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第61回: 言語のはなし 続き
第55回
で我が家の娘たちの日本語と英語の発達状況についてお話しましたが、今回はその続きについて書いてみたいと思います。現在、長女は5歳と4ヶ月、次女が3歳と3ヶ月。前回書きましたように、2人の世界に入ってごっこ遊びをしているときは、9割方英語となっています。一方、不思議なことに、0歳の時から毎週参加している日本語プレイグループでは、全員が日本語で遊んでいます。私と話す時も引き続き日本語です。
ここのところ、長女の話す日本語の単語にたくさんの英単語が入ってくる現象がさらにエスカレートしているように感じます。例えば、
「学校でね、fish 見る時はね、その前で quiet に stand するの。」
といった具合です。
この日本語は明らかにひどいですね。かなりの危機感を覚えています。子供がこういう話し方をするときに、私なりに気をつけていることは、「違う、fishって言わずに魚っていいなさい!」とは言わず、
「そうなの〜。学校で魚を見る時は、その前で静かに立つのね。」
という風に、全部日本語に置き換えた自然な文で、訂正しないように言い直すようにしています。訂正していることを前面に出すと、反発心を抱いたり、それによって日本語へのネガティブなイメージがついてしまうのではないかということを心配してのことです。
もう1つは、「○○は日本語と英語が話せてかっこいいね〜!2つの言葉が分かるからすごいね!」と褒めまくること。子供によっては日本語や日本的なことが恥ずかしいなどと感じる子供もいるようなので、英語に加えて日本語も話せることへの肯定的なイメージをもたせようとしています。ただ、我が家の長女はかなりセンシティブなので、こういうことも言い過ぎたり強調しすぎると微妙なニュアンスでプレッシャーを感じたりすることも十分ありえるので、子供の様子を見ながら言葉をかけるのが良さそうです。
読み書きの面ですが、今のところ、ひらがなの絵本をぽつぽつ読んだり、友達や日本のおじいちゃん・おばあちゃんに、ひらがなで簡単な手紙を書いたりということができるレベルで、これは、こちらの日本語の幼稚園に行っている子や、ひらがなを教えてもらっている子ならだいたいできるようなレベルです(我が家の娘は日本語の幼稚園には通っていません)。日本語の場合はさらにカタカナがあったり、これから漢字なども出てくるので、読み書きの面で日本の子供たちと同じように読み書きの力を付けていくのには大変な努力が必要となってくることが予想されます。
人間として幸福に生きるために最も大切なことは、日本語とのバイリンガルであるということではありません。当たり前ですが、日本語がきちんとできなくても英語がしっかりできれば人間として幸せな人生を送ることができます。でも、私個人としては、バイリンガルであることはやはり財産だと思います。そしてそれは、幼少時の環境が自分では選べないことから、本人の力ではどうしようもない部分もあります。それならば、日本語と英語の両方に触れる機会のある環境に恵まれている子供を持つ親として、できる限りその環境を生かしてしてあげたいと思います。
(2008年6月)
執筆者プロフィール: 日本での長い独身貴族生活の後、軽い息抜きのつもりでやってきたシアトルで思いもよらず今の夫と出会い結婚。2002年初夏に初めての妊娠が判明し、人生が180度転換してしまった。2003年に長女を出産し、2005年には次女を出産。子育ての毎日は初めてのことばかりで、心配したり悩んだり喜んだりと実に賑やかな(?)生活を送っている。
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