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第21回 : 訴訟の国アメリカ
今回は少しパーソナルなお話になりますがぜひ読んでくださいね。みなさん、よくアメリカは訴訟社会だって聞きますよね?マクドナルドで客が熱いコーヒーを自分にこぼしてやけどしてもそれは店の過失だと訴えられたりするような国です。でもまさか我が身に降りかかってこようとは思いもしませんでした。そうです、私と主人はなんと訴えられたのです!
別に悪いことをしたわけじゃないですよ。というより私たちは本当に善良な市民。なのにどうして訴えられてしまったのか、納得がいかないのですが・・・私たちを訴えているのは、"Home
Owner's Association"という、いわば『自治会』のようなものです。私たちの住んでいるところは、1,200軒からなるとても大きなグループに属しています。そういった地域にすんでいる方はご存知でしょうが、いろいろな細かい取り決めがあったり、会費を払ったりします。そのように『ルール』のもとに管理されているので、芝生を何ヶ月も刈っていないような家はないし、家の外壁を塗るときにも色に制限があったりしますが、比較的治安も良く、家の価値も良く保てるのがメリットです。それが、私たちの家の裏庭に面している池の前に、子供が落ちないように柵を建てたことが決まりに反すると、私たちを訴えたのです。
もちろん、決まりに「池の前に許可なしに柵を建ててはいけない」という項目があるのは承知していました(景観上の理由で)。ですので、きちんと許可書を申請し、自治会から担当の人が家に来て、「OK、問題ないようだから建てても大丈夫、後で許可書は郵送するから」と口頭の許可をもらったのに、です!
3〜4週間待っても許可書が来なかったし、天気のいい日が続いたので柵を建てることにしました。そして建てたとたん、「許可はしていない、池の前に建ててはだめ、取り壊せ」と。もちろん、子供を守るための柵だからということでいろんな方向から働きかけたのですが(ローカルの政治家に法案を作ってもらったり、TVや新聞に訴えたり)、結局、柵が建ってから2年後に訴えられたのです。
私たちの弁護士は、「口頭のOKももらっているし、なんせ子供を守るための柵だから、裁判官がノーと言うはずがない、簡単に勝てる」といってくれました。でも・・・3〜4ヶ月考えた末、結局負けることにしました。引越しすることに決めたのです。とてもきれいな池で、たくさんの鳥やかわうそがいたりと自然がたくさんで本当に残念なのですが、こんな頭の固いへんくつおやじばかりのところに、それにいくら勝っても私たちを訴えた相手の近所になんか住みたくない、気持ちよく住めないという結論に達したのです。裁判費用に5,000ドルかかるので、そのぶんを引越し費用に当てて、新しいいい家を見つけよう、と。
子供が落ちないように作った柵。それで訴えられるなんて、思ってもみませんでした。子供の安全よりも、「決まりを徹底する」こと(とは言っても、他にも何件も柵を建ててる家があるんですけど・・・)と、『面子』を重視した自治会。とても残念に思います。アメリカならではの経験を身をもって体験してしまいました。今月末、引越しします。
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