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アメリカの僻地に住む男、モスがある日、砂漠の真ん中で大量の麻薬を積んだトラックと、周囲に横たわるたくさんの死体、そして2億ドルもの大金の入ったバッグを見つけてしまったところから物語が始まります。
大金を持ち帰ったモスと、それを追う冷酷な殺人鬼アントン、アントンを追う保安官ベルの追跡劇はスリル満点。動物でも人間でもなんのためらいもなく殺す、髪型や癖や態度などどれをとっても不愉快な男アントンがモスをもう少しのところで何度も取り逃がし、緊張が切れてはまた高まるといった物語の進み方に、引きこまれてしまいます。殺しの描写はそれ程直接的でなく、残酷さはむしろ、物語の進行を共にしてきた登場人物がいともたやすく殺されていくところにあるでしょう。
この映画の注目すべき点は、たくさんのアカデミー受賞者が関わっているというところ。『O Brother, Where
Art Thou?(邦題:オー・ブラザー!)』(2000)で数々の賞にノミネートされた経験も持つコーエン兄弟(Ethan
Coen & Joel Coen)が脚本・制作・監督を務め、アカデミー助演男優賞の経験のあるトミー・リー・ジョーンズ(Tommy
Lee Jones)、主演男優賞にノミネートされたハビエム・バルデム(Javier Bardem)など、数々の実力派が名を連ねます。原作はコーマック・マッカーシー(Cormac
McCarthy)の同名小説 『No Country for Old Men(邦題:血と暴力の国)』。公開は11月21日から。(さ)
写真©Paramount Vantage, Miramax Films
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