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1974年の設立以来、厳格な認証基準で知られる有機農法民間基準 『オレゴン・ティルス』
が認証したオーガニック・レストラン 『ティルス』。食材の約85%がオーガニックであるだけでなく、調理設備や食材の保管方法など細部にわたる審査に合格したのは米国では2軒目(※)である。1917年に建てられた1階建ての平屋を改造した店舗は
45th Street という交通量の多い通りに面してはいるが、ロゴや外観、そして内装まで薄い緑を基調とし、この場所だけ涼しい風が吹き抜けているようだ。
オーナーシェフは、マリア・ハインズさん(34)。オハイオ州に生まれ、カリフォルニア州サンディエゴで育ったマリアさんが料理をするようになったのは10歳のころだが、初めてシェフとしての仕事に就いたのは17歳の時で、シアトルに引っ越して来たのは7年前だ。その理由を尋ねると、"Food!"
という答えが返ってきた。「いろいろな業界紙を読んでいるうちに、シアトルにはシーフードやマッシュルーム、そして野菜などすばらしい食材が豊富に揃っていることがわかったのよ。シェフにとっては天国のようなところね。それでシアトルに移ることを決めたわけ」。そして、ダウンタウン・シアトルの
W Hotel に1999年にオープンした Earth&Ocean のエグゼクティブ・スー・シェフとして採用され、しばらくワシントン DC やニューヨークのレストランで勤務した後、古巣の
Earth&Ocean に返り咲いたのが2003年。初代のエグゼクティブ・シェフだったジョナサン・サンドストロムがキャピトル・ヒルに Lark をオープンして独立したため、後任のエグゼクティブ・シェフに抜擢されたのだ。その2年後の2005年に
『Food&Wine』 誌の "Top Ten Best New Chefs in America" の1人に選ばれたことは周知の通りである。
マリアさんとローカル&オーガニックの食材の出会いは、農家が出店するファーマーズ・マーケットだった。バラードのマーケットに出かけては自宅で食べるための食材を購入していたが、「こんなにおいしいものをシェアしないのはもったいない、もっとたくさんの人に食べてもらおう」と、Earth&Ocean
のメニューにも取り入れるようになった。『Tilth』 が旬のオーガニック食材を使うメニュー(月替わり)のために契約している農家はマリアさん自らがファーマーズ・マーケットに通って開拓したものだが、農家とシェフのネットワーク自体は何十年も前からあり、自分はそれに乗っただけだという。「でも、以前よりもそのネットワークは活発になっているのよ。農家はシェフから、シェフは農家からのサポートをもっと強く感じるようになったと思うわ。そしてレストランのメニューに名前が載っていた農家がファーマーズ・マーケットにも出店していたら、住民と農家のコネクションも生まれるでしょう。そこにメディアのサポートが加わって、農家・シェフ・住民のネットワークがどんどんふくらんでいくようね」。
開店して1ヶ月が過ぎたばかりの 『Tilth』 だが、これまでのところウォーリングフォードの住民・業界・メディアの反応は非常にポジティブだという。ローカル&オーガニックの食材は決して安くはないが、マリアさんはシアトルにはそれをしっかりと受け止める層があると見ている。「食の安全を考えなければならないのが現代ですから、私の店に来てくれる人たちは、安心しておいしいものを食べたい人たちでしょう。シアトルはそういった面で進んでいる人たちが多い場所。これからもっとその層が広がっていくはず」。なお、『オレゴン・ティルス』
の認証は永久的なものではなく、毎年厳しい審査がなされるもので、それに毎年合格してステータスを維持していくのは簡単ではないが、自分のライフスタイルの延長でもあることから、苦にはならないそう。「独立して経営者になったことで、大企業に雇われて月給をもらえる安定した生活から、少人数ですべてをこなさなくてはならない生活になったけど、チャレンジに満ちていて、もっと楽しい。正しいことをやっていれば、たくさんの人がサポートしてくれることを実感するわ」と語ってくれた。
※1つ目のレストランは、ワシントン DC にある Nora's。 ※この記事は2006年9月時点の取材にもとづいています。
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Tilth 1411
North 45th Street Seattle, WA 98103 Phone: (206) 633-0801 www.tilthrestaurant.com
【営業時間】 日・火〜木 5:30pm-10pm; 金・土 5:30pm-10:30pm; 土日 10am-2pm |


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