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シアトルだからこそ実現できた「束芋」アートの世界

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シアトル・アジア美術館で、11月11日から 『束芋 – うつつし うつし』 展が始まる。現代の日本が誇るコンテンポラリ・アーティスト束芋(たばいも)が、自身のビデオ・インスタレーションと同館所蔵品を組み合わせ、現代社会と伝統芸術の共通点を映し出した、シアトルにしかない貴重なアート体験の場だ。

束芋

Two, 2016, Tabaimo, video installation, ©Tabaimo / Courtesy of Gallery Koyanagi and James Cohan Gallery. Round-corner wood-hinged cabinet (gui), 16th century, Chinese, Huanghuali wood, 72 x 37 x 20 in., Seattle Art Museum, Sarah Ferris Memorial Collection and an anonymous donor, 89.20.1.

「先人(伝統芸術)の力を借りて、今現在生きている私たちが "これからどう生きるべきか" を考えながら、作品にします」と束芋さん。鑑賞者は8つに分けられたそれぞれの空間で、美しい映像に仕掛けられたオチに笑ったり、シュールな動画の中に足を踏み入れたり、束芋効果の加わった同館の所蔵品から新しいインスピレーションを受けたりと、さまざまな体験ができる。

public conVENience, 2006, Tabaimo, Japanese, b. 1975, video installation, 6 min. 5 sec.,
©Tabaimo / Courtesy of Gallery Koyanagi, Photo: Takahiro Yonekura.

「芸術を "理解できない" と言う人は、"作者の意図は何か" を頭で考えてしまいがちです。アメリカに住んでいる人は、自分の感じ方に素直。そのまま積極的にアートに関わっていただけると嬉しいです」

展示は2017年2月26日まで。詳細はこちら

2016年11月  取材・文 渡辺菜穂子

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