MENU

第24回 サイクリングに明け暮れる夏

  • URLをコピーしました!

30代後半で「働くお母さん」の仲間入り。何もかも「初めて」の息子と一緒にいろいろな発見をさせてもらっています。20年以上住んでいるシアトルも、親子になるとまだまだおもしろいことがたくさん隠れているものですね。シアトルのお気に入りを息子に紹介しながら、「ここに自分の子供と来ることになるとは!」と、しみじみする日々です。

homegrown-tomatoes

裏庭で育てているトマト、今年の初収穫です。

今年の夏は暑いですね!20数年いるシアトルで、ここまで暑い夏というのはあまり記憶にないですが、おかげで裏庭のトマトや紫蘇が急成長。今年初めて試してみたミニトマトも鈴なりで、そばに行くだけでいい香りが漂ってきます。

さて、今年の夏は息子が生まれてから5度目の夏。6月でプリスクールの2014-2015年度が終わり、今は毎日サマーキャンプと水泳教室に行き、帰ってきてから親子でサイクリングに出かけるのがルーティンになってきました。

2歳の時から乗っていたバランスバイクは「小さくなっちゃったよ」と言うので、はとこ(second cousin)にあげ、夫の同僚の娘さんからのお下がりのピンクのコマつき自転車に乗り換えたのが昨年。「バランスバイクから乗り換えるなら、従兄のお下がりのコマなしじゃないの?」と思ったのですが、「だって後ろの車輪がなかったら、倒れたら危ないじゃない?」と、彼なりのロジックがあるようでした。確かに、バランスバイクは足で蹴ってバランスを取りながら走るものですが、自転車はその足をペダルに乗せてこいでバランスを取って進むので、難しいのかも。

思い起こせば、私が自転車に乗れるようになったのは小学校の頃。それも体にあってない大きめの自転車(だったはず)で、なぜか人のいる公園で「だめだめ!」「そうじゃなくて!」「もっとこうして!」と父に言われながら、木にぶつかり、遊具にぶつかり、たくさん涙を流した結果です。

かたや、体にあったサイズでかっこいい軽いバランスバイクから始めた息子。好きな消防車が描かれたヘルメットも買ってもらい、乗る前から自転車が好きになっていました。そして、「とにかく楽しいことが上達への近道」と考える両親に、「こうしたらどうかな」「こうしたらうまくなるよ」「そうそう、上手だね~」「どんどん上手になるね~」「すごいね~」と、改善点を指摘されつつも、褒めまくられる。なんてラッキーな!

でも、よく見てみると、ピンクのコマつき自転車のコマは地面から浮いた状態になっていて、ほとんど役目を果たしていないではないですか。さらに、スピードを出したがる息子の場合、カーブする時に逆にコマがつっかえて倒れたりすることも。「危ないから、もうコマなしでもいいんじゃない?」と言ってみても、「だめ~」。そこで、夫婦で話し合い、「提案はしても、絶対に急がせない。本人がいいと思った時がその時」と決めました。

そうこうするうちに数ヶ月が過ぎた4月のある日、夫がまた「もうコマなしの自転車に乗ってみる?」と聞くと、サクッと「OK」。さっさとコマなしに乗り換えて、10数分後には「もう乗れた~」と、嬉しそうに走り始めました。バランスバイクに乗っていたので当然と言えば当然ですが、こうした紆余曲折が面白い!

今は、オレゴン州ポートランドの会社 Islabikes から購入した16インチの新しい自転車に乗り、安全第一の夫の厳しい指導を受けながら、手信号や一旦停止、いろいろなところへの道順も覚え、どんどん走行距離をのばしていく毎日。一緒に出かける時、坂道で私がだらけそうになると、

「マミー、もうすぐてっぺんだよ。がんばれ~」

と激励することも忘れません。

よーし、母もがんばるぞー。

掲載:2015年7月

  • URLをコピーしました!

この記事が気に入ったら
フォローをお願いします!

もくじ