第37回:
会社設立のお手伝い
現在、日本の某会社の米国子会社設立のお手伝いをしています。昨年から北米市場調査・販路開拓をお手伝いをしてきたのですが、非常に有望そうだということでシアトルに子会社を設立することを決められました。
会社設立弁護士や移民弁護士、公認会計士さんらと連絡とりながら、連邦・州・市・移民局らへの提出書類を用意しています。と同時にオフィスの場所を決めて賃貸契約、駐在員のアパート探しと、テンヤワンヤの騒ぎです。現地スタッフも雇用する予定なので、適切な方も探さねばなりません。我々も忙しいですが、某会社の担当者も大変そうで、ときどき電話で泣きが入ります。その一方で「このアパートはみんなでバーベキューできますかね?」と楽しそうに言われることもあり、不安と期待が入り乱れる毎日です。
お手伝いしながら、私もシアトルにオフィスを構えた時のことを思い出しました。設立場所として西海岸の都市を探したのですが、ロサンゼルスは治安の問題と交通渋滞、何より私があまり好きでないという理由でアウト。次に考えたのがサンフランシスコ。注目を集めるシリコンバレーなどは素晴らしそうに思えたのですが、家賃や人件費がベラボウに高いのでアウト。で、消去法で日本に近く治安が良く物価も比較的低いシアトルが残りました。
その何年か前に人に連れられてシアトルに来たことがあり、泊まったホテルと周りの雰囲気があまりにも素晴らしかったので、そのイメージを持ってオフィスと家の場所を探しました。今考えるとそのホテルはカークランドにあるウッドマーク・ホテルでしたが、場所も名前を忘れていたので、当てずっぽうで車を走らせ続けて最後に見つけた時に「ここが探していた場所だ」とピンと来ました。ほぼ理想通りのオフィスと家が近くに見つかった時には「これからきっと良いことが起こる」とワクワクしたものです。
今お手伝いしている日本の某会社の社長と専務も若い時に半年程アメリカに暮した経験があるそうで、その時の感動が忘れられなかったとのこと。人は強烈なイメージを植え付けられた場所に戻ろうとする本能があるのかもしれません。業種は違いますが、シアトルはマイクロソフト・スターバックス・アマゾン・コストコ・ノードストロームなど、数々の企業が生まれた由緒ある(?)場所。その日本の某会社もシアトルから世界に羽ばたく会社としてその後に続くことができるよう、我々もがんばります。
(2010年3月)