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社会起業家を育成する 『iLeap』

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社会起業や社会変革に興味のある学生・社会人を対象に、ワークショップとインターンシップを組み合わせた短期プログラムを運営する非営利団体 『iLeap(アイ・リープ)』。日本人を対象にしたプログラム 『SIIS(Social Innovation in Seattle)』 のほか、アメリカ人向けの 『Taking the LEAP』 やアジア・アフリカ人向けの 『InternationaInternational Fellowship Program』 など3プログラムを実施している。

iLEAP: The Center for Critical Service
【住所】 4649 Sunnyside Avenue North, Suite #400, Seattle, WA 98103
【電話】 (206) 588-LEAP (5327)
【メール】 info@iLEAP.org
【公式サイト】 www.ileap.org

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『iLeap』 設立まで

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授業風景

『iLeap』 を設立したブリット・ヤマモトさんは、東京生まれ・南カリフォルニア育ちの日系アメリカ人4世。ミシガン大学アナーバー校卒業後、1年間熊本県菊池広域保健センター菊池養生園の竹熊宜孝所長(現名誉園長)のもとで学んだことを生かし、1996年にカリフォルニア州で食を通してコミュニティを築く「農業イニシアチブ」を立ち上げた。その後2004年に同団体を設立し、アメリカ人向けに国際人育成プログラムを開始。2008年には、社会起業の第一人者でもある慶応義塾大学総合政策学部専任講師/非営利団体 『ETIC』(Entrepreneurial Training for Innovative Communities)プロデューサー、井上英之さんの協力を得て日本人向けの社会起業家育成プログラムを始めるとともに、アジア・アフリカ人向けのリーダーシップ養成プログラムを開始した。

日本人向けのプログラム

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企業訪問

日本人向けの社会起業家育成プログラムは定員18名で行われ、シアトル在住の日本人の参加も受け入れている。約1ヶ月にわたり、ケース・スタディやディスカッション、企業・団体訪問で社会起業・社会変革に関する知識を身につけ、すぐにインターンシップの経験に生かすことができる。それだけでなく、個々のインターンシップ経験を他の参加者にフィードバックすることで、経験したことをより深く理解できるようになっている。「大学院でも2年間のプログラムとして教えているが、それを1カ月に凝縮しているので、内容が非常に充実している」とブリットさん。「社会起業や社会変革は日本でも近年関心が高まっており、メディアでも特集が組まれるようになっているが、日本ではまだまだ理論的な範囲と言えるだろう。一方、”社会変革のシリコン・バレー” と呼ばれるほど、社会変革に力を注ぐ非営利団体や営利団体が多いのがシアトル。社会変革に興味のある人に、シアトルの現場で実践的に知識を身につけてもらい、その経験を日本に持ち帰って今後の活動に活かして欲しいと思っている」 。

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修了証書

日本からの参加者は帰国後も前述の 『ETIC』 が社会起業に役立つフォローアップをしてくれるので、長期的にサポートを受けることが可能だ。また、プログラム期間中は各自にアドバイザーが付き、学習目標や将来目標設定などの相談を英語または日本語で受け付けてくれる。春期には、時間のない人に向けてインターンシップを含まない1週間のプログラムも実施している。

その他のプログラム

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授業風景

アメリカ人向けプログラムは4~9ヶ月間で、ワークショップでアジア・アフリカ人向けプログラムの参加者と交流しながら国際開発について学び、その後アジアやアフリカ、南アメリカなどの国々に滞在しながら、知識を実生活に活かす経験を積むことができる。また、2008年から始まったアジア・アフリカ人向けプログラムは3ヶ月間で、デジタル・リテラシーを学ぶ機会も取り入れており、今秋にはハイチからの参加者も受け入れる予定だそうだ。

利潤のみを追求するのではなく、コミュニティへの貢献や社会問題解決に取り組んで行く起業形態は、今後ますます注目されていくだろう。そのような時代のニーズに対応し、活躍できる人材こそ、これからの社会で必要とされていくに違いない。

掲載:2010年2月

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