
アメリカではクリスマスは静かに迎えられる。たいていの公共機関・政府機関・企業は24日の午後または夜から休業となり、クリスマス当日はほとんどの小売店・レストランが休業。街中も静まり返り、人や車の通りもほとんどない。中華料理店は営業しているところもあるようだ。

世界各地からの移民で構成される国アメリカでは、誰もがクリスマスを祝うキリスト教の信者であるとは限らない。したがって、"Merry
Christmas" は避け、一般的な "Happy Holidays" を使おう。仕事やプライベートのメールでも、最後に
"Happy Holidays" と書く。ちなみに、新年の挨拶は "Happy New Year"。"A
Happy New Year" と挨拶する人がいるが、これは間違い。"Have a Happy New Year"
や "Wish You a Happy New Year" の場合は、"Happy" の前に
"a" をつけよう。
1年で最大のホリデーであるクリスマス。この時ばかりは一般市民もショッピングに余念がなく、感謝祭の翌日早朝から家庭での料理の材料はもちろんのこと、ギフトの長いリストを持ってモールや小売店を周る。
ギフトをあげる相手に年齢制限はなく、家族はもちろんのこと、友だち・同僚・親戚・学校の先生・家庭教師などさまざまな人々が対象になる。人によってはアパートの管理人や近所の人・郵便配達人・ゴミ収集人にもあげることもあるが、前述のようにアメリカに住んでいる人全員がクリスマスを祝うわけではなく、また、クリスマスに対してもそれぞれの考え方で対処すればよいので、「絶対にあげなければならない」ということはない。
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家庭では、包装したギフトにあげる相手の名前を書き、24日中にツリーの下に置くことになっている。おまけ的なものや小物はストッキング(大きな靴下のようなもので、暖炉の縁などにぶらさげる)に入れよう。開けるのは25日の朝または食事の後など、家庭によってさまざまだ。
ギフトの内容も特に決まりはなく、宝石・アクセサリー・おもちゃ・本・CD・洋服・香水・ゲーム機・ソフトウェア・コンピュータ・化粧品・文具などから、パン焼き器・食器・スパイスセット・鍋セット・電動髭剃り・電動歯ブラシなどの日用品や台所用品など何でもあり。たいていのことは自分で修理してしまうアメリカ人らしく、父親には電動ドリルや工具セット一式などをあげることも。また、1人1個に限らず、何個もあげることもある。また、最近ではギフト・カードも流行しており、もらう相手も好きな時に好きな物を買うことができるので重宝されるようだ。
ギフトを購入する際に必ず入手したいのが、ギフト・レシート(gift receipt)。これは、ギフトをあげる相手にギフトと一緒に渡す、価格が書いていないレシートだ。サイズがあわなかったり、気に入らなかったりしたときに、もらった側はこれをギフトと一緒に持って行けば、交換または返品することができる。しかし、たいていの店では返品は受け付けておらず、他の商品との交換かストア・クレジット(store
credit)を発行してもらうことになる。ストア・クレジットとは、返品の代金分を積立金のように置いておき、別の機会に好きな商品の購入に充てること。クリスマスの翌日には返品の行列ができているショッピング・モールや小売店もある。
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この時期、家庭のドアだけでなく、オフィス・小売店・モール・カフェ・レストランなど、さまざまなスポットでドアの顔になるリース。もともと、幸せを呼び込むために古代ギリシャで結婚式などの祝い事に使われていたそうで、輪という始まりも終わりもない形は永遠・円満を意味している。また、赤色は太陽の炎と生命力を、緑色は農作物の成長を意味し、ひいらぎのトゲやベルの音は魔よけ、松ぼっくりは豊穣多産の象徴であることから、典型的なリースには常緑樹のもみの木や松、月桂樹で作った輪にひいらぎの赤い実や松ぼっくり、ベル、赤いリボンをあしらい、新年の平和と繁栄を祈る。現在では色とりどりの鳥や星などのオーナメントをあしらったものなど、さまざまな種類が出ている。本来はクリスマス当日まで飾っていたようだが、現在では新年を過ぎてもかけたままのところもある。
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メキシコでは "ノチェブエナ" と呼ばれるポインセチアは、アメリカ大陸発見以前からメキシコで栽培されていたもの。1852年当時、駐メキシコ大使だったポインセット博士がアメリカに持ち込み、ポインセチアと名づけたと言われている。さまざまな種類があるが、もともと白い花だったのが、イエスが亡くなった時に白い花びらは赤く色を変えたという言い伝えがある。また、赤い花はイエスの血を、白い花はイエスの犠牲の純潔をあらわしているとされる。
ポインセチアは企業や家庭、小売店やショッピング・モールでも飾りに使われ、また、プレゼントとしてあげたりもする。
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感謝祭が終わると、あちこちでグリーティング・カードの販売が始まる。中には昨年のものを大幅に割引して販売しているところもあるので、節約したい場合は要チェック。時間があれば手作りカードを作ってもよいだろう。アメリカの企業や家庭では、届いたカードをデコレーションの一部として飾る習慣になっているので、少なくともクリスマス当日(25日)から約2週間前に届くように送るのが基本だ。
ここで気をつけたいのがカードに書く言葉。前述のように、人種や宗教によってクリスマスを祝わない人もいることから、"Merry
Christmas" ではなく、"Happy Holidays" や “Season's Greetings"
などと書くようにしよう。また、同じ時期にハヌーカー(Hannukkah)を祝うユダヤ教信者向けに
"Happy Hannukkah" などと書かれたカードが発売されているので、ユダヤ教信者でない方は間違わないようにしよう。クリスマスの翌日ぐらいから売れ残ったグリーティング・カードを大幅に割引して売り出すところもあるので、来年のために購入してみては。
「カード自体はムダだが、1年のしめくくりに何かをおくるべき」という考えから、自分や家族に起こったことなどを振り返る、パーソナルな手紙を親しい人へのカードの代わりに送る人もいる。
インターネットが普及した現在では、ウェブサイトからグリーティング・カードを送ることができる。紙と違って動画が見られることや、インターネットのアクセスさえできれば無料でカードを送ることができるため、時間・手間・金の節約になる。しかし、この時期こそと、手作りカードや手書き(このときばかりは書き手のぬくもりが伝わる手書きが重宝されるようだ)のカードで連絡しあう傾向は変わっていない。

毎年この時期になると、郵便局がクリスマスのものをあしらった切手を何種類か発売する。この時期は郵便局がとても混雑するので、郵便局の公式サイトで購入するのがおすすめだ。
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クリスマス・キャロルとはクリスマスを祝う歌のこと。1930年代頃から教会の信者や近所の人々が集まって聖歌を歌ったり、各家庭の玄関先で聖歌を歌って寄付を募ったりする
"caroling" が習慣になっていたが、都会ではショッピングモールや小売店などでイベントとして行われているのを見かける。聖歌隊はたいていビクトリア朝時代の衣装を着ているのですぐにわかる。
ポプラなど他の木に寄生し、その栄養を吸収して生きる常緑樹で、古くから愛と平和の象徴として親しまれてきた。言い伝えでは、子宝を授ける不思議な力があるといわれており、クリスマスのデコレーションの1つとなっている。その下でキスした人は結婚して長く幸せな結婚生活を送るとされる他、出会った人はキスしなければならないという風習もある。ただし、ミスルトゥの実には毒素が含まれているので、子供が食べたりしないよう注意。
ミスルトゥに関するエピソードに興味がある方はこちら。 |
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その名のとおり、ショッピング・モールなどに特別設置されたサンタの小屋で子供達と写真を撮影するサンタのこと。サンタのひざに腰を掛けて、欲しい物をこっそり耳打ちしてから写真をパチリ・・・これだけのために長蛇の列ができていることもある。
キリストが真夜中に生まれたことから、イブの夜の11時ころから始まるミサ。ろうそくが灯る中で讃美歌を歌い、牧師がキリスト誕生について話し、聖体拝領などを行う。25日はクリスマス(降誕祭)の本番で、教会では再びミサを行う。
壁や暖炉の縁にぶらさげ、中に小さなプレゼントを入れる大きな靴下のようなものをストッキング(Stocking)と言い、手製・手編みのものから既製品までいろいろある。この中に入れるものはそれぞれ異なるが、あまり高価でない小物やお菓子など、おまけ的なものをいれる傾向にあるようだ。

ギフトを持ってきてくれるサンタクロースのために、ツリーのそばまたは暖炉のそばにミルクとクッキーを置く。
クリスマスの前から飾っているツリーは、"Candle Mass"(キャンドル・マス)の2月2日に片付けることになっている。本来この日は
"聖母マリアの清めの日" という祝日だが、昔この日にろうそくを灯して祝ったため、キャンドル・マスという呼び方が定着しているそうだ。しかし、最近は1月6日の公現節(東方の三博士(カスパール・メルキオール・バルタザール)がキリストを訪問して祝辞を述べたことを記念する日)でクリスマス・ツリーを片づけてしまう傾向にあるようだ。
クリスマス・ツリーの処分のしかたはこちら。

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