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第15回 : そんなマモルに騙されて。ああ青春のシンボル、再び・・・ パート2 また暑い夏の始まりね。こんな日には週末昼間からマルガリータで乾杯して仲間と喉を潤いたいものだわ。シアトルでは1年中で数える程しかない、太陽が燦々と眩しく照っているような日。以前は汗をかくのをすごく嫌っていたアタシだけど、最近ではどうも汗ッカキ野郎という事実にようやく開き直ったのか、一生懸命アタシ達を照らしている太陽に乾杯したくなってしまう。 シアトルのダウンタウンで潮風浴びながらそんな眩しい太陽を見つめていたある日の夕方、アタシと一緒に哀愁を漂よわせてた野郎がいたわ。オマケに手を額にあてて口をすぼめて、どこか遠くを見つめていた。そんな彼はアタシの心の中でとても宍戸ジョーしてた。マモル君・・・、アタシと貴方はもうくされ縁なのね・・・。 マモル君(彼の詳細は先月号をご覧ください)たら、パッチの下でぐっすり安眠していたところを母親に早朝無理に布団をはがされて起こされたよう。パッチの宣伝文句とは裏腹に、赤みが引いている様子もなかった。それよりもパッチをはがしたことによって今まで呼吸困難に陥っていた皮膚が、地球の美味しい空気をすーぅぅっと一気に吸い込んで・・・。あの「翌朝までにはスッキリ!?」 と自信満々な宣伝文句は一体なんだったのかしら。いずれにせよ、いい年こいてそんな広告にだまされたアタシが甘かったわ・・・。 それでもアタシは数日間パッチを信じ続けた。それが肌色ということもあって、赤くなっているマモル君よりはまだあまり目立たなくてよろしいかと思った。人ってよく見てるものね。全然ばればれだった。 アタシの気のせいかも知れないけど、短期滞在予定だったはずのマモル君とパッチはアタシへの注目をどんどんと奪っていった。あたしにはわかるの。誰と話していても、相手はどんなに最初アタシの目を見て話していても、どんどんと目がマモル君達の方に泳いでいく。あたかもマモル君に気があるかのように。 「ちょっと、貴方アタシとお話をしているの、それともマモル君と話をしているの?ちゃんとアタシを見て!」 あまりに気になって相手の視線がマモル君に向かって移動しだすと、そこにはとても健気にその相手の目元を「アタシを見てっ!」と言わんばかりに、ミサイルの自動ターゲット捕獲システムよろしくアタシの首が相手の視線をロックする為にカクカクと揺れて疲れてた。そしてアタシの視線取り戻し作戦に気がついた相手は、とても気まずそうに苦笑いを浮かべ、マモル君から目をそらしてアタシと会話を続ける。 そんなアタシの傷心も知らないでマモル君たら、照れて赤みを増してアタシのところに来る視線をことごとく独り占めしていったわ。 マモル君、一向にアタシから去る様子を見せなかった。毎朝、昼、そして晩、鏡を見る度に大きくなったり小さくなったり、そして赤みが増したり減ったりと、マモル君をさよならするためのあらゆる努力も、まったくの無効果でやりがいがなくて、力が抜けちゃうんですもの。しかもうこういった心痛って大きくそして衝撃的な物ではなくて、毎日鏡を見る度にちょっとづつアタシをブルーにしていくの。 マモル君。どうしてくれたものかしらね。 とその時、アタシの中で新たな思考が生まれた。 「たかが青春のシンボルじゃない・・・・」 なんでアタシったらマモル君の事でこんなにいじけてるのかしら。毎日顔を会わせてるのよね。そう、たかが青春のシンボルじゃない。 「マチルダ、これでブルーになるか、ならないかは貴方次第よ」 そうよね、いつまでも落ちこんでいるなんて、アタシの性にとても合わないもの。毎日顔を会わせるなら、気持ち良い関係でいたいじゃない。そう思ってマモル君に永住権申請志願をしてもらうことに。これからは青春のシンボルではなく、大人のシンボルとしていっぱい愛嬌をふりまいて、がんばってもらうことにした。だってアタシの体のどこにでも移住できたはずなのに、あえてアタシの顔面を選んだマモル君。華やかに、そして時には斬新にアタシを飾ってくれなくちゃ困るのよ。一番家賃高いのよ、アタシの顔面地区は・・・。 そんなマモル君とアタシの葛藤が始まって早3ヶ月くらいが経過したかしらん。今では起床から消灯までずっと平和に生活を共にしている。最近はとても仲良くしている毎日。今でもアタシをそっちのけにしてマモル君が注目を浴びている時は偶にあるけど、もうアタシは平気。人に参拝料もお願いすることなく、 「見てあげてちょうだい、ウチのマモル君 :)」 といわんばかりにフリーサービスしている毎日。今度アタシのマモル君を道で見かけたらぜひ拝んだって!参拝料はまけとくわ! それじゃあまた来月。紫外線にはお気を付けあれ! マチルダ 注)当ページに記載されている内容は個人の一意見です。この情報に基づいて行動した結果なんらかの損害が発生した場合においても、執筆者およびジャングルシティは一切責任を負いません。記載された情報を活用される場合は、あらかじめ専門家に照会するなど必要な確認を行った上、ご自分の責任で判断していただきますようお願い申し上げます。 |
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