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第43回:お誕生日パーティ

アメリカのお誕生日パーティは盛大なものが多いですね。中でも子供のパーティは、招待状からグディ・バッグ(招待客全員に渡されるちょっとしたお土産の入った袋)まで趣向の凝らされたものが多く、会場も公共のプールや公園のピクニック・テーブルを借り切ったりと、自宅以外のさまざまな場所で行うことも多いようです。お誕生日パーティ専門の施設を運営する企業などもあり、グリーティング・カードやパーティ・グッズなども含め、お誕生日パーティ産業というものが存在します。

住宅事情の違いもあるのでしょうが、パーティに招待する子供の数も日本に比べると多く、例えば子供が学校に行っていると、クラスメート全員を誘うことが暗黙の了解になっていたりすることもあるそうです。誰かを誘って誰かを誘わないと諍いが起きることを気遣ってということもあるかもしれません。

子供が生まれる前までは考えたこともありませんでしたが、自分が子供を持ってみると、いずれは子供のパーティを開く立場になるわけで、なかなか大変そうだなあと気が重くなります。お誕生日には誕生日を迎える子供本人が一番喜べるように、楽しい思い出ができるようにと親なら考えるでしょう。でも、我が家の、特に長女の場合はたくさんのクラスメートを呼んで知らない場所で盛大にやることで彼女が喜ぶとは到底思えません。センシティブな彼女には、たくさんの、しかも、大して親しくもないクラスメートに囲まれると圧倒されてしまうことでしょう。

個人的には、クラスメート全員と親しくない限り、大して親しくない人を招待するというのも疑問に思います。今までそれほど親しくない人のお誕生日パーティに招待されたこともありましたが、その子の好みさえあまり知らないので、プレゼントを買うのにも、一体どんなものが好きなのか見当もつきません。

そして、パーティ恒例のプレゼント品評会。集まったプレゼントを招待客の前で順番に開けていく時、私はいつも「こんな物で本当に良かったのか」と不安で気恥ずかしい気持ちになる上、どうしても他の人のプレゼントと比較してしまいます。本来は、プレゼント1つ1つに対して、もらった人に感謝の気持ちを伝えるのが趣旨で、「こんなにこのプレゼントが気に入ったよ」ということを見せるパフォーマンスでもあるこの慣習ですが、なんとなくいつも落ち着かない気分になるのは私だけでしょうか。もしこれが、親しい友達のパーティなら、そんな気持ちになることもないのではないかと思います。そして、もし娘のお誕生日パーティーをやるとしたら、なんとか各個人に感謝の意を伝えて、全員の前で各招待客のプレゼントを公開せずに済む方法はないものかと考えることもあります。

また、お誕生日に山ほどプレゼントをもらって、本人はどこまで感謝の気持ちを持ったり、プレゼント1つ1つに思い入れや愛着を持つことができるのかということも疑問です。もし、20人を招待したら、一度に20個のプレゼントをもらうことになります。本人が、どれが誰からもらったものかを全て把握できるとは思えません(年齢によるとは思いますが)。そこで、「(長女の)お誕生日パーティをするとしたら、プレゼント無しということでやったらどうか?」と夫に提案してみましたが、「自分も小さいときにお誕生日パーティでたくさんのプレゼントをもらってとても嬉しかったことを覚えているので、子供にもそれを味わってほしい。プレゼント無しなんてとんでもない!」という答え。やはり、アメリカで育ってきた人には、たくさんの招待客とプレゼントでパーッと楽しむパーティが良いのでしょうね。私としては、物そのものよりも、「仲良しのお友達とやったゲームが楽しかった」とか、パーティそのものが楽しかったという思い出を作ってほしいなと思うのですが、世界一の経済大国に住みながら、それは少し理想主義的すぎるかもしれませんね。それに、自分が子供だったらやっぱりプレゼントはたくさんもらいたいなあと思うでしょうから。

これまで、さすがアメリカ人!というような、手作りで趣向の凝らされたお誕生日パーティに出席したこともあります。テーマは海賊で、招待状はビールの空き瓶(プラスチック)に入れて送られてきたり、ケーキも手作りの海賊船だったり。こんなに楽しいパーティを自分で全て作ってしまう友人はすごいと思いました。長女のお誕生日パーティはもう少し年齢が上になってからでも良いかなと思っていますが、やるとすれば、目指すところは、私が子供の頃(1970年代)の「お誕生日会」風(招待客は4〜5人で、食べ物はいちごケーキと紅茶)といったところになりそうです。

(2006年12月)

執筆者プロフィール: 日本での長い独身貴族生活の後、軽い息抜きのつもりでやってきたシアトルで思いもよらず今の夫と出会い結婚。2002年初夏に初めての妊娠が判明し、人生が180度転換してしまった。2003年に長女を出産し、2005年には次女を出産。子育ての毎日は初めてのことばかりで、心配したり悩んだり喜んだりと実に賑やかな(?)生活を送っている。

Back Number
2008年
第61回 言語のはなし 続き
第60回 子供とアクティビティ
第59回 アメリカ人が甘いもの好きな訳?
第58回 逆カルチャーショック
第57回 学校選び
第56回 バケーション

2007年
第55回 言語のはなし 第49回 夏休み
第54回 風邪に悩まされた10月 第48回 おもちゃと遊び
第53回 ほめられるのが嫌いな子 第47回 トイレ・トレーニング完了
第52回 日焼け対策 第46回 姉妹の関係
第51回 ファミリー・キャンプ 第45回 子供の味覚
第50回 プリンセスとウルトラマン 第44回 2006年を振り返って

2006年
第43回 お誕生日パーティ 第38回 子供の感受性(2)
第42回 プリスクール 第37回 子供の感受性(1)
第41回 砂場デビュー 第36回 自分でさせる教育
第40回 殻を破り始めた娘 第35回 ベビーシッター
第39回 スクラップブッキング

2005年
第34回 日本のお風呂に開眼 第28回 しつけ
第33回 子供2人連れ、飛行機の旅 第27回 卒乳(Weaning)
第32回 歌を歌おう 第26回 2度目の出産
第31回 トイレ・トレーニング(Toilet training) 第25回 2人目対策
第30回 引越し 第24回 おもちゃ
第29回 ルーティーン(Routine)

2004年以前
第23回 母親のストレス解消法 第11回 手ごたえあり?の娘との2人旅
第22回 ハロウィーン 第10回 初めての病気
第21回 妊娠中の授乳 第9回 離乳食を始めた
第20回 グランパとグランマ 第8回 初めての飛行機の旅
第19回 ベビー・サインと言葉の発達 第7回 快適育児生活
第18回 日本 vs アメリカ お風呂の入れ方 第6回 「ベビー・・・」
第17回 絵本を読もう 第5回 次の試練 「睡眠不足」
第16回 ベビーとの外食 第4回 最初の試練 「授乳」
第15回 トドラー食 第3回 ついにその日が来た
第14回 あっという間の1年 第2回 妊娠はつらいけれど幸せ
第13回 帰省 第1回 妊娠の日米比較
第12回 動き出した!


注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。
   
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