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日本に赴任することになったロブのために開かれたパーティーが盛り上がる中、実はすれ違う心を抱えてもつれた関係にある若者たち。終わってしまった恋をつづったホームビデオの上に録画されていくパーティの様子。そんなありふれた日常は、ビルの立ち並ぶマンハッタンの街並みに爆発音が響いた瞬間から、何の予感もなく豹変してしまいます。炎をあげながら飛んでくる壊れた建物の巨大な破片が目の前をかすめ、一時的な停電の後、テレビでは火を噴いた街が移し出され、窓から見える光景はまさに今画面で放映されているとおりの惨事。会場はパニックになり、ロブと仲間たちは一心不乱で逃げ出しますが、目の前にニューヨークのシンボルである自由の女神の無残に傷ついた頭部が飛んできて・・・。生きるか死ぬかの状況でもお互いを気遣いあう若者たちの姿はきっと私たちが理想とする姿なのでしょう。
この作品はさまざまな意味でオリジナリティがあると言えるかもしれません。人気テレビシリーズ 『Lost』 の製作を手掛けた J.J.エイブラムスの監督作品ということもあって上映前の映画館が非常に盛り上がり、始まりから終わりまですべての映像を、映画の登場人物たちによる家庭用ビデオ撮影という設定も珍しいでしょう。救いのない終わり方をする作品が最近は増えてきたとはいえ、これほどまでに「どうか少しでも救いが訪れるように」と願わずにはいられない作品であることも、会場の雰囲気が始まる前と終わったあとで全く様相を変えてしまうものもまた珍しいと思います。まるでその場にいるかのように感じさせる、テーマパークの3D 映像を楽しめるアトラクションに負けず劣らずの臨場感。パニックの中で映像が度々途切れ、その下に録画されていた幸せだった日々が映し出されると、目の前に起こっている出来事とかけ離れすぎていて、現状の痛ましさを痛感させます。
上映前は嬉しそうにはしゃいでいた人たちの中には、映画が終わりになるにつれて友人や家族に体を支えてもらったり、口元をおさえたりしている人もいましたが、それほどまでに見ている人が作品に引き込まれ、登場人物と一緒に荒れ狂うニューヨークの都市の中を走り回っている気にさせられるのはこの映画の魅力と言っていいでしょう。
この作品を見るにあたって、家庭用ビデオで撮った作品に酔いがちな方は、途中退出できるように廊下側の席に座ることをお勧めします。満腹時の鑑賞はなるべく避けたほうがいいかもしれません。公開は1月18日から。(さ)
写真©Paramount Pictures
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