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第10回 : 子どもと食事 (2)

先日、公立のキンダーに入学した息子の学校に、ランチを食べに行ってきました。子どもの小学校で一緒にお昼ご飯を食べることができる、というだけでもかなりカルチャー・ショックでしたが、他の子どもたちがどんなお弁当を持ってきているのか興味津々だったので、潜入してまいりました。

その日の学校で購入するランチ(全額2ドル。追加の牛乳は50セント)は、「ビーフ・タコス、りんご、クッキー」でした。偏食の息子はやはりこのメニューでは食べませんので、家から私の分と下の娘の分と3人分のターキー・サンドイッチを持っていきました。

ところで私はおにぎりを詰めた「お弁当」もよく持たせるのですが、「いじめられるかな?」なんて少し心配もしたにも関わらず、みんな「おー、スシ、いいなー」なんて言うらしく、今のところ特に問題はない様子。でもお弁当だと食べるのに時間がかかるらしく、休み時間に間に合わないので全部食べきれないことがほとんど。残されるのももったいないので、結局簡単なものを持たせてしまいます。

さて、こちらのキンダーでは、私が育った時の日本の小学校のように、教室で給食係が用意したものを食べる、というのとは全く違い、ランチ・ボックスを持ってカフェテリアに移動し、何クラスも合同でにぎやかに(というかかなりうるさい)持ってきたものを食べます。

周りをぐるっと見回してみると・・・だいたい聞いてはいたのですが、まあ本当に驚きましたね、みんなの持ってきているランチ。タコスを買っている子もたくさんいましたが、持ってきている子達のランチは、まず定番のピーナッツ・バターとジャムのサンドイッチ。これはかなり多かった。家の隣に住んでいる子も、お母さんが「PB&Jしか持っていきたがらないの〜」と嘆いて(?)いました。他には、袋に入ったぶどうと "TWIX" チョコレート・バーだけ、という女の子がいました。それだけ?と聞くと、「うん」と普通の顔して答えました。それと、すごい色をしたヨーグルトに、チョコレート・チップを振りかけていた男の子は、クラッカーを一緒にかじっていました。また、学校のランチを買ったのに、「え〜いや〜」と言いながらタコスをそのままごみ箱に入れ、りんごをかじっている女の子。隣に座ってきた2年生の女の子は、家から持ってきた小さなサラダだけ食べてました。

学校のランチメニューを見ても、毎回必ずクッキーやプリン、パイなどの甘いデザートがつくんですよね。私にはこれは理解できません。どうして昼間から子供に糖分が必要なのか?それよりも、昼からもがんばれるようにもっとたんぱく質系の食べ物が必要ではないのか?一応、メニューは肉・炭水化物・野菜は取り入れているのは見てとれますが、例えばタコスの日は肉はビーフ、炭水化物はタコスのシェル、野菜はその中のレタス・トマト・りんご、という感じなんですね。その他の日を見ても、ハンバーガーのレタスが野菜だったり、チキン・ナゲットの日は全く野菜なし(りんごつき)と、日本の給食並みの献立は要求できないにしても、もう少し何とかならないのかなという感じもします。

私自身、幼い時は給食が大嫌いでした。まずパンがまずかった。ご飯がやっと月2回導入されたのは5年生になってからでした。ご飯なしの汁のようなカレーとか、竹の子のまずかった八宝菜とか、思い出しても身の毛がよだちます。でもいつも最後まで残って食べさせられてました。パンは持って帰ってもよかったのでいつもランドセルの下に入ってましたが、おかずは泣きながら飲み込んでいた記憶があります。そうまでして残さず食べることを叩き込まれていたのに、今の子だからなのか、それともアメリカの子だからなのか、食べ物を丸ごとごみ箱に入れてしまうことに何の抵抗もないようで、びっくりしてしまいました。家で「ご飯粒を残さないように!」なんて言っている日本的な教育はいいことなのか、そんなことどうでもいいのか、最近わからなくなってきてしまいました。

それでも、子どもと自分のためにも、ヘルシーな食生活を築けるようにと頑張っているつもりです。ランチを学校で買うのも楽しいようなので、週1回は選ばせてあげてます。それ以外は簡単なお弁当やハムや卵のサンドイッチと野菜、フルーツ・・・決してフルーツ以外のデザートは入れません。


家でも食材は気をつけて選んでいます。ヨーグルトは砂糖ではなくフルーツ・ジュースで甘くしてあるものしか買いません。また添加物や保存料などを使用していないものを選ぶようにしています。加工物はプロセスされる過程で余計なものがたくさん入るのでできるだけ避けます。アメリカン・チーズではなくチェダーを使うとか、本当にピーナッツだけで作ってあるピーナッツ・バターを選ぶとか、ホルモン剤を使用していない牛乳を飲む、果汁100%のジュースしか買わない、などでしょうか。子どもにも、一緒に買い物に行きながら、どうしてうちでは砂糖漬けのシリアルを買わないか、人気キャラクターの絵のついたランチパックを買わないか、をきちんと説明してあげます。

食も楽しくなくては本末転倒なので、もちろんたまにカラフルな飾りのかかったドーナツやコーン・ドッグも買ってあげて、「あれもだめ!これもだめ!」にならないように心がけています。そして、いつも親が気をつけて食材を選び、準備すれば、子どももそこからきちんとした食事の大切さを学んでくれるのではないか、と思っています。

(2004年10月)


執筆者プロフィール:アメリカ人の夫と息子、娘に囲まれてシアトル郊外に暮らす、平和を愛するナニワっ娘。嵐のような毎日は『フォークソング風子育て』をモットー(?)に乗り切っています。好きなものは食・音楽・映画。苦手なものは飛行機と運動。

Back Number 第22回 アメリカでの子育て 総集編
第21回 教科書なしの小学校
第20回 学校選びのジレンマ
第19回 防災の日
第18回 お行儀
第17回 パワーレンジャーを肯定する
第16回 おるすばん
第15回 敬語と英語
第14回 子連れの飛行機
第13回 性犯罪と子どもの安全
第12回 サッカー・ママ
第11回 子どもと食事(3)
第10回 子どもと食事(2)
第9回 子どもと食事(1)
第8回 安全対策 日本 vs. アメリカ
第7回 バイリンガル教育
第6回 幼稚園
第5回 メディア
第4回 予防接種
第3回 離乳食
第2回 母乳 vs 人工乳
第1回 おむつ


注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。
   
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