
ラテンがテーマのユニークなカフェ
クィーン・アン
多くのユニークなインディペンデント系カフェが集まるシアトルだが、その中でもひときわ個性的なのが、ラテンをテーマにしたエル・ディアブロ。珍しいキューバ豆を使ったコーヒーを出すことで有名なだけでなく、そのラテンの雰囲気たっぷりのオリジナリティ溢れる内装も同店の大きな魅力の1つで、店内の壁には黄や青と目の覚めるように鮮やかな図柄で埋め尽くされている。描いたのはラテン好きの経営者の友人でもあるアーティスト、Z.ネルソン氏と
F.マクギガン氏の2人。どの席に座っても、美しいアートを眺めながらドリンクを味わうことができる。日中は家族連れで訪れる人々や、読書を楽しむ人々がゆったりとくつろいでいるが、カフェとしては珍しくアルコールのサービスもあるので、夜はラテン音楽を聴きながら仲間と一緒ににぎやかに楽しむこともできる。
同店の人気バリスタ、ジョンさんにインタビューを始めてすぐに感じたのは、とにかく忙しいということ。比較的空いている時間帯を事前に指定してもらったにも関わらずかかわらず、ジョンさんが1つの質問に答え終わらないうちに、次から次へと新しいお客が来店する。印象深かったのは、そのほとんどが「ジョン」と彼に呼びかけてから注文していることだ。カフェのカウンターというよりは、友達の家に遊びに来たかのようなくつろいだ空気が流れる。ジョンさんも相手を名前で呼び、その人の近況や家族のことなどを尋ねて和やかな会話をするが、その間も決して仕事の手を休めることなくレジとエスプレッソ・マシンの間を行き来し、注文されたドリンクを速やかにサーブしていく。その一連のスムースな動作とやりとりには脱帽だ。
しかし、何と言っても、同店が支持される最大の理由は、他では味わえない美味しいコーヒーが飲めること。同店の代名詞ともいえるキューバ豆はごく短時間に高温でローストされるため、焦げつくことなく深く濃厚な味わいをかもしだすという。「上手く表現するのは難しい。とにかく独特の味わい」と繰り返すジョンさんに、あえてその味を説明してもらえないかと聞くと、「キャラメルと砂糖が合わさったときに出てくる独特の甘みがキューバン・コーヒーの特徴」ということだった。そして「この味を出せるのはシアトルでこの店だけ。みんなが常に他では見つけられない
"コーヒー体験" を求めて来店するので、その要求に応えらるような独自のテイストを提供しなければならない」と続ける。他店との明確な差別化を意識した同店だからこそ、近隣に住む人々はもちろんのこと、遠方から同店を目当てに出かけてくる多くのリピーターを持つのもうなづける。

バリスタになったきっかけはなんですか?
コーヒーを作り始めたのは、学生時代のアルバイトがきっかけ。昨年11月からここでバリスタをしています。
良いバリスタになる要素はなんでしょうか?
エスプレッソ・マシンの扱いに長けていることと、接客が上手なこと。誰にでも当てはまる世間話をするだけではなく、お客1人1人に対して個別化された会話をすることが大切です。フレンドリーであることは接客の基本ですが、それだけでは十分でなく、お客の名前を覚え、その人のバック・グラウンドや近況などを把握して会話をするようにしています。
もしバリスタになっていなかったとしたら、どんな職業についていると思いますか?
バーテンダーかな。ともかく人と接する職業が好きなので。
ジョンさんがおすすめのドリンクやデザートはありますか?
それぞれのお客さんが自分に合うと思って選んだものが、その人にとってのベスト・チョイスです。
インディペンデント系カフェの特長とは?
お客とのやりとりの内容が面白いことが、インディペンデント系カフェの特長の1つでしょう。大型店では「トール、ローファット、ラテ」など、どの客も決まりきった台詞を繰り返すだけですが、ここでは1人1人のお客と毎回新しい会話が生まれます。そのやりとりを楽しめることも魅力ですね。また、僕にとって、自由でリラックスした雰囲気も重要。忙しくても、常に自分のペースで楽しみながら余裕ある気持ちで仕事ができる環境にとても満足しています。
シアトルで他にお気に入りのカフェはありますか?
良いカフェを知人がいくつか教えてくれたので、いつも行ってみたいとは思っているけれど、今のところまだどれにも行ったことがありません。

インタビューの最後に、ジョンさんが得意とするキューバン・コーヒー、 "Cortadito" にトライ。これはダブル・ショットのエスプレッソにキャラメルと砂糖を加えるクラシック・キューバン・コーヒーの表面に、少量のスチーム・ミルクとフォーム・ミルクを加えたもの。ホット・ドリンクながら透明の耐熱グラスでサーブされるのがおしゃれ。一口飲んでみると、確かに砂糖をたくさん入れたのとは違う、こっくりとした不思議な甘みが口の中に広がる。また、甘いものが好きなら、もう1つの人気オリジナル・ドリンク、
"Mexican Chocolate" がお勧め。ハリスコ産のイバルリ・チョコレートに、シナモンとバニラがスパイスとして加えたもので、その味は同店のウェブ・サイト上で
"カップの中の天国" と描写されている。他では味わえない本物の "天国の味" をぜひ一度試してみよう。
| El
Diablo (クィーン・アン) |
| 住所 |
1811 Queen Anne
Avenue North, Seattle, WA 98109 >> Map
(バス路線は Metro's
Trip Planner で) |
| お問合せ |
Phone: (206) 285-0693 |
| 営業時間 |
日〜木 6:30am-11pm; 金・土 6:30am-12am |
| 支払い方法 |
Visa、MC、Amex、Discover、現金 |
| 豆の販売 |
有 |
| Wi-Fi |
無 |
| 公式サイト |
www.eldiablocoffee.com |
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(2004年9月現在)掲載した情報は予告なく変更される場合があります。 |


お客と友達のように接するバリスタのジョンさん


ジョンさん得意のキューバン・コーヒー、Cortadito は "天国の味"


晴れた日は日光が差し込む店内

黄色がモチーフの明るい店内

屋外席でのんびりするのもおすすめ
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