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第7回 : 快適育児生活

娘が生まれて以来、一体何百時間のあいだおっぱいをやっているのだろうかと考えると気が遠くなる。特に生後間もない頃は、1日8回、1回に30分以上は授乳していたので、単純計算で、1日の6分の1以上の時間を割いていたことになる。授乳中は椅子に縛られ、両手が塞がれて何もできない。3ヶ月頃までは、1〜2時間ずっと椅子に座りっぱなしということもよくあり、この時間がいやでしょうがなかった。洗い物も残っている、洗濯物も溜まっている、クレジットカードの支払いをしなければ・・・と、やる事は山ほどあるのに、すぐにできないもどかしさで、イライラしていた。

そこで、1日の中でこんなに長い時間を費やしている授乳時間を快適かつ有効に使うことにした。まず、両手をフリーにして、授乳中は腕や腰、背中に無理な力がかからないようにする必要がある。それまでわっかの一部が切れた形のドーナツ型クッションをお腹の周りにはめてそこに娘を置いて授乳していたが、高さが上手く合わず、クッションの内側が丸くなっているのでそこに娘の顔が沈み込んでしまうため、タオルを当てたりして高さ調節をしなければならなかった。また、腰からずれて、はずれてしまう場合が多く、私には合わなかった。さらに、たくさんのクッションを使って高さを調節したり、腕にあてたり背中にあてたりもしていたが、毎回ちょうど良い状態にするのは難しく面倒だった。そんなわけで、新しく授乳用クッション(Nursing pillow)を購入。これは、バンドがついている長方形のクッションで、膝の上に置いたクッション部分に赤ちゃんを寝かせて胸の高さまで持ちあげ、バンド部分を腰に巻いて留めるようになっている。これだと赤ちゃんの体が沈まず、ちょうど良い高さになるので、腕で支える必要がなくなり、腰に取り付けるためズレることがないのでとても楽になった。ちなみに、授乳用クッションは半ドーナツ型タイプ、双子を同時に授乳できるタイプなどさまざまで、病院の母乳センター(Breastfeeding Center)やインターネットで購入することができる。私はインターネットでleachco社のものを購入した。

両手フリーでの授乳は、ベビー・スリング(Baby sling)という抱っこ紐のような物でもできるそうだ。これはたいてい1枚の大きな布でできていて、これを体に巻くような形で、言わば赤ちゃんを着る("wearing a baby")ような具合になる。生後すぐからかなり大きくなるまで使用でき、いろいろな抱き方ができるが、慣れるには少し練習が必要である。これを使うと、両手フリーで買い物をしながら授乳なんてこともできるらしいが、私はやったことがない。しかし、シアトルでも夏の暑い日は、これだとちょっと暑すぎになることもあるかもしれない。

さて、両手がフリーになったところで、次は"Nursing Station(授乳場所)"の周りを整えることにした。リビングルームにある大型の椅子とオットマンを"Nursing Station"としていたので、その横に大きめの籠を1つ用意し、そこに、メモ帳・ノート・ボールペン・電卓・携帯電話・PDA・耳掻きなど、日常良く使うものを入れた。また、育児書などを含む数冊の本とテレビのリモートコントローラも手の届く範囲に置いた。さらに、小さなテーブルを椅子の横に置いて、ノートパソコンをセット。これで、テレビやDVDを見たり、インターネットをしたり、本を読んだり、PDAで予定をチェックしたり、時には何かを計算したりといったこと全てを、授乳中にこの椅子に座ったままできるようになった。食事をすることだってできる(もちろん、熱いものなどは万が一赤ちゃんの上に落としてはいけないので避ける)。

授乳中の問題はほぼ解決したものの、私にはまだ不満があった。それは、妊娠中から引き続いてお酒を我慢しなければならないことだ。「毎晩ビールを飲む瞬間のために生きている」と思っていた私が、妊娠中は時々夫に対してキレながらもなんとか我慢し、出産後はキレることはないものの、ビールの楽しみを埋め合わせるために、夜中にせっせとアイスクリームやチップスに手をつけるようになってしまったのだ。これではいけないと思っていた矢先、夫が極微量のアルコールしか含まれていない(0.5%未満)「ノン・アルコール・ビール」"SHARP'S"(ミラー社)なるものを買ってきた。これは、SafewayやFred Meyerなどたいていのスーパーで売っている。恐る恐る飲んでみると、いつものビールの味とは違うが、とりあえずビールの味がする。どうせこれしか選択肢が無いのだし飲むことにしよう、そう思って飲み始めたが、今ではすっかり慣れてしまい、なかなか気に入っている。マイクロブルワリー派のビア・スノッブには物足りないかもしれないが、私はこれでとりあえず満足。もちろん酔えないから、「ほろ酔いで気持ちい〜い」という気分は味わえないが、少しでもビール気分が味わえるのなら、贅沢は言うまい。

執筆者プロフィール: 日本での長い独身貴族生活の後、軽い息抜きのつもりでやってきたシアトルで思いもよらず今の夫と出会い結婚。2002年初夏に初めての妊娠が判明し、人生が180度転換してしまった。2003年に長女を出産し、2005年には次女を出産。子育ての毎日は初めてのことばかりで、心配したり悩んだり喜んだりと実に賑やかな(?)生活を送っている。

Back Number
2008年
第65回 トリック・オア・トリート
第64回 キンダーガーテン
第63回 ファミリー・キャンプ 2008
第62回 ガレージセール
第61回 言語のはなし 続き
第60回 子供とアクティビティ
第59回 アメリカ人が甘いもの好きな訳?
第58回 逆カルチャーショック
第57回 学校選び
第56回 バケーション

2007年
第55回 言語のはなし 第49回 夏休み
第54回 風邪に悩まされた10月 第48回 おもちゃと遊び
第53回 ほめられるのが嫌いな子 第47回 トイレ・トレーニング完了
第52回 日焼け対策 第46回 姉妹の関係
第51回 ファミリー・キャンプ 第45回 子供の味覚
第50回 プリンセスとウルトラマン 第44回 2006年を振り返って

2006年
第43回 お誕生日パーティ 第38回 子供の感受性(2)
第42回 プリスクール 第37回 子供の感受性(1)
第41回 砂場デビュー 第36回 自分でさせる教育
第40回 殻を破り始めた娘 第35回 ベビーシッター
第39回 スクラップブッキング

2005年
第34回 日本のお風呂に開眼 第28回 しつけ
第33回 子供2人連れ、飛行機の旅 第27回 卒乳(Weaning)
第32回 歌を歌おう 第26回 2度目の出産
第31回 トイレ・トレーニング(Toilet training) 第25回 2人目対策
第30回 引越し 第24回 おもちゃ
第29回 ルーティーン(Routine)

2004年以前
第23回 母親のストレス解消法 第11回 手ごたえあり?の娘との2人旅
第22回 ハロウィーン 第10回 初めての病気
第21回 妊娠中の授乳 第9回 離乳食を始めた
第20回 グランパとグランマ 第8回 初めての飛行機の旅
第19回 ベビー・サインと言葉の発達 第7回 快適育児生活
第18回 日本 vs アメリカ お風呂の入れ方 第6回 「ベビー・・・」
第17回 絵本を読もう 第5回 次の試練 「睡眠不足」
第16回 ベビーとの外食 第4回 最初の試練 「授乳」
第15回 トドラー食 第3回 ついにその日が来た
第14回 あっという間の1年 第2回 妊娠はつらいけれど幸せ
第13回 帰省 第1回 妊娠の日米比較
第12回 動き出した!


注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。
   
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