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第17回 : 夏なんてあっという間。ラストスパートの準備はできていて?の巻き 今年の夏も終わりかしらね。色々楽しい思い出、皆さんできたかしら?やっぱり夏学期にシアトルの学校に留学した若い子達ってたくさんいるのかしらねぇ〜。アタシもそんな時あったわ〜ん。(早速8月中旬のため息よ、ごめんくださいませ。)シアトルで夏を過ごしたそんなお譲ちゃんたちは、今はシアトルのまだ新鮮な思い出を身にまとって日本のどこかを歩いていると思います。そういった新鮮さって重要よね。 アタシにとっても今年の夏は従来になく、とてもアタシをウブにさせました。(体がウブになるのはちょっと無理だったみたいだけど、気持ちはウブになったのね。)悲劇の電子手帳ご臨終事件に始まり、シアトル・センターにあるとても心が和む大きな噴水との出会い、そして時間を止めて思い出と対話するフレーミングに、米国でもサラリーマンぶりを発揮した友達とのアフター・ファイブ、そんな具合にとてもあっという間に過ぎていったわ。今じゃ今年の秋コレに向けてシャンシャンと前を向いて歩いているところ。 シアトルって小さな街でしょ。そして日本のような電車システムもない所。ボーッとしていると1日があっという間に過ぎていって、もう翌日になってしまう。東京は地理的には地球の小さな一都であっても、電車のおかげでいろいろな味が見事に会席料理してた。同じ街内でも一駅違っただけで、その駅には違った色が存在して。同じ駅内のプラットフォームにあるキオスクにしても何かが違って見える。そんな東京で電車生活に慣れていたアタシは、シアトルの無電車社会の中ではまるでとても小さな籠に閉じ込められたペットのようだった。どこに行くこともなく、同じ駅で何年も居座っているような感じがしてならなかった。車は持っているけど、運転するのは自分だから、電車に揺られてウトウトってわけにもいかないし。でも、今年の夏は、シアトルのことをそんな小さな街だと思ってあなどっていたアタシに、思わぬ楽しみを与えてくれた。いつも雑誌を買っている馴染みの駅のキオスクで、見たことのない新しい風船ガムでもふと発見してしまって、ちょっと得した気分になる、あれかしら。 大学を卒業して、社会人になって、大学当時の友達はほとんどがこの街から去っていったわ。ある人がこんなことを言っていた。 「シアトルは人生の通り道だ。ここは落ち着く場所ではなく、人が人生のある時に次の行き先を求める為にやってくる街だ」 当たってるわね。だんだん友達と地理的に離れ離れになっていったアタシは、人とサヨナラするのを恐れるがゆえに、新しい人と出会うのを億劫に感じるようになっている。そしてまだ残っている友達に対しては、 「みんなずっとシアトルに残るのかしら・・・」 なんて思って、まるで自分が取り残された気がしてならない。 仕事の間にふと心の休憩をして人生を語りたくなったりしても、答えがすぐに出るわけでもなく、しかもそんな不安定な気持ちを自分で支えるパワーもないから休憩を中止して仕事やら他の事で自分を忙しくして、哲学する時間を意図的に自分に与えなかったわ。アタシって健気・・・。 でもこの夏の思わぬ楽しみは、いろいろな人に会えたこと。そしていろいろな場所に行くことができたことかしら。8年も住んでるシアトルは小さな街だけど、ビックリするほどいい感じの場所がたくさんあるの。アタシって一体この街のどこを見てたのかしらって。シアトル・センターは特にそうだった。灯台下暗し、って言うのかしらね、こういうのって。ここには、フード・コートや、アミューズメント・パークなんかがあって、そして音に反応して水を吹き上げる噴水がある。そして、路地をぶらっと歩くとオペラハウスに遭遇したりと、とてもいい感じにアレンジされてる。東京ドームの近辺を思い出す、本当に良い散歩道。公園ってこうも人を引き付けるものかしらん。日本に住んでいた時はいつも公園で遊んで、放課後は友人と公園でずっと話しこんだり、夜遅くなって牛丼を皆で注文して食べてたり。アタシ達と同じ時間と場所に、いろんな目的を持った人たちが寄り添っている。そんな公園って何かしらって?都会のオアシス? 今年の夏の週末は、お団子ちゃんとほとんど毎週このシアトル・センターの公園で過ごしたものよ。噴水の周りで戯れている人達や、アタシ達のようにベンチにすわってそんな彼らを眺めている人もいる。アタシ達はその夜の夕飯の献立を話したり、その月の家族行事のことを話したりし、またある時は友人の別れ話に付き合った。ある日、真上を飛んでいた鳥が、お団子ちゃんの洗い立てのシャツに糞を落として、みんなに笑われたこともあったかしらね。鳥ったら、ピチャーッと大胆にお団子ちゃんの真上で糞をしたの。お団子ちゃんたら、その事件直後の数秒間は何が起こったのか把握することが出来ず、ゆっくりと視線を鳥の糞が付着しているシャツに移して、自分の受けた屈辱をじわじわと認識していた。この国では鳥に糞を落とされるって幸運の印らしいけど、そんなことお団子ちゃんにはどうでも良かったみたい。 この世の中にはいろいろな人がいて、それぞれ安らぎの場所を持っている。安らぎの場所を求める人は、その場所を見つける為に歩き、探し続ける。自分の安らぎの場所で落ち着いていたアタシは、新しい人と出会うことによって、彼らの安らぎの場所を見せてもらって、そして彼らの安らぎを感じていた。今年の夏はたくさんの人に出会って、お互いの心をクリックできたような気がする。そんな彼らといつサヨナラするかわからないけど、今度は臆病にならないで、そのサヨナラを乗り越えてまた強くなってみようかしら。 夏をまだ満喫しきれてない貴方、ラストスパートの準備をするならまだ遅くなくってよ! アタシは今年の夏にサヨナラを告げようとしている。 もうすぐ秋がやってくるわね、ふふふ。又来月! マチルダ 注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。 |
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