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Hines Public Market Coffee
 

全米バリスタ大会優勝者が作るドリンクが飲める
イーストレイク


※同店は2005年末に閉店しました。移転先が決定しだい、掲載内容を更新いたします。ご了承ください。

コーヒーに情熱を注ぐ人達によって運営されている Hines Public Market は、インディペンデント系カフェが増え続けるシアトルの中でも注目を集める店だ。バリスタ歴20年以上というジョン・ホーネル(John Hornall)さんが、ロースターのジョン・サンダース(John Sanders)さんと出会い、「地域の中心になれるような場所で、大好きなコーヒーを」という思いと共に、2002年に開店した。入り口も小さく、とてもこじんまりした店内は、気さくなジョンさんとバリスタ、そして1日の始まりの一杯を楽しむ人達で賑わっている。店内奥にはロースターが置かれ、豆への変わらぬこだわりも伺える。

今回同店を訪れた一番の理由は、2004年度 "U.S. Barista Championship"(注1)で優勝したバリスタ、ブロンウェン・サーナ(Bronwen Serna)さんに取材をすることだ。エスプレッソ・バーの中で機敏に働くブロウェンさんは、写真よりも小柄で、クリクリした目と親しみある笑顔が印象的だが、ドリンクを作る姿は真剣そのもの。インタビューではコーヒー、そしてバリスタという職業に対する思いを熱く語ってもらった。

バリスタになってどのぐらいですか?
約4年です。バリスタとしてのキャリアは、グリーンレイクにある Zoka が最初でした。

Zoka ではどのような経験をされましたか?
Zoka のオーナーがコーヒーの質にとてもこだわっており、バリスタのレベルを上げることにも熱心でした。ある時、バリスタ・コンペティションのことを知ったオーナーが私を含む数人のバリスタをノルウェーに連れて行き、スカンジナビアのバリスタ・チームによるトレーニングを受けさせたこともあります。

ブロンウェンさんにとって、バリスタに必要な要素はなんでしょう?
自分のしていることに情熱が持てる人です。コーヒーが嫌いな人はもちろん向いていないでしょう。ドリンクにつながるすべての過程を理解する探求心も必要です。それはエスプレッソのショットの状態を知ることだけに限らず、すべてです。そして毎日練習を重ねる人が、良いバリスタになれると思います。

まだまだ勉強の日々ですか?
コーヒーを学ぶことなしに、良いバリスタやロースターになることはできません。ここのオーナー達は20年以上もコーヒー・ビジネスに関わっています。彼らは一緒に働く私たちと、その豊富な知識を快く共有してくれます。そうすることで、ビジネスを改善するだけでなく、品質基準を上げることもできるからです。多くのカフェには、それが欠けているように思います。

(店に入ってくる多くの人がブロウェンさんに声を掛けているのを見て)皆がブロウェンさんのことを知っているようですね。
このカフェの1つの目標は、親しみのある憩いの場にすること。それに関してはとても成功していると言えるでしょう。

バリスタ・コンペティションについて聞かせてください。コンペティションに参加されたきっかけは?
以前働いていた Zoka のオーナー、ジェフが声をかけてくれたのがきっかけです。最初に参加したコンペティションはカリフォルニアのアナハイムでした。

今年の大会で優勝されるまでの経緯を教えてください。
アナハイムの時も、その時なりに良かったのですが、そこからこのコンペティションにのめりこみ、今年も出場することにしました。「もっともっといいバリスタになろう」と思ったのです。そして、どこまで行けるか試してみたくなり、もう一度トライしようと。そして、2002年のウェスタン・リージョンを勝ち抜いて、ナショナル・コンペティションに出たというわけです。

コンペティションはどのような内容だったのですか?
それぞれの出場者が、エスプレッソ4杯、カプチーノ4杯、そしてスペシャリティ・ドリンクといって自分のオリジナルのドリンク4杯の計12杯のドリンクを15分以内に作ります。ドリンクの味はもちろん、作っている時の行動というテクニックとクリエイティビティを含むすべてを審査されます。

会場はどのような雰囲気でしたか?
すごい緊張感が漂っていますね。テレビ番組 『Iron Chef(邦題:料理の鉄人)』 のような感じ、とでも言いましょうか。審査団は7人で、テクニックを見る人が2人(タンプの仕方やショットを抽出する時間の計測など)、味を見る人が4人(ショットの質やミルクの質を判断)、そして審査委員長がいます。

出場者は何人ぐらいでしたか?
今回のナショナル・コンペティションには35人から36人の出場者がいました。その後のワールド・コンペティションでは36人でした(注2)。

他の出場者と比べ、ブロンウェンさんの強みは何だったのでしょうか?
私はコーヒー・ビジネスに長く関わっている2人の素晴らしい先生(オーナー)から、コーヒーに関して学ぶことができる特権があります。オーナーのうち1人は20年以上のバリスタ歴があり、もう1人はローストに精通しています。2人ともこの仕事にとても情熱的で、そのの下で働くことができるのは、とても稀であり、貴重なこと。私の強みはそこだと思います。

そして全米チャンピオンになられて、シアトル市の市長がブロウェンさんの名誉と、シアトルのバリスタの努力を讃えて、7月7日を 『バリスタの日』 にすると決めましたよね。
とてもすばらしいことだと思いました。シアトルにはぴったりな日だと思います。シアトルがコーヒーの首都と言われるからだけでなく、西海岸でコーヒーの歴史の大部分がここシアトルやサンフランシスコで始まったもの。 『バリスタの日』 というのはシアトルの人達のコーヒーへの興味が増し、コーヒーの質、そしてアメリカ全土でのコーヒー文化の成長を示していると思います。

シアトルのカフェ事情に関して聞かせてください。スターバックスなどのコーヒー企業に加えて、インディペンデント系カフェが乱立しています。このような状況をどう思われますか?
私はインディペンデント系カフェは、スターバックスに感謝すべき部分があると思います。彼らの功績なくては、私達インディペンデント系カフェが活躍できる場は無かったでしょう。アメリカで初めてカフェ・カルチャーを広め、アメリカ人にエスプレッソの味を広めたのもスターバックスです。それによってより多くのアメリカ人がそれまで試したことのなかった味にふれることができました。スターバックスが急成長する一方で、インディペンデント系カフェはコーヒーの質にこだわることができるのだと思います。

消費者やコーヒー産業に参戦しようしているビジネス・オーナー達の多くは、コーヒーがキュリナリー・アート(Culinary Art)であることを理解していません。コーヒーもワインと同じく、奥が深いのです。1本の木から生産される豆の量は決して多くありません。ですから、豆の生産・収穫からロースト、そしてコーヒーができるまでのすべてが、愛情をたっぷり込めた大切なプロセスなのです。良いカフェを作り、良いドリンクをサーブするには真剣に質にこだわり、その地域に貢献する必要があります。インディペンデント系カフェの多くには、それを実現する機会があるのです。

5年後、10年後のインディペンデント系カフェはどうなっていると思いますか?
私たちのようなインディペンデント系カフェも、ようやくアメリカ全土で注目され始めています。まだ歴史の浅いこの文化がこれからも成長し、5年、10年後には、多くの人がスターバックスのような企業のコーヒーと、私たちのようなインディペンデント系カフェのコーヒーを比べ、その違いを感じることができるようになると思います。また、エスプレッソに対する関心も高まり、バリスタやカフェ経営者の間で上質のコーヒーを提供することへの関心がさらに高まり、そしてもし多くのバリスタがコンペティションへの参加を希望するようになれば、その多くは更に腕を磨くことに努力するでしょう。そうすることによって、全体の質が今まで以上に上がることが期待できると思います。

ブロンウェンさんの今後の目標を聞かせてください。
次の1年はさらに多くのバリスタが腕を磨くことができるように何かをしたいと思います。それがコンペティションへの参加だったり、勉強会のようなものでコーヒーに関して学び、スキルの改善をすることだったりしてもいいでしょう。その他には、もっと豆の取り引きや、コーヒー農業に関して勉強もしたいですね。

ご自分のカフェを経営されるなんてことは?
ここ Hines を離れることは考えられません。将来ここを相続するなんてことがあったら嬉しいですが、ここのオーナー達に出会えたことは私にとってすばらしいことなのです。彼らはすばらしい先生ですし、私は彼らのために自分ができることを可能な限りやっていきたいと思います。このカフェは、私が思い描く理想のカフェに最も近いと言えます!

"U.S. バリスタ・チャンピオン" のタイトルを持つプロンウェンさんはとても謙虚で、日々の勉強を忘れないという姿勢が印象的。言葉を慎重に選びながら答える様子にはコーヒーに対する情熱が溢れ、こんなにコーヒーが好きで、自分の仕事に情熱を持っている人の作るドリンクなら遠方からでも飲みに訪れたいという気持ちにさせられる。

Hines Public Market Coffee の歴史はまだ浅いが、経験豊かな経営陣とブロンウェンさんと共に着実に地域に根づき、その評判を高めていくだろう。


(注1) Specialty Coffee Association of America (SCAA) 主催のバリスタ・コンペティション。2005年に開催予定の17回目のコンペティションはシアトルが会場となる予定。
(公式サイトは www.scaa.org

Hines Public Market Coffee (イーストレイク)
住所2243 Eastlake Avenue East, Seattle, WA 98102 >> Map
(バス路線は Metro's Trip Planner で)
お問合せPhone: (206) 329-4214
営業時間月〜木 6am-6pm; 金 6am-9pm; 土 7:30am-9pm; 日 7:30am-2pm
支払い方法Visa、MC、現金
豆の販売
Wi-Fi

(2004年9月現在)掲載した情報は予告なく変更される場合があります。



Hines Public Market Coffee
ブロンウェンさんとオーナーのジェフさんは、仲の良い師弟

Hines Public Market Coffee
バリスタ・チャンピオンのトロフィー

Hines Public Market CoffeeHines Public Market Coffee
ブロンウェンさん、ドリンクを作る姿は真剣そのもの

Hines Public Market Coffee
コンペティションでスペシャルティ・ドリンクとして作った "スイートネス (sweetness)" と呼ばれるハニー・マキアート。苦味と甘さを備えた一品

Hines Public Market Coffee
こじんまりした店内

Hines Public Market Coffee
店内奥にあるロースター

Hines Public Market Coffee 晴れた日は屋外でものんびりとコーヒーを楽しむ人たちがいっぱい
 
 

Hines Public Market Coffee
全米バリスタ大会優勝者が
作るドリンクが飲める

Espresso Vivace
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Lighthouse Roasters
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