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ゆけ!メロンパン        
  ドットコムにバイオテクノロジーと、たったの1年半に2度も会社閉鎖による失業の憂き目を見た夫、メロンパン。フルタイムで働いているとはいえ、この私に『一家の大黒柱』的な役目はツライかも。となると、メロンパンに早く仕事を見つけてもらうしかない・・・。と言うわけで、夫婦で目指す(?)再就職コラムをお届けします。    
       


第7回: 面接


メロンパンが夕食を作る日が多くなった。しかし、レパートリーが少ない上に、毎日ほぼ同じ物を食べていても比較的大丈夫なメロンパンが台所に立つと、パスタと和食が1日おきに食卓に並ぶ。和食の場合、メロンパンはご飯を炊いて味噌汁を作るだけなので、おかずは私の担当だ。「何もしなくてもいいよ」と言うと、

"I just want to take my mind off the fact that I don't have a job."
(失業しているという事実を少し忘れたいんだ)

という答えが返ってきた。なんだかせつない夕食である。

その日は木曜日で、和食の日だった。私が帰宅すると、いつものようにメロンパンが玄関で出迎えてくれたのだが、私の荷物を持ちながら、
"I'm going for an interview this coming Monday."
と、言うではないか。その口調があまりにも普通の世間話風だったので、私はもう少しでその重大な意味を受け止めかねるところだった。

面接に行くことになった会社は、昨年の12月2日から "Network Analyst" のポジションを例のMonster.comにポスティングしており、メロンパンは失業してからすぐに応募していたところだった。


Monster.com から受け取った応募確認メールの一部
This message is to confirm that your information has been sent to the employer you requested. Following are some details for your records. Remember, we also keep an online record for you within your My Monster account.

Thank you for using Monster, and good luck in your job search!

Date of Submission: xxxxx
Job Title: Network Analyst
Company Name: xxxxx
Job Location: xxxxx
Title of Resume: xxxxx


その後、応募した会社から送られてきたメールの一部
Thank you for submitting your resume to xxxxx.

If you are selected for an interview or if further information is needed, a recruiter will contact you. Otherwise, we will keep your resume in our database and will contact you if an appropriate position becomes available.


どちらも自動配信メールなので、望みがあるのかどうかはさっぱりわからない。しかし、応募から何ヶ月もたった今になって、この会社のIT ディレクターと名乗る人物が電話をかけてきたのだという。なんだかいいではないか。

"Hello?" とカジュアルに電話をとったメロンパンは、そのまま50分にわたるフォン・インタビューに突入。まず、IT ディレクターは

"We had filled the Network Analyst position, but we kept your resume because we planned on opening another position, which we think you would fit."

と言った。つまり、"Network Analyst" のポジションは既に採用が終わったが、新しいポジションがあくというのだ。聞かれる質問をメモしつつ注意深く会話し、「電話が終わった時には手にじっとりと汗をかいていたよ!」とメロンパン。そして、その翌日、同じ IT ディレクターから電話があり、来週の月曜日に面接に行くことになったのである。

さて、ここからが正念場だ。

週末に散髪に行き、靴を磨き、スラックスをドライクリーニングから取ってくるなど、見た目の準備を終えたメロンパンは、当日の月曜日は朝からシャツにアイロンをかけ、ネクタイをしめ、折り目の入ったスラックスをはいて、

"How do I look?"

と鏡の前で緊張していた。面接に行き着くまでも大変なこの時期、なるべくすべてのポイントを抑えておきたい。今度は技術的な仕事ながら、全米各地にいるというクライアントのところへの出張も仕事内容に含まれているらしいので、会社を代表する人として標準的な見た目でないとアウトだろう。「いかにも技術分野の人」という見た目は避けたい(妻としても・・・)。まるで時代劇のおかみさんのように火打石でカチカチやりたいところだが、ここはアメリカ、玄関でハグをして "Good luck! Call me when you are done with the interview!" である。


■ 月曜日: 面接 パート 1

面接では、電話で話した IT ディレクターと、データ・センターのスーパーパイザーの2人から、技術分野の質問がなされたらしい。その内容は多岐に渡ったものの、メロンパンが予測していた質問はすべてカバーされていた。このポジションはクライアントとのやり取りが多いことから、「書類作成の文章能力を確認したいので、これまでの仕事で作成した報告書などを持参するように」と言われていたのだが、文書をきちんとファイルしたフォルダを最後に提出した。よっぽど感触が良かったようで、メロンパンは一晩中その会社の業務について私にしゃべりまくっていた。

翌日の昼頃、仕事中の私の携帯電話に、メロンパンがテキストメッセージを送ってきた。

"WILL BE GOIN TO THE 2ND INTERVIEW ON THU!"
(木曜日に2回目の面接に行くこと決定!)

わーい!!! 私の頭の中に、出勤するメロンパンの姿がパッと浮かんだ。しかし、次の瞬間には、「いや、ここで喜んではいけない、ダメだった時に落胆が大きいのはいやだ」という気持ちが沸き起こった。悶々としながら帰宅すると、メロンパンは「今度はチームとの面接らしい。とりあえず、ボスの感触が良かったから、後は常に一緒に働く人たちのチェックが入るんだね。クールなチームだといいけど」などと考え込んでいた。


■ 木曜日: 面接パート 2

ドキドキしながら(結果を待つ私がドキドキしていたかも)挑んだチームとの面接はほんの30分ほどで終了。ほとんど "chatting" (おしゃべり)に近いものだったが、これまでの会社で面接のプロセスに関わった経験から、このおしゃべりがかなり重要であることはメロンパンもわかっていた。しかし、おしゃべりをしながらも面接される方は、ハハハと口では笑いながら目は真剣、というように緊張の時間である。

チームとの面接が終わった後、メロンパンはIT ディレクターと廊下で2人きりになった時を見計らって、「次に連絡が来るのはいつになるのでしょうか。それから、この他にどのようなプロセスがありますか」と聞いた。そんなこと聞いていいのかと思ったが、メロンパンによると、チーム全体が盛り上がっていたので、よしと判断したらしい。IT ディレクターは、「実はもう1人候補者がいる」と明かしながらも冗談のように、

"When can you start?"
(いつから始められる?)

と聞いた。メロンパンが鼻息荒く、

"I can start NOW!"
(今でも始められますよ!)

と答えると、IT ディレクターは腕時計をちらりと見やり、

"It's lunch time now. How about 2:30pm?"
(今はランチタイムだ。午後の2時半ではどうかな?)

と笑いながら聞いた。もちろんそれは冗談なのだが、メロンパンはものすごくいい感触!と興奮していた。


■金曜日: うっかり者・・・


翌日の朝、IT ディレクターから電話がかかってきた。決定か?と思いきや、

"Your references' phone numbers were not current."
(リファレンスの電話番号が更新されていない)

という知らせだった。ちゃんと確認したつもりが、どうやら電話番号が変わっていたらしい。びっくりしたメロンパンは必死にリファレンスの新しい電話番号を探し出し、IT ディレクターに伝えた。きっちりしていると思いきや、うっかり者のメロンパンである。"How stupid of me..." とガッカリした声のメロンパンから電話で事の次第を聞いた私は、「そんなのたいしたことじゃないでしょ。リファレンスの電話番号が古かったなんて、雇いたい人の価値を下げることにはならないよ・・・たぶん」としか言えなかった。

どうやらやるべきことはやったという地点にたどり着いたようだ。後は、いわゆる "Keep our fingers crossed!" である。


■ ■ ■

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最終回 再就職、その後
第8回 再就職決定
第7回 面接
第6回 人脈
第5回 求人情報サイトに登録
第4回 履歴書とリファレンス
第3回 支出の見直し
第2回 失業後の第一歩 『失業保険』
第1回 失業、再び
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