
午前7時30分: 船が揺れるので午前4時半ごろに起きてしまい、午前5時半まで眠れず。音もするので、耳栓をしたらぐっすり眠れた。午前7時30分に起床。シャワーは熱い湯がたっぷり出るので嬉しい。バスルームは戸棚が十分にあり、バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオルも備えてあって、バスローブもある。
午前8時: 朝食を食べに、マンハッタン・レストランへ向かう。「オハヨウゴザイマース」と入り口で数人のスタッフが日本語で挨拶してくれた(なぜ日本人だとわかるのかよくわからないが)。朝は自由席だが、窓際のテーブルに案内される。あまり食欲がないと思っていたのに、メニューを見たとたん、私はフルーツサラダとスパニッシュ・オムレツにオレンジ・ジュースとヨーグルト、友人
K はスモークサーモンとベーグル、パイナップル・ジュースをオーダーする。しかし、フルーツ・サラダはシロップがかかっていて甘すぎ、オレンジ・ジュースは水っぽく、オムレツは普通、ヨーグルトは
99% FAT FREE だが YOPLET の甘いストロベリー味だったのでちょっとガッカリ。友人 K もパイナップル・ジュースが水っぽいという。同席したのはポートランド在住の女性2人組、オクラホマ在住の男性、そしてポートランド在住の男性。オクラホマの男性はノースウェストの自然の美しさを誉めそやし、「オクラホマから出てこっちに引越して来たいんだ」と繰り替えす。そして、いつしか話題はポートランドとシアトルの交通事情になり、ポートランドの公共交通機関はすばらしいと聞いていたものの、同席した男性によると使いにくい理由がいろいろあり、赤字経営だという。シアトルも公共交通機関に関しては常に悩まされているので、内情はどこも同じというところか。
午前9時: 最上階のデッキへ行ってみると、海を眺める人たちがずらっと並んでいる。しばらく休んで海を眺める。今日の寄港地であるアストリアの方は晴れているようだ。明日は1日海の上なのでアクティビティを何かいれようと思い立ち、スパでペディキュアの予約を入れる。その後、同じデッキの反対側にある朝食ビュッフェをのぞいてみたら、なんとこちらの方がにぎやかで、バラエティもあり、おいしそうではないか。フルーツもパイナップルからメロンまで10数種類が並んでいる。なるほど、マンハッタン・レストランは「静かなダイニングでサーブしてもらいたい」タイプにはもってこいだが、私たちのようにバラエティがあるのが好きな人にはビュッフェが向いているのだ。「明日からはこっちにしよう!」と決め、さっそくフルーツを山盛り食べてしまった。
午前10時半: 午前10時半に部屋へ戻り、しばらく仕事をする。アウトレットが1つしかないのは不便だが、仕方がない。ようやく船がアストリアに到着したようだ。ティー&スコーンのエクスカーションは午後2時からなので、それまでは船にいることにする。
人口1万人のアストリアはロッキー山脈以西で白人が入植した場所では最も古い場所。1792年にロバート・グレー船長が訪れ、1805年には探検家ルイス&クラークが訪れた最後の地点にあたる。1811年に建設されたアストリア(この名前は毛皮商人をこの地に送り込んだニューヨークの金融家ジョン・ジェイコブ・アスター氏の名前から来ているそう)は、現在も数百軒に及ぶビクトリア朝の建物が並び、コロンビア・リバー海洋博物館、クラットソップ基地、フラヴェル・ハウス、フォート・スティーブンズ州立公園、トローリー、アストリア・コラムなどが見所だ。壁面にルイス&クラークの探検などアストリアで起きた重大な出来事が描かれたアストリア・コラムは1926年に標高600フィートのコックスコーム・ヒルの上に建てられた高さ125フィートの塔で、1974年には歴史的建造物に指定されている。164段の階段を上ってたどりつく最上階からは太平洋やコロンビア・リバーなどが一望できるそう。
午後12時: 朝は朝食ビュッフェだったところでアジアン・バフェをやっていると船内新聞に書いてあったので、行ってみる。要はチャイニーズ・フードで、漢字が書かれた提灯が下がり、なんとなく中国風。おかずもフライド・ライスも味が濃く、アメリカの田舎町にあるチャイニーズ・フードのようだが、セサミ・オイル風味のドレッシングをかけたサラダはおいしかった。
午後1時: 船から下り、ツアーが始まるまで散策してみることにする。船から下りる時はクルーズ・カードが身分証明書となるので忘れないように。出入り口でクルーズ・カードを機械に入れて引き抜き、チェックが終了する。船の前には地元の人たちが土産物屋を売るテントを並べている。ビーフジャーキーや石鹸、鍋敷き、アクセサリ、ケトル・コーン、帽子などを見てまわる。
午後2時: ティー&スコーンのツアー・バスが駐車場に現れた。約20人が乗ったところで、出発する。古い建物が並ぶ町並みを見ながら、小さなバスに揺られること約10分。坂を上って、目的地のフラヴェル・ハウスに到着した(441
8th Street)。このビクトリア朝後期のクィーン・アン様式でデザインされた邸宅はジョージ・フラヴェル船長(Captain George Flavel)が退職後の住居として1886年に完成させたもの。河川砂州の案内人・不動産投資家として資産を築き、アストリア初の億万長者となったフラヴェル船長は、サンフランシスコの建築家カール・W・レイク氏にデザインを頼んだという。この建築家の名前の聞き覚えがあったので後で見直してみたが、ワシントン州ウェストポートにあるグレーズ・ハーバー・ライトハウスの建築家と同じ名前だった。
午後2時10分: フラヴェル・ハウスに入ると、天井が高いことに気づく。古い家なのに天井までの高さが14フィートあるそうだ。ダイニング・ルームのようなセッティングがしてある部屋で参加者がすわり、スコーン各種と紅茶をいただいた。暖炉にはきれいな果物の細工がされた金属板が張られ(これは食欲を増進させると当時は信じられていたそう)、落ち着いた色の木があたたかい雰囲気をかもし出している。しかし、実はこの木の色は上から塗られたものだそうで、その証拠に横壁のドアは部屋の内側で来客にも見える側はきれいな色だが、召使しか見ない廊下側は元の色のままとなっていた。塗られた色は今でもきちんと残っている。
焼きたてのように温かいスコーンはおいしいく、ラズベリーやカラントなどいろいろな味のものを好きなだけ食べることができる。しかし、アストリアでブレンドされているという紅茶は何の変哲も無い味。一息ついたところで、参加者が
"Where are you from?" とお互いに聞き始めた。ミネソタ、アイオワ、テキサス、ペンシルバニアが続き、シアトル出身者は私と
K だけらしい。その合間にも紅茶やスコーンがどんどんサーブされる。私は1個のスコーンで十分だったが、2個も3個も食べている人がほとんどで、よく食べられるものだと感心してしまった。
約1時間にわたって食べた後はハウス・ツアーへ。これは自由参加で、とりあえず参加してみた。しかし、ツアーガイドの話がだらだらと長いので各自で見て周り、土産物屋になっている敷地内のキャリッジ・ハウスへ。ここではフラヴェル・ハウスについてのビデオを上映しており、ツアー参加者数人が既にすわって鑑賞していた。隣にいた中年男性によると、「ガイドの話よりもよっぽどわかりやすいよ」とのこと。「フラヴェル船長が家族に残した遺産は75万ドルでした・・・」というところで、全員の口から「ほぉ〜っ」と感嘆のため息がもれた。
午後4時: 再びシャトルに乗って、客船へ戻る。なんだか家に帰ってきたかのようにホッとした。港の駐車場にはまだ店が並んでいる。船への入り口では手を消毒するための消毒液が入った器械が置かれており、手を差し出すと液体が出てくる。これで両手をこすり、通路を上がっていく。入り口では再びクルーズ・カードを機械に刺しこんでセキュリティのチェックを終える。次はジャケットと荷物を
X 線検査の機械に通す。少しでも怪しいものがあれば、開けてチェックされ、空港で見るような器械を使った身体検査もあるが、空港のように無愛想な雰囲気はないので面倒くささは感じられなかった。
キャビンに戻ると、午後8時から開催される、キャプテンズ・クラブのカクテル・パーティーへの招待状がドアの下から差し込まれていた。キャプテンズ・クラブはメンバーズ・オンリーのクラブだが、誰でも登録できるクラブである。今回は取材なので特別に招待されたようだ。そこまでドレスアップはしなくてもいい、スマート・カジュアルというドレスコードが記されている。
午後6時: ディナーは軽く食べようということで、寿司カフェへ。朝食バフェのカフェが今度は寿司カフェになっている。はっぴのようなものを着た人たちがカウンターの中におり、トレーに野菜巻きや太巻きなどの巻物からアナゴ・ハマチ・サーモン・ツナなどの握り約10種類を並べている。私はあまり寿司を食べる方ではないが、アナゴと太巻きはおいしかった。ハマチもいける。寿司が好きな
K によると、「クルーズでこれだけ出てきたら上等」とのこと。ただし、"味噌汁" は昆布やかつおでだしをとらず、昼の中華スープと同じチキン・スープに豆腐が入っているという、"味噌汁ではないもの"
だった。
これだけでは満腹にならなかったので、同じデッキにあるパーム・カフェ・グリルで、ピザとサラダも食べる。このパーム・カフェは船の前部に面し、パームツリーが並び、中央には小さなプール、周りにはデッキチェアやテーブルがあるプールサイドのような雰囲気。コーヒーと紅茶は24時間飲むことができるのは便利だ。ここからは海に沈むきれいな夕日を眺めることができた。
午後7時: アストリアを出港。今度はひたすら太平洋を北上してカナダへ向かう。
午後8時: キャプテンズ・クラブでのカクテル・パーティーへ。入り口でそれぞれアナスタシオス・P・サレシオティス船長と写真を撮影してもらう。クルーズの常連が占めるメンバー制のクラブとあって年齢層は高く、カクテルは飲み放題。こういうところでクルーズ体験にも差が出るのだろう。そして、セレブリティ・クルーズで12回もクルーズを楽しんだという夫婦が花束の贈呈を受けていた。昨晩のショーに出ていたという女性歌手がテーブルに来て、しばしおしゃべりをする。
午後9時: 今夜のショーは、カール・アンドリューのマジック・ショー。セレブリティでは常に高い人気があるというショーは、インタラクティブなものもあり、子供も楽しめるものだった。K
は疲れてきたのか、ウトウトしている。
午後10時: ショーの後は、ショッピング街へ。航海中は免税になるのだそうで、寄港する予定のない明日は1日オープンしているとのこと。友人
K は今夜はとても眠いそうで、午後11時前にはシャワーを浴びて寝てしまった。
私はシャワーを浴びて着替えてから、インターネットにアクセスできる場所を求めてライブラリとコンピュータ・ルームに行ってみたが、ライブラリにはアウトレットが無く、コンピュータ・ルームは閉まっていた。ワイヤレスのアクセス・ポイントのある部屋は夜は社交の場と化しているので使えない。
仕方なく部屋に戻って荷物を置き、最上階のデッキへ行ってみた。誰も歩いておらず、ジャグジーも閉まっている。しばしウォーキングをするが、揺れるので手すりにつかまり、ふと見ると屋外プールの水が横に揺られてザブンザブンとデッキに飛び散り始めていた。少し寒くなってきたので部屋に戻り、友人
K を起こさないようにラップトップで静かにタイプを始めるが、画面の字を見ているとだんたん気分が悪くなってきたので寝ることにする。
1日目
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海の向こうから太陽が上がってきた。
 スパニッシュ・オムレツ。
 ビュッフェのフルーツ。毎日フルーツをたくさん食べることができた。
 コロンビア・リバー。
 アストリア・ブリッジ。オレゴン州とワシントン州を結ぶ。
 船内のアジアン・バフェで食べたオリエンタル・サラダはおいしかった。
 フラヴェル・ハウス。とてもすてきな邸宅だ。
 焼きたてのスコーンがサーブされる。
 コックスコーム・ヒルの上にあるアストリア・コラム。
 カクテル・パーティーへの招待状。
 寿司カフェの寿司。アナゴや太巻きはおいしかった。
 アストリアの日没。
 キャプテンズ・クラブのカクテル・パーティー。
 ショッピング街。化粧品やアクセサリなどの店が10店舗ほど。 |