、Google の社員の子供達が実際に母親や父親が働いている様子を見学する日で、いろいろなアクティビティがありました。

例えば、実際に子供達がチームを作り、Google のソフトフェア開発を疑似体験するものや、MapReduce を Lego で体験するようなアクティビティもありました。また、SIJPで4月に実施した、「ユーザーエクスペリエンスを楽しく学ぼう!」の英語版もありました。

筆者は、『CS Unplugged』 と題して、SIJP の教材を生かし、SIJP スタッフと共に実施しました。目的は、「コンピュータはこんなに楽しいんだよ」ということを子供達に伝えることでした。

今回実施したものがこれまでの講座と異なる点は次のとおりです。

  • 英語で実施
    これまでの教材を英語に翻訳
  • ブース方式
    ・今回のイベントでは、ブース方式の方がたくさんの子供達が参加できるため、ブース方式で実施することに変更
    ・これまでの教材はクラスでの実施のために作られたものだが、ブース方式での実施のため若干修正
  • SIJP 以外のITプロフェッショナル(Googleで勤めているエンジニア)がボランティアとして参加
    ・教材の目的や内容を理解してもらい、彼らが実施。コンセプトは理解されているので、比較的簡単に実施が可能

大きな教室を各テーマ毎にエリア分けをし、次のレイアウトで実施しました。

大部屋のレイアウト

大部屋のレイアウト

実施したアクティビティは次のようなものです。

  • コンピュータの仕組み(Computer Decomposition)
    ・デスクトップとラップトップ・コンピュータを分解し、子供達に部品を見せ役割を説明する。
  • 2進法 (Binary Number)
    ・2進法の基本を教えたのち、2進法を指で数えるアクティビティ
  • サーチアルゴリズム(Search Algorithms)
    くまモンのビデオを用いたバイナリーサーチのアクティビティ
  • ソートアルゴリズム (Sort Algorithm)
    トランプを使ったバブルソートとクイックソートのアクティビティ
  • ロジック (Computer Logic)
    NOT、AND、ORを学習するためのリズムゲームのアクティビティ

大部屋のレイアウト
大部屋のレイアウト

大きなカードを使ってソートアルゴリズムを学ぶ

大部屋のレイアウト

小さなカードを使ってソートアルゴリズムを学ぶ

大部屋のレイアウト

手を使って、2進数を数える

大部屋のレイアウト

手を使ったゲームでロジック(AND、OR、NOT)を勉強する

反省点はいろいろありますが、子供達の評判はとても良いものでした。特に感動した感想をご紹介します。

"CS Unplugged were unbelievably great!! A huge thank you to the volunteers who did these. My kids learned brainstorming in a group, bubble sort, and many other things in a safe and fun way. I’m sure this unique experience made a very large impression on them for the rest of their lives."

"Of all the children in the world, these are the ones who least need to be told that CS is a possible career and that working at Google is fun. I left the event really wishing we could have an event like this for OTHER kids instead of for our own."

今回の反省点を生かして、また子供達がたくさん集まる場所で実施してみたいと思います。

次回は、筆者が今夏に帰省先の熊本で実施したコンピュータ講座についてお話します。

掲載:2017年7月

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