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クリスマス
 

12月25日

アメリカ最大のホリデーであるクリスマス。感謝祭が終わると町中にきらびやかなイルミネーションがライトアップされ、サンタのパレード・音楽祭などのイベントと共に楽しい雰囲気が盛り上がっていく。そして、25日当日は一家だんらんの日。各家庭ではターキーやハムなどの特別な料理が用意され、家族全員で食べる。キリスト教徒に限らず誰もが楽しめる行事だが、それも「幸せを分かち合う」というキリスト教本来の考えに沿っていると言える。

起源
「イエス・キリストの生誕祭」というのが一般的な言い伝えだが、北半球の冬至にあたる12月22-25日前後を祝うイベントは、紀元前2千年から各地で行われていたようだ。キリスト教でイエスの誕生日を祝い始めたのは西暦98年ごろ、ローマの司教が12月25日をイエスの誕生日と定めたのは西暦350年と言われている。その後は宗教的・文化的、そして商業的イベントとして世界中に広がっていった。現在は世界中で約18億人がこの日を祝っているとされる。

サンタクロース
サンタクロースのモデルは、4世紀にローマのミュラ地方(現在のトルコ)に生きた司教・聖ニコラス(St Nicholas, Sintaklaas)。賢く慈悲の精神にあふれた聖ニコラスは生前、自分の財産すべてを貧しい人々の救済に使い、多くの人々に慕われた。遺体はミュラ地方に埋葬されたが、11世紀にイタリアの商人が南イタリアの教会へ持ち去ったため、多数の信者が南イタリアまで巡礼するようになり、聖ニコラスの伝説がヨーロッパ中に広まった。

クリスマスとセットになって考えられているサンタクロースだが、そのスタイルは世界各国さまざま。ドイツやオランダのサンタクロースは大きな袋と杖を持って従者を連れており、良い子供にはプレゼントをあげ、悪い子供は杖で叩くという筋立てになっている。一方、イタリアでは黒いドレスを着た魔女が、スペインでは3人の王が子供たちにプレゼントを運ぶと言われている。

アメリカのサンタクロースのイメージは、赤い服と白いひげの優しいおじいさん。空飛ぶトナカイに引かれたそりに大きなプレゼントの袋を乗せ、クリスマス・イブに各家の煙突から忍び込んで子供たちの枕元にプレゼントを置いてくれる。実はこのイメージは、1822年に詩人クリーメント・ムーア(Clement Moore)が自分の家族のために書いた詩 『The Night Before Christmas』 の挿絵として描かれたもの。これが地元新聞や雑誌に取り上げられ、あっという間に国中に広まった。この詩は現在もアメリカの子供達のベッドタイム・ストーリーとして愛されている。サンタクロースは北極圏の山奥に住んでいるということになっているため、ノルウェーやフィンランドなどには各国公認のサンタクロース養成校もある。一方、南国カリフォルニアやハワイではサーフィンやボートに乗って海から登場する現代的なサンタクロースもいる。

クリスマス・ツリー
クリスマスのシンボルであるクリスマス・ツリーを飾る習慣は17世紀のドイツで始まった。当初、オーナメントには色紙や人形・食べ物、アメリカではポップコーンや写真が使われていたが、問題はライトアップのために使われたろうそく。ほかの飾りと一緒に木につるして火をつけたため火事の原因になり、クリスマスの夜は悲惨な火災事故が絶えなかった。現在使われている電気製のライトはエジソンが電気を発明した3年後の1882年に登場し、またたく間に普及した。

12月に入ると凝った趣向のクリスマス・ツリーがあちこちに設置される。ワシントン D.C.で大統領が点灯するクリスマス・ツリーは、日本でも映画のモチーフになった。シアトル市内ではウェストレイク・モール前に設置されるツリーが有名。しかし、一般人にとって最も重要なのは、家庭のリビング・ルームなどに置くクリスマス・ツリーだ。1年中開いているクリスマス・ショップでは赤や金・銀のかわいいオーナメントが手に入るため、夏頃からその年のテーマを決めて少しずつ買いためる人もいるそうだ。

イベント
感謝祭が終わり、ギフト・ショッピングで町がにぎわう中、教会や学校などではさまざまな催しが行われる。学校でのキリスト生誕劇、教会の特別ミサ、クリスマス・キャロルなど近所の人も楽しめるものから、オーケストラの公演などドレスアップして出かける特別なイベントも数多く開催される。また、養護施設や病気の子供たちにおもちゃを贈るチャリティ・キャンペーンも注目したい重要なイベントの1つ。イブの夜、キリスト教徒は教会の礼拝に参加してクリスマス・キャロルとよばれる祝歌を歌う。25日朝も家族で参加する礼拝が行われる。

特別な料理
クリスマスのメニューは七面鳥の丸焼き・果物のソースで甘くしたハム・ポテト・パイなど、感謝祭と似通っているが、大事なのは甘いデザートと焼きたてのパン。招待されたときにはフルーツのケーキやプディングなどを持っていこう。キャンディやチョコレートもクリスマス・ツリーにたっぷりと下げられている。イブの夜は溶き卵とミルク・砂糖・ブランデー、またはラム酒を入れた温かいドリンク "エッグ・ノッグ(Eggnog)" の出番。かつてはこれで手を暖めながら、家から家へとクリスマス・キャロルを歌い歩くのが伝統だった。
 
 
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