図書の日本十進分類法のどこに並んでいたかみたいなむずかしいことは別にしてまあ、エッセーの並んでいるようなところにあるなら、留学生の親が書く実際の体験談にもとづく苦労話、よろこびとかなしみといったものだろうか。留学中の収支決算一覧表つきで。だからこれから留学する子どもをもつ親へ心がまえはこうあれということも結論として触れているだろう。どうもこの人の留学した子どもは結局そのまま居着いて帰ってこなかったらしい。苦労の割に報われない思い出、だ。反対に、留学生もしくは留学経験者がこの題で書いているものもある。題の響きとしてはこれは複雑だ。留学させてくれたことへの親への感謝の思いはあるのだけれど、長期にわたる留学の間の親との確執といったもの、それをするどく書いている。だからこれからの留学生の親はこうあってほしいとの願いが行間ににじみ出ている。この二つがこのような題の本の内容の予想される順当なところだろう。しかし、ところがどっこい。ミステリーのところにこんな題の本が並んでいたらこうはいかない。当然こうなるだろう。留学生の親になったことによって予想もしなかった国際問題にまきこまれてしまった。事は日本の
ODA にかかわる重大な機密にかかわっている。舞台は留学先のカイロからパリへ。留学生の親も否応なくまきこまれていく。なんちゃって。ノンフィクションの所にあると、中味は留学生の親たちの覆面座談会か。なぜ覆面なのかはよくわからないが。もしくは、留学している、というと聞こえはいいが、その留学生の影にいる親たちの実態暴露、これには少し犯罪も絡んでいるかもしれない。あるいは、留学を通じて知り合った留学生の親同士のアブナイ話かも。国連統計資料のところにこの本があれば、留学生の親の世界分布国別調査結果の発表か。留学生の親のプロフィールもある。まあ、国籍・住所から始まって年収とか、職業、家族構成、考え方、顔など。さらにこれから留学生をホームステイかなんかで引き受ける親代わりになる人の国籍別家族全員顔写真つき一覧表ものってるかもしれない。・・・とまあこんなところだろうか。