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  今のダンナが日本に留学していた時、度重なる「アメリカにおいでー」攻撃にまんまとひっかかって、1999年6月、シアトルの土を踏む。「英語ができない」「友達もいない」と、うだうだ悲しい気分が続いていたものの、どうにか自分が幸せになる道を作らねば、と奮闘中。苦しまぎれに「つまんなーい!日本に帰る−(T_T)」と半泣きになってもびくともしないダンナ相手に、悔しいのであれやこれやと作戦を練る毎日を送っている。    
       


第13回 : 今年の正月は日本に行ってやるぞ


あけましておめでとうございます。
私にとってはこれがシアトルに住んでから迎える2回目の正月である。振り返れば去年の正月、午前零時にテレビに映し出されるスペースニードルと花火を眺めつつ、
「Happy New Year!」
とダンナの家族と乾杯し、それで・・・それだけだった。Y2Kの影響で何が起こるかわからないので外出するな、と言われていたので、どこにも出かけずに家にいたのだった。そう言えば、スペースニードルに爆弾を仕掛ける、と言っていたヤツもいたなあ。Y2Kによる混乱に控えて充分すぎるほどの食料やら何やらを準備万端に整えていた人も多かったが、我がダンナさまの家族も例外ではなく、年末には各種豆類、米、小麦類などを個別に真空パックにする作業を手伝ったのだった。ご存知の通り、Y2K問題は不発に終わったので、我が家ではいまだにY2K備蓄用50lbのでっかい袋の米にお世話になっている。

新年の乾杯の後、引き続き、なぜか延々とテレビに映し出されるビル・ゲイツ邸の花火を見ながら、ぼんやりとした思いが湧き上がってきた。
「なんか・・・・足りないぞ。」
そうだ。もの足りなすぎる。外を歩けば、クリスマスのデコレーションがまだいたるところに残り、家の中にも、生のクリスマスツリーがででーん、と居座り、ライトが光々と輝いている。それはそれで美しく、凛々しく、穏やかでよい。だけど、私は正月気分になりたーい!!

「何でクリスマスが終わったのにみんなクリスマスのデコレーションを片づけないの?」
とダンナに尋ねたところ、
「きれいだから。」
と、ヤツはあっさりと答えた。
「それはその通り。でもね、例えば、日本だと雛人形を片付けるのが遅れると娘が嫁に行き遅れると言われてて、そりゃあそれを真剣に信じてるわけじゃないけど、とにかく3月3日の夜か、4日には片付けちゃうわけよ。気持ちの切り替えがぴしっ、とできていいと思わない?」
「Japanese are weired. They have a good reason for everything.」
「・・・・」
いいわよ。あんたがそう言うのは分かってたわ。"weired" だろうが "picky"だろうが、何とでも呼んでちょうだい。そんな日本人が"TOYOTA"や"PlayStation"を生みだしたんだから!と訳のわからないことをブツブツとつぶやきつつ、正月に未練を残したまま、平凡に2000年は始まったのだった。

アメリカではクリスマスがメインだということはちゃんとわかっている。しかし、私は日本にいる時からクリスマスにあまり興味がなかったのだ。正月の年越しそば、元旦午前0時をまわった後に近所の神社に家族と行く初詣、朝起きたときに届いている年賀状と朝食のお雑煮。こういうことを思い出すだけでもドキドキする。同じようにクリスマスを思い出してみるが、私をときめかせる何かをひとつも思い出せない。学生の時は毎年、クリスマスはボランティアで病院の子供たちのクリスマスパーティの準備にてんやわんやしていたし、社会人になってからはサービス業についていたこともあり当然出勤。子供の時の思い出にいたっては、何をしたのか覚えてないくらいだ。そういうわけで、正月の方が私にとっては特別なのだ。そこで私は決心した。
「来年の正月は絶対日本に帰ろう!」

てなわけで、今年は日本で正月を迎えることとなった。この時期にアメリカ-日本間はおろか、日本国内を移動することは無謀だということは百も承知である。しかも私の故郷は青森県。アメリカに住んでいる方で東北出身者は少ないので、ここで東北のお寒い交通事情について少し説明しよう。

まず、東京-青森間の直通の交通機関は、1日1本の高速夜行バスか夜行寝台列車だけである。従って、東京から青森までは、ゆうに10時間はかかる。そう、シアトル-成田間と同じである。新幹線は青森の手前、岩手県盛岡市までしか伸びていない。さ、さむい。気候も寒いがこの状況は寒すぎる。つまり私たちは丸1日移動時間に費やさなければならないのだ。さらに、今回の日本滞在にはもうひとつの重大なイベントがある。それはですね、ダンナと私の家族の初対面!え?と思うでしょ。ま、それについては次回詳しくお話しましょう。

今年もこんなに夫婦の恥をさらしてよいのか?他人がこんな事情を知って楽しいのかどうかは知らないけど、Junglecityが「いいかげんにやーめーろー」と言ってこないのでまだ続きます^^;
では、今年もよろしくおねがいいたします。


■ ■ ■

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最終回 ふと気がつけば5年目
第53回 家を買うことにした "買った後の修理費"
第52回 家を買うことにした "もうこれでいいや"
第51回 家を買うことにした "3度目のオファー・2度目のインスペクション"
第50回 家を買うことにした "3回目のオファーを出す前に"
第49回 家を買うことにした "迷い"
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第47回 家を買うことにした "2度目のオファー・初めてのインスペクション"
第46回 家を買うことにした "ふりだしに戻る"
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第44回 家を買うことにした "住みたい場所、見つけた"
第43回 家を買うことにした "物件を探し始める"
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第41回 「2人単位」
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第36回 新年の抱負は達成されるか?
第35回 ガイジンの私と移民局(その2)
第34回 ガイジンの私と移民局
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第32回 服を買いに行こう
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第30回 I'm honest, but I'm not popular.
第29回 ダブルカヤック
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第26回 これは・・・使えるな
第25回 今年の正月
第24回 お金に対する感覚
第23回 Pink slip
第22回 嫌われる国際結婚女
第21回 言い訳できないアメリカ
第20回 夏の生活
第19回 親知らずを4本抜いた
第18回 ライバル登場
第17回 アメリカのOtakuたち
第16回 ハイキング
第15回 シアトル化
第14回 私の家族との初対面
第13回 今年の正月は日本に行ってやるぞ
第12回 2人でカウンセリングに行きました
第11回 日本ぽい料理
第10回 人の嫌がることはしないようにね
第 9回 カタカナと正しい発音
第 8回 それ恥ずかしくない?
第 7回 良いサービス?悪いサービス?
第 6回 コミュニケーションのデジタル化
第 5回 Rob the cradle
第 4回 We are in the same boat
第 3回 言葉摩擦
第 2回 気遣いスイッチ
第 1回 国際結婚、はじまりはじまり・・・
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