余裕をもって早めにチェックインに並んだが、なかなか列が動かない。身を乗り出して先頭を覗いてみると、ある家族の荷物のチェックインに時間がかかっている様子。重量オーバーと、約10個ものスーツケースと段ボール箱・・・。夫はいらいらしている様子だし、もう時計は午前11時50分を指していた。やっとのことで私たちの番になり、午前11時57分頃に手続きが終わった。
夫はすぐさま公衆電話に向かい、1時間半にわたる最終面接の結果、お蔭様で採用が決定。2人ともホッとしたが、何とすばらしい(せわしい?!)旅のスタートだろう。イギリスでは親友達ととても楽しい時を過ごすことができたが、1つ残念だったのは、2週間もイギリスにいながらロンドンにいけなかったことだ。私たちは
車で約1時間のロンドン郊外に滞在していたのだが、ちょうどロンドン行きを予定していた日の朝、あのテロが起こったからだ。次の日(帰国日)はもちろん空港のセキュリティが厳重だったなのは言うまでもない。やっと搭乗し、席に座ろうとしたら、今度はフライト・アテンダントからメモを受け取った。さっき、別れを告げた友人からで、メモには私の鍵のことが・・・。「何!?鍵を全部忘れた!?」ちゃんとかばんに入れたはずだったが、友人の車のバックシートに落ちていたらしい。とほほ・・・。なんてばかな私。そして、長いフライトを終え、やっとシアトルに到着。疲労がピークに達していたが、楽しかった旅の余韻に浸る暇なく、車を飛ばしてウェナチーへ。夫も私も黙ったままで、これから始まる「引っ越し」のことを考えていた。
7月2週目、私は時差ぼけに数日頭を痛めながらも、早く引っ越しの荷造りを始めなければと、持ち物を箱に詰め始めた。夕方、アメリカ人の夫が帰宅、日本語で一言「まだまだ〜!」。「何がまだまだなんね?」と聞くと、夫曰く、「まず家を売ることが先だから、買いたいなぁと思わせるようにきれいに整理整頓と掃除をすることが大切。だから
段ボールは見栄えが悪い。というわけで、箱から出してね」。2000年から2005年の間に引っ越すのはこれで4回目だが、これまですべてアパートだったからなぁ。そうだよね、売ることが先だよね。納得。
私は掃除と整理整頓が苦手。もちろん最低限の掃除は「努力」しているが、しないならしないであまり気にならない。少し散らかってる方が「生活してる」という感じがするからだ。しかし、そうは言っても、夫の友人が泊まりに来るとわかった前日は少し念入りに掃除する。それが今回、家をマーケットに出したとたんに、不動産業者から訪問予約の電話がひっきりなしにかかってくるではないか。うれしいのは山々だが、掃除が間に合わない。毎日毎日それはもう隅からすみまで必死に掃除した。夏のウェナチーは最高に暑い。それでも毎日4時間は掃除をした。これまで33年間生きてきて、毎日こんなに整理整頓と掃除をしたことはない。不動産業社の訪問が終わった後、自宅に戻る度に、なんだか自分の家のような気がせず、落ち着かない日々が続いた。
そして、何やかんやといろいろあったが、8月中旬に家も売れ、オリンピアへの引っ越しも無事に終わった。オリンピアはとても美しく、落ちついた感じの素敵なところだ。これからオリンピアについていろいろと紹介していきたいと思っている。しかし、「もう当分の間
引っ越しはしたくない」。心からそう祈っている。 最近そんな私の近況を知った知人からこんなメールが届いた。 「日本(広島)→
シアトル → ウェナチー → オリンピア。 ざっと計算すると、述べ10,000キロとして、 5年で割ると、1年平均2,000キロ!
毎年、九州から北海道まで移動した勘定です。 月に直すと170キロ、神戸から岡山までの引っ越し距離です。 ま、それがどうしたって話でもありませんが・・・」
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