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アメリカの雪深い小さな田舎町に暮らす3組のカップルの姿を鋭く描いた人間ドラマ。高校のマーチング・バンドに、しがない中華レストランでのアルバイトにと忙しい毎日を送るアーサー(マイケル・アンガラノ)は、夫婦関係を修復しようと努力する母親を置き去りにして新しい人生を歩み始めた父親に対し、強い憤りを感じています。学校では個性的なクラスメイトのリラ(オリビア・アーサー)に思いを寄せるものの、奥手な性格が邪魔をして、2人は微妙な距離を保ったまま。一方、アーサーと同じ店で働くアニー(ケイト・ベッキンセール)はこれまで何度も問題を起こしてきた夫のグレン(サム・ロックウェル)と別れ、新しい生活を始めようとしますが、手のかかる幼い娘と年老いて頑固になった母親との生活に息が詰まり、同僚の夫と不倫をすることで逃げ場のない現実から目を背けるのでした。一方、定職も持たず、まだ両親と暮らすグレンは、もう一度人生をやり直すために新しい仕事を見つけ、アニーに復縁話を切り出すのですが、ある日起きてしまった事故をきっかけに2人の関係が一気に崩れ始め、思わぬ事態へと発展して行きます。
本作で描かれているのは、人間の本音ではないでしょうか。どんなにがんばっても人生をそう簡単に変えることができず、アニーと娘を純粋に愛するあまり、次第に自分を失っていくグレンの姿は恐怖よりも哀愁を帯び、思わず涙が込み上げてきました。そして不思議なことに深い憎しみが愛の裏返しに見え、美しく幸せなことばかりが愛ではないと語っているようでした。スチュワート・オナンの同名小説を基にしてありますが、若手監督デビッド・ゴードン・グリーンの手腕と不安定なグレンを完璧に演じたサム・ロックウェルの演技が光る作品です。3月21日より公開。(わ)
写真©Warner Independent Pictures
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