H-1B ビザの申請は、米国労働局(US Department of Labor)、米国移民局(US Citizenship and Immigration Services)、国務省(米国大使館・領事館:US Department of State)の3つの政府機関が関与し、3段階で行われる。ここではそのステップを簡単に説明しよう。
申請基準はあくまでも前提条件であって、「これさえ揃っていれば誰でも H-1B ビザが取得できる」というわけではない。なぜなら、H-1B ビザは年間発給数に上限があるからだ。米国移民局の会計年度である10月1日から翌年9月30日までの1年間に発給できる H-1B ビザの数は6万5千件のみ。つまり、アメリカでの就労を希望して申請されたケースの中から、実際に就労できる人は6万5千人しかいないのだ。さらに、そのうち6,800件は貿易協定によりチリとシンガポール国籍保持者に優先的に割り当てられるため、日本人が含まれる一般枠は実質5万8,200件。この他に、米国で修士号、あるいはそれ以上の学位を取得した者用に2万件の特別枠が設けられている。申請は先着順なので、申請開始日の4月1日に申請できるよう、雇用先が決まり次第、雇用主に早く準備してもらうことが重要だ。なお、就労ビザは求職者が申請するものではなく、「この人を雇いたい」という雇用主が移民法専門弁護士と相談して申請するもの。これを、「企業がビザをスポンサーしてくれる」と言う。申請には時間も労力も金銭もかかるので、それだけのことをしても自分を必要としてくれる雇用主を見つけることが大切だ。
H-1B ビザ保持者の米国滞在期間は3年。延長は3年で、合計6年まで滞在することができる。しかし、労働認定証(レイバー・サティフィケーション)、または移民ビザ申請を開始してからすでに365日以上経過している場合は、 H-1Bビザ保持者の6年以降のステータスを1年づつ延長できる。また、すでにI-140雇用ベース移民ビザ申請が認可されている場合は、現在のようにPriority Date(永住権申請における優先順位)が現行でない場合にかぎり3年づつ延長できる。