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第15回
: 敬語と英語
よく日本語は、敬語が難しいといわれますね。私もそのとおりだと思います。英語はその点、丁寧に話す方法はあっても、例えば目上の人に話すからといって、さほど話し方に変化は生じません。
私がよく驚かされるのが、子供が大人を呼ぶときの呼び方です。学校に入ると、先生にはきちんと名字で「Mr.
Smith」となりますが、プレスクールでは特に、先生でも下の名前にMs. をつけて「Ms.
Kelly」などと呼んだりします。また、友達のお母さんに向かって、普通に、「Hey, Maria!」などと、3歳の子どもでも名前で呼んだりします。
私は3歳の子供に呼び捨てされるのは慣れましたが、自分の子供にそう教えるのは、なぜかどうしても躊躇してしましまいます。子供には、よほど親しいお友達以外の子のお母さんのことは「○○ちゃんのママ」と呼ぶようにさせています。英語のプレスクールでも、他の子どもとは違って、「xxx's
mom」と呼ばせます。
アメリカにいる日本人の間では、母親同士は「○○さん」と下の名前にさん付けで呼び合うことが多いと思います(少なくとも、私の周りではそうです)。ですので、子供たちもそれを聞き覚えて、母親の友達もそう呼ぶこともあります。ある程度仲がよければいいのですが、そうでないと、私はやはり大人に対して名前で呼ばせるのは失礼だと思っています。
日本にいるお母さん同士は、親しさの度合いによりますが、昔からの友達ならそのニックネームでよんだり、ご近所さんなら名字で「○○さん」と呼んだりすると思います。ただびっくりしたのは、幼稚園のお付き合いで、たくさんのお母さんたちがお互いの事を「○○ちゃんママ」と呼び合っていたことです。スーパーで近所の人と立ち話をしていて、遠くからその人と同じ園のお母さん友達が現れたとき、大きな声で「あ、○○ちゃんママ〜!」と彼女が叫んだ時にはびっくりしました。
イギリス出身の友人は、子供が大人を下の名前で呼ぶことはない、と言っていたので、やはりこれは英語というよりはアメリカ独特の習慣のようですね。ただ、日本人の子供の方がアメリカ人の子供よりも大人に対して敬意を払っているのかというと、そうでもないと思いますので、呼び方ひとつで決まるわけではもちろんありません。呼び方を通じて、目上の人に敬意を払うことをきちんと子供に教えていくことができればいいですね。
(2005年3月)
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