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第18回
: 日本 vs アメリカ お風呂の入れ方
うちの娘はお風呂が大嫌い。バスタブの中でつるっと滑るのと水が怖いらしく、座ることもかたくなに拒否し、一歩も足の位置を変えずに立ったまま、お風呂の間じゅう泣いている。もちろんちょっとでもお湯を溜めようものなら激しく泣き叫ぶ。
というわけで、夫はほとんどノータッチで、私が毎晩1人で娘をお風呂に入れるため、時々愚痴や文句も出てしまう。そんな夫が先日、何を思ったか「今週末は僕がお風呂に入れる」と言った。どうせ次にそんな言葉が出るのは半年後かなあなどと思いながら、「はいはい、ぜひ入れてやってくださいな」と、夫がその週末の風呂担当となった。
夫はまず、バスタブに浅くお湯を溜め、娘をリラックスさせるため体を横に倒して入れた。娘は頭にお湯がかかるのが大嫌いなので、もちろん大泣き。普段よりも酷い泣き方だ。でも彼は、「慣れるためにはちょっと強行にやった方がいいんじゃない」と言う。内心、これじゃトラウマになってさらにお風呂嫌いが悪化するんじゃないかと思ったが、せっかくやってくれているので黙っていた。それに、別のやり方で意外にうまくいくかもしれないという思いもあった。今までいろいろと試して成功したためしはなかったので、わずかな期待は「やっぱり」という思いとともに消え去った。娘は結局最後まで泣き止むことはなかった。
それはともかく、問題はお風呂の入れ方だ。これでひと悶着あった。
夫はお湯の中で石鹸を使い、そのまま娘をお湯から上げようとするので、「石鹸を流さないの?」と尋ねたところ、「お湯の量と石鹸の量の割合を考えると、石鹸の量はわずかしかないから、すすぐ必要はない」という返事。でも、泡立った石鹸水、しかも、汚れだって溶けているお湯につかっていた子をすすがないなんて、ちょっと私には考えられない。「でも、ちょっとお湯をかけてすすぐだけだから」と、何とかすすいでもらおうとしたが、夫は頑として譲らない。泣き叫ぶ娘を横に、けんかへと発展してしまった。
裸で泣いている娘を横にいつまでもけんかをしているわけにはいかないので、とりあえずその夜はそのままお風呂から出すことにした。その後夫は、「僕はそういうお風呂の入り方でずっと育ってきたし、特に衛生上や健康上問題がなかった」ということをこんこんと説明した。「それに、君のやり方に今まで文句を言うことはなかっただろう。だから、僕のやり方にも文句は言わないでほしい」と言う。いわゆる「文化・習慣の違い」というやつで、納得はできないがこれ以上話しても平行線をたどるだけだ。
結局、私が入れるときは私のやり方、夫が入れるときは彼のやり方でやるということで落ち着いた。翌日同じやり方でお風呂に入れた夫は、娘が「泣き方が昨日よりましになった」と自慢。自分のやり方が良かったと言わんばかりだ。「だったら毎日入れてよ・・・」と言いたいところだ。しかし、月曜日になって私がいつものやり方でお風呂に入れると、今まで少しづつではあるが慣れてきていたお風呂がすっかり怖くなってしまったようで、これまでの努力も故(もと)の木阿弥。再び、はちゃめちゃのバスタイムが始まった。そのはちゃめちゃのバスタイムのいったんをご紹介すると・・・ぞうさんのおもちゃを娘に持たせて「ぞーうさん、ぞーうさん、おーはなが長いのね。そーよ、母さんもなーがいのよー♪」と私が歌い、『Bubble
Monkey』というお風呂用の絵本を読んで、「バブバブ・モンキー、バブ・モンキー、バボバボバー、バボバボバー♪」と適当に作曲した歌を歌い、ヒトデ型の蛇口カバー(蛇口に頭などが当たると危ないので付けるカバー)をお星様だと思い込んで泣きながら『きらきら星』のつもりで手を振る娘に、「きーらーきーらーひーかーるー♪」と「Twinkle
twinkle little star♪」と「ABCDEFG〜♪」の3種類を歌い、それを2倍速にしてもう一度歌うというのを入浴中ずっと繰り返すというもの。しかしこの状態、いつまで続くのだろう・・・。
(2004年6月)
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