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第6回 : ゲイバー Part 1 初めてシアトルに来た時は毎晩行っていたキャピタルヒルのゲイバー。お出かけ前にシュッシュと頭上空間に吹きかけた香水のベールの下をくぐって、メタモルフォーゼを完了したオテンバ・マチルダが夜の街に姿をあらわしていたわ。A地点で友達と合流して、B地点でお酒を一杯引っかけて、そして少し酔いがまわってきたら、その勢いでC地点でラストコールまで踊りつづけて、そしてバーが閉まったら、当時ブロードウェイにあった24時間営業のレストランで酔い覚ましの朝食を食べて、友達と共にマッタリ過ごすひととき。 OLマチルダに変身してしまってから早1年、そんな賑やかなバーライフからすっかり離れてしまった。先日友人と久々に昔よく行っていたバーに出かけたんだけど、あまりにも若い子達でいっぱいで、オバチャマチルダ、まあ〜ビックリ。アタシのフェアリーダスト(注:ピーターパンでお馴染みのティンカーベルが飛び回る度にキラキラと降り注ぐ、そして友達のウェンディーもそのキラキラパウダーのマジックで飛べちゃってたあの魔法のダスト)はすっかり出収めしちゃってたわ。以前は手をあげるだけでフェアリーダストが放射線上にキラキラと舞い、魔法の力でありとあらゆる男達を魅了してたのに(あら、ちょっと言い過ぎだったかしら?)、今じゃアタシの手から舞い出てくるダストはポリデントをもってしても消すことの出来ない毒ガスマチルダになってしまっているよう(注:アタシの口臭とは一切関係ございません。メタフォーですの。御免くださいまし)。 皆さん、あの日本のポリデントのコマーシャル、覚えてらっしゃるかしら? 「おじいちゃん、おくちくさ〜い」 ( 実際のコマーシャルはこちらで。今見てみると結構強烈ですてき :) あのコマーシャルではそんなかわいい孫のコメントにさっと爽やかに、そして敏速に対応して、挙句の果てに孫の顔に「はーっ」なんて息を吐いてしまうほどのグランパ模様だったわね。だけどアタシは自分の意志に背いていつの間にか勝手にオバンガーマチルダゼロワンに変身してしまった。そんな不覚に、アタシはロングアイランドを片手にポツンと立ってしまったの。 「ちゃんとちょくちょく来ておけば良かった・・・」 「もうアタシ、キャピキャピしてないんだわね」 「おじいちゃん、おくちくさ〜い(Echo:クサ〜イクサ〜イクサ〜イ)」 「キャ〜、今度はエコーがかかってるわ〜。誰かアタシに、ぽっぽっポリデントを・・・」 とんでもなく虫の息寸前でせっかく入り口で払ったカバーもそっちのけで帰ろうかと思っちゃったけど、そんなアタシを一緒にいた友達が元気づけてくれたの。 「オバチャンでもいい、たくましく育って欲しい」 って。 このバーで、一体何人の人がどれだけのドラマを通り過ぎてきたのかしらってふと考えちゃった。たくさんの人と出会い、別れ、そしていろんな人と一緒に愚痴こぼしたりして。それだけじゃないの。先日カミングアウトしたばっかりで、ゲイバーで遊ぶのがものすごく新鮮でとてもピチピチしてる人がいるかと思うと、そんなオコチャマの少し横のカウンターではいつ行っても必ずお馴染みの場所でちょこんと楽しんでいる常連さんがいたり。それはまるで1冊の本の中の様々なページの上であらゆる人達が頑張って生きているという人間模様。もちろん、アタシはいつの時代もカバーガールよ。決まってるじゃないの。"I AM THE CUTE ONE." 御免くださいまし。 そんな人間臭い模様もテンポの速いクラブの音楽で見事に吹き飛ばしている、そんな毎晩がカーニバルなゲイバーがとても懐かしく、それが虫の息のオバンガーマチルダゼロワン(アタシ)を、志穂美エツコが演じて一世を風靡したビジンダーにも負けないくらい、再びパワーアップさせたのでした。カラータイマーなんて物はアタシには通用しないのよ。3分だって、何時間だって、アタシはこの地球(バー)に残ってやるんだから、って勢いで。一生懸命踊らせていただきました。「は〜、良い運動になったワ〜ン」って、あら、そんなこと言っ たら余計にババーかしら。 あんなに虫の息だったアタシ、帰る頃には既に開き直ってたわ。あたしったら立派なババー1年生だわね。初々しいババーぶりだこと。 皆さん、ゲイバーにいらっしゃったことございますの?もし行ったことが無かったら、今度気持ちが向いた時にでも、ちょっと遊びに行って みたらどうかしら?行ったことがある貴方だったら、今度バーでアタシとすれ違ったりして。もしそんなことあったら、声をかけてね。一緒にお話でもしましょう。 それでは皆さん、又来月! マチルダでした。 注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。 |
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