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  1946年日本国土佐生まれ。
常時生き方・住む所探し人で、天文、奇術、落語、漫談、腹話術、座談会、懇談会、講演、講座、授業、講義、演説、大会、放送などで人前に立つのを好むも、実は物静か。趣味は「まだ知らないことを知り、まだ知らない人を知ること」。現在無職で多忙。嫌いなものは飛行機。将来の夢は気象観測官、天文学者、地質・考古学者、口腔外科もしくは耳鼻科医、料理人、マラソンランナーなど。
新婚(気分)の妻と二人暮し。
   
       


最終回 : 留学生の親になってよかった

連載を始めて約束の半年がたった。最終回である。かつて 『留学生の親』 だったころのことを思い出しながら書いたが、こうやって書いてみて、今になっても、つくづく留学生の親となってよかったと思うのだ。

理由の第一は、やはり、自分の子どもが、ずっと育ててきて、そのなかで
「留学したい」
と言ってきたということである。途中でも書いたが、子どもというものは、そんなにしょっちゅう、何かをやりたい、何かをやりたい、と言ってくるものではない。子どももちゃんと考えている。何々をほしい、何々がほしい、というのとはちがう。そんなことは小さなこと。楽しいことがいつもまわりにあれば、物を欲しがることはない。そんなことではなくて、あるとき突然、何かをやりたいと子どもは言うのだ。その時子どもは、それまでのカラを破ったのだ。破る力がついたのだ。心配もあるが、「行け」と言ってやらねばならない。GO!だ。「いいじゃないか!」と。それを言えた自分を喜びたいし、やりたいと言った娘を祝福してやりたい。考えてみると、私が生まれて初めて自分のやりたいことを見つけて「やりたい」と言ったのは、大学入学直後の18の時だった。親にはあっさり拒否された。貧乏のなか、苦労して大学までやった、せっかく入ったのに、という思いがあったのだろう。あまりにもちがう道だったから。しかし、私のなかには「たった一回だけだったのに」という思いがいつまでも残っている。そしてその時から、「やりたいことをやらせる」という私の教育方針が定まったようだ。よかった、よかった。

理由の第二は、これは後半に書いたが、娘によって、知らない世界のことを知らされた、おおもうけした、ということだ。昔、教師になって間もないころ、ある先輩の先生が
「教師になって十年もしたら、一年間海外で研修する制度をつくるべきだ」
としょっちゅう叫んでいたのを思い出す。その時は
「フーン、変わったことを言う人がおるなあ」
「自分が行きたいだけとちがうんか」
というふうにしか思わなかった。今、私はそんな広い世界のことを全く知らずに教師をやっていたことに、うそ寒い思いがしている。私が生徒に語りかけた一言一言に、そんな広い世界のことが全く入っていなかったのだ。スマン、スマンと一人一人にあやまって回りたいくらい。だから、教師になって十年したら、どころか、教師になるための研修に 『広い世界』 が必要と強く思っている。同時に、娘のもたらしたこの 『知らない世界』 は私が教師を辞めることを早めさせた。このまま続けてはいけない、という声が日に日に大きくなってきたのだ。今、54才で辞めて、次の人生のことを考えている。留学生の親になって、また新たな人生の可能性が見えてきたのだ。ありがとう。

『留学生の親』 という題をいただいたとき考えもしなかった結論が出た。さあみんな、留学生の親になれ!いいぞ、留学生の親は。ご愛読、ありがとう!!



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最終回 留学生の親になってよかった
第11回 娘の教えてくれた世界
第10回 ハラペコでも満腹
第 9回 娘のSOS
第 8回 別れの言葉
第 7回 いつから留学を考えていたか (2)
第 6回 いつから留学を考えていたか (1)
第 5回 親の役目
第 4回 親っていうのは難しい
第 3回 留学を希望して・・・
第 2回 それは突然やってきた
第 1回 『留学生の親』とはいかに?
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