
Sentenced Home
センテンスド・ホーム
| ジャンル |
ドキュメンタリー |
| 公開 |
2006年 |
| 監督 |
デビッド・グラビアス、ニコル・ニューンハム |
| 公式サイト |
www.pbs.org |
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1996年、米国議会はテロや不法移民の処罰を厳格化するため移民法を改定し、「"悪質な重罪" で1年以上の懲役判決を受けた永住権保持者を例外なく強制送還させる」ことを決定する。この新しい法律によって大きな影響を受けたのは、クメール・ルージュの独裁者ポル・ポト政権による虐殺を逃れ、難民として米国に受け入れられたカンボジア系アメリカ人コミュニティだった。大多数が永住権と米国市民権の違いを知らず、永住権保持者として悪質な犯罪で有罪判決を受けた約1,500人が強制送還の可能性に直面する。この法律では、犯罪を犯してからの年月、服役を終えているかどうか、米国に移住した年齢、米国に家族がいるかどうか、扶養家族がいるかどうかは関係がない。また、ケースごとの見直しも行なわれないため、上訴の可能性もないとされている。
このドキュメンタリーでは、10代の頃に犯した犯罪が原因で、この新しいシステムの下にカンボジアに強制送還される3人の男性とその家族、移民法に関わる政府職員、そして長年にわたり強制送還問題とカンボジア系コミュニティに関わってきた国選弁護人の、2002年から2006年の3年半にわたる出来事を追う。
1人目はカンボジアからタイの難民キャンプを経て、8歳だった1984年にアメリカに移住した Many Uch さん。家族でシアトルに落ち着いたものの、18歳で強盗事件に関与して州刑務所で服役し、釈放前に強制送還の通知を受け取った。もう1人は、ギャングがはびこるシアトル市内のホワイト・センター地域で育った
Kim Ho Ma さん。敵対するギャングのメンバーを4人の友人と共に車から射殺し、懲役38ヶ月のうち25ヶ月を服役するが、1996年の移民法改定により2年半を移民局の拘置所で過ごした後、自己誓約により保釈され、数日後の2002年10月17日に強制送還となる。3人目は2児の父親の
Loeun Lun さん。移民局に米国市民権の証明書を受け取りに行った2002年、1995年に犯した犯罪による逮捕状が出ていると知らされた。10代の時に敵対するギャングに追われる途中、モールの駐車場で発砲したことで暴行罪で有罪となり、郡刑務所で11ヶ月の服役を終えていたことは考慮されないという。
長年にわたり強制送還されたカンボジア人の受け入れを拒否してきたカンボジアは、9/11後に米政府からの強い要請を受け、2002年6月に受け入れを開始。カンボジアに送還された人物は最高で数週間にわたり移民局の刑務所に留置され、釈放後に行き先がなければ送還された人々をサポートするプロジェクト
『Returnee Assistance Project』 のハーフウェイ・ハウスに行くことができるが、その後の生活はまったく保障されていない。"外国"
となってしまった母国でゼロから人生の建て直しを迫られる彼らについて、同プロジェクトのアメリカ人スタッフは、「彼らはカンボジア人ではない。彼らはその経験・教育・言語においてアメリカ人だ。彼らは英語で考え、お互いに英語で話している。彼らは基本的に何も持たずに1人でここに来るのだ」と言い、安全網必要性を説き、彼らがカンボジアで新しい人生を見つけられなければ社会問題になりかねないと指摘する。この作品が制作された時点で、強制送還を待つカンボジア系アメリカ人は約1,500人だった。
永住権保持者には、この国に住み続ける権利と引き換えに、法に従う必要があったと米政府は主張する。しかし、「与えられた時間を有効に使えなかったのなら、それで終わり」とするこの法律には批判の声が上がっていることは事実だ。この作品に登場する国選弁護人らも、強制上訴する権利の獲得に努めている。
今作の共同監督・プロデューサーを務めたニコル・ニューンハム氏は、サンフランシスコ在住のドキュメンタリー映画監督。初めてカンボジア人の強制送還について知ったボストンのカンボジア人コミュニティを題材に
National Geographic/PBS の特別番組 『Skin』 を撮影し、それ以後も今作を含む数々の話題作を制作している。ニューンハム氏と共に監督・プロデューサーを務めたデビッド・グラビアスは数々の受賞している映画監督。2007年2月には両監督が今作に登場した3人にその後の生活についてインタビューした内容が、PBS
に掲載されている。
なお、この強制送還に関しては、カンボジア系アメリカ人に限ったことではない。在シアトル日本国総領事館でも日本人の強制送還に関する告知を出しているので、確認しておこう。 |

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