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  皆さん、はじめまして。私、ウェナチー生活3年目のちよです。このたびウェナチーでの生活やウェナチー周辺での出来事などを皆さんにシェアさせてただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。

また、
書道家・墨絵画家としても活動しています。詳細についてはこちらでご覧下さい。
   
       


第1回 : 新生活のスタート ~臭いと音~

ウェナチーの町ウェナチーの町 2001年12月30日、住み慣れたシアトルから"Apple Capital"のウェナチーに引っ越してきた。夫(アメリカ人)の新しい仕事が決まったからだ。

この転職前は、いわゆるドットコム会社で働いていた彼。残念ながら1年後にその会社は儚くも消えてしまった。それから始まった、とても長〜い職探しの日々。彼にとってはとてもしんどい時期だった。だから、やっとある会社から最終面接の連絡が入ったときは、2人ともそれはもう大喜びしたのである。
「ちよ、もしこれが決まれば、"Wenatchee" に住むことになるけれどいいかい?」
友人たちもいるし、何といってもアーティストとしてがんばってみたいと活動を続けていた私にぴったりの環境であるシアトルの方がいいという気持ちがこれっぽちもないわけでもなかったが、
「いいよ!でもそれってどこなん?なんていう町の名前?ワナチ? ウェナチー 、ワナ−チ?」
と、私は答えた。恥ずかしながら、ウェナチーという町の名前も、どこにあるのかも本当に見当もつかなかった私。早速、地図を引っ張り出してきてウェナチーの検索を開始した。でも、スペルがわからない。
「どーやって書くん? スペルは〜?」
隣の部屋にいる夫に聞く。
「W-e-n-a-t-c-h-e-e 」
「お〜、あった!あった!」
ちょうどワシントン州の真ん中あたりだった。シアトルからは・・・う〜ん、ちょっと離れてるなぁ・・・。

11月下旬、めでたく採用決定。これでウェナチー行き本決まり!さあ、荷造りをして、引越しだ。職場の仲間や友人とシアトルに別れを告げ、2人のウェナチーでの新しい生活がはじまった。

さて、新居はウェナチー市内のアパート(Duplex)。なかなかいい感じの建物で、私たちは12号棟の2階に住むことになった。引越しも済んで一息ついたその晩、ご近所に挨拶回りをした。まずは、私たちの下に住む家族。出てきたのは、60代後半のリタイヤメント・カップル(以下A夫妻)だった。見た目は話好きで親切そうで、ウェナチーのことをいろいろ詳しく話してくれた(よいことも、そうでないことも)。そして話題はこのアパートのことへ。何やらここに住むにあたっていろいろなルールがあるらしい。そういえば、大家さんが言ってたなぁ。午後10時以降は洗濯はだめとか、テレビの音量には気をつけろとか。A夫妻は「この隣の家族の子どもは廊下を走るからうるさくってね。それに以前私たちの上に住んでいた人たちはね・・・」と言い始めた。彼らはどうも音に敏感らしい。と言ってもA氏は耳が遠いといっていたから、奥さんの方が特に近所から出るあらゆる音が気になるらしい。ということは、この夫婦の上に住んでる私たちは、すごく気をつけなければいけないのね・・・。

それからの毎日、夫と私は歩き方やテレビの音量、そしてオナラまで、すべての音に気を配った。そしたら、逆に下からの会話が聞こえる!耳が遠いA氏のために、奥さんが大きい声でしゃべってる〜!でもこんなにもはっきり、どこから聞こえてくるのだろう?忍者のように耳を床に当て探した。「ここだ!!」床にある暖冷房の通気孔から聞こえてくるんだ!ある時は、はっきりと「Japaneseが〜」と言っているのが聞こえた。私のことを言ってるらしい。気になる・・・。

何週間かすぎた頃、無性に魚料理が食べたくなったので、夕食はサーモンを焼いた(ちなみに、ウェナチーの人は魚をあまり好んでは食べない)。さあ、いただきますと食べはじめると、また、何やら下から声が聞こえる。どうも何やらまた奥さんの機嫌が悪いらしい。そしてまたはっきりと "Japanese" に加えて今回は "Chiyo"と私の名前が聞こえ、間違いなく私のことで何か気に入らないことがあったらしい。また忍者のようにして聞いてみると、私が焼いた魚の臭いが気に入らなかったようだ。でも、どうして下の階に臭うのだろう?可能性として考えられるのは、換気扇?

あ〜、もういやだ。何と言われようが 私は魚が食べたいんだ!食べるぞ!

次の日、大家さんがA夫妻の換気扇(+魚)の苦情で呼び出されていたのは言うまでもない。恐るべし、"Wenatchee Lady" ・・・。

数日後、また私の名前が下から聞こえたので「モー、我慢できん!下にいって話してくる」と、A夫妻を訪ねた。「私のことで何かおっしゃりたいことがありますか?」この勇気は母譲りかもしれない。今考えてみると、よくやったなぁと自分でも思うが・・・。しかし、A夫妻は言った。
"We didn't say anything about you. We like you."
うそつけ〜!全部聞こえてるんだぞ!

それ以後、 "Chiyo"と "Japanese"という言葉はあまり聞かなくなったが、8ヶ月後、私たちは家を購入し、さっさとこのアパートを後にした。今は臭いと音を気にしないでいい、"Free"な生活を送っている。

(2005年2月)


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第 6回 恐るべきボンタン飴パワー
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第 3回 ツンツン
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第 1回 新生活のスタート ~臭いと音~
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