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サンファン諸島 旅行日誌 1日目

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都市の喧騒から離れ、ゆったりと時間の流れるサンファン諸島へ。今回はシアトルの北にあるアナコルテス市に車を置いて、自転車でサンファン・アイランド、オーカス・アイランド、ロペス・アイランドをめぐる3泊4日の旅に出かけてみた。

最初の目的地はサンファン・アイランドのフライデー・ハーバー。アナコルテス市のフェリー乗り場にある自動販売機でチケットを購入。成人と自転車の運賃は17.15ドル。ワシントン州フェリーは全米最大規模を誇るフェリー・システムだ。車で利用したことはあるが、自転車での利用は今回が初めて。乗船を待つ場所も車とは異なる。

自転車・徒歩での乗船の場合、車よりも優先される。自転車はフェリー1階の壁際にあるロープで縛って固定する。

アナコルテス市を午前8時45分に出発。フライデー・ハーバーには午前9時50分到着の予定。雲が多くて肌寒い。ウールを着てきて良かった。

午前9時50分、サンファン・アイランドのフライデー・ハーバーに到着。残念ながらあまり天気が良くない。携帯で天気予報を改めてチェックしてみたが、今日は午前中は曇りがちで雨も降るとある。残念。

フェリー発着所の近くにあるロッキー・ベイ・カフェで朝食。ここは朝食ではとても人気のある店なので、数人が待っている状態だった。写真は野菜オムレツ($8.95)。
朝ごはんのメニューはたいてい10ドル以下で、量はかなり多い。カフェの前にはバイクラックがないので、建物の柱にチェーンでロックした。

食後は島全体を自転車で走るため、余計な荷物を降ろしておこうと、ベスト・ウェスタン・フライデー・ハーバーにチェックイン。まだ午前11時ごろと早いチェックインとなったが、準備のできている客室をあてがってもらうことに。部屋に自転車を入れることは許可されず、ホテルのバイクラックに置いておくのは不安なため、1階の客室にしてもらう。ここならバルコニーに自転車をロックできる。

ホテルから自転車で1分のところにあるサンファン歴史博物館で、今年100周年を迎えたフライデー・ハーバーの歴史やサンファン・アイランドの歴史を学ぶ。敷地内には1894年にジェームズ・キング氏が完成させた農家、同年夏に完成したという刑務所(とても粗末なものだが、1894年から1971年まで実際に使われていた)、ミルクハウス(ミルクとクリームを冷やしておくための建物で、農場では必須だった)、馬車置き場などが点在している。

フライデー・ハーバーからアメリカン・キャンプ – サンファン・アイランド国立歴史公園へ向けて出発。距離にして13マイル(約21キロ)。Cattle Point Road を南下する。サンファン・アイランドの道路はこのように平坦なところもあるが、起伏もある。ここでは路肩があるが、たいていのところは路肩もないので、自転車で走る時は車に十分に気をつけよう。

午前11時52分。鹿を見かけた。当然ながら、自転車で走っていても動物が突然出てくることがある。牧場の横を通ると、たくさんの白い牛が気持ち良さそうに寝そべっていた。

午後12時20分頃、アメリカン・キャンプ – サンファン・アイランド国立歴史公園に到着。1964年に内務省によって国立歴史公園に指定されて以来、たくさんの人が訪れるという。この日は数人のサイクリストを見かけただけだったが・・・。ビジター・センターで、1859年~1872年まで続いたブタ戦争についてのビデオを鑑賞。静止画を使ったアニメだが、15分で経緯がわかるのでぜひ観てみよう。この公園はサンファン・アイランドの南端まで続き、ビーチや灯台もある。

午後12時50分頃にアメリカン・キャンプを出発し、島の西側にあるライム・キルン・ポイント州立公園へ向かう。走行距離はおそらく約16マイル(約27キロ)。途中でファン・デ・フカ海峡を見渡す道路を走る。このあたりはなだらかな上り坂だ。

海峡を挟んで何が見えるか説明してある。

午後2時30分、ペリンダバ・オーガニック・ラベンダー・ファームに到着。あいにくの曇り空のためビジター数は少ないそうだが、園内にはさまざまな種類のラベンダーが咲き乱れ、良い香りにリラックス。喉が渇いていたので、ギフトショップでラベンダーのアイスティーを購入(2ドル)。ここから次の目的地、ライム・キルン・ポイント州立公園までは約3.5マイル(約5.6キロ)。

午後2時52分、ライム・キルン・ポイント州立公園に到着。このあたりでようやく晴れてきた!

自転車を自転車ラックにロックして、まずは灯台へ。この公園はオルカが頻繁に見える場所として知られ、『Whale Watch Park』 とも呼ばれている。園内のあちこちでは車や自転車で来た人たちが双眼鏡を持って海の方をじっと眺めていた。ウェスタン・レッドシーダー(ヒノキ科クロベ属 学名:Thuja plicata)やパシフィック・マドロナ(ツツジ科アルブツス属 学名:Arbutus menziesii)などの大木が生えている。

灯台の入り口のそばには、オルカが最後に目撃された時間が書かれている。今日は既に午後12時30分に目撃されていた。そんな頻繁に目撃されることはないのかなと思いながら、入り口近くのインタープリティブ・センターまで戻る。トイレに入って出てくると、インタープリティブ・センターの職員がドアを閉めようとしていた。なぜかと聞いてみたところ、「オルカが目撃されたんだよ!すぐに海の方へ行って!」

インタープリティブ・センターに貼られた告知。オルカが目撃されると一時閉館になるとのことだ。

ホエール・ウォッチング・サイトまでは300ヤード。早足で歩いて行くと、既にたくさんの人が集まっていた。”There!” と誰かが指差す方向を見たら、確かにそこに2頭のオルカが!時間は午後3時30分頃。望遠で撮ったらかなり画質が荒くなってしまったが、この2頭は約10分にわたってあちこちから姿を現しては潜るという行動を繰り返した後、ハロ海峡を北上していった。

次の目的地であるイングリッシュ・キャンプに向けて出発。距離は約9マイル(約15.4キロ)。

午後4時20分、クリスタル・エーカーズ・アルパカ・ファームの横を通過し、午後4時23分にようやくイングリッシュ・キャンプ国立歴史公園に到着した。アメリカ・キャンプからは約13マイル(約21キロ)。総面積119エーカーの陣営の跡地は1967年ガリソン・ベイに面しており、駐車場から坂を下りていくようになっている。自転車も駐車場に置いていく必要があるので注意。

敷地内には英国旗が掲げられていた。ちょうど午後5時で閉園となるため、国旗を降ろす作業を見ることができた。ビジター・センターの横で、職員のおじさんが大型猛禽類のオスプリーの巣を観察できるよう望遠鏡を設置していた。オスプリーは北米最大級の猛禽類で、肉眼で見てもかなり大きい。それもそのはず、身長は最高23インチ(約58センチ)、体重は最大70オンス(約20キロ)。翼を広げると端から端までで59~71インチ(約1.5メートル~約1.8メートル)になるという。

次の目的地のロシュ・ハーバーに向けて出発。わずか4マイル(約6.4キロ)だが、起伏があるので疲れる・・・。

午後4時50分、ロシュ・ハーバーの入り口にあるウェスコット・ベイ・スカルプチャー・パークに到着。ここは日の出から日の入りまで開園している。入園料は1人5ドル(12歳以下は無料)。いろいろな作品があるので、じっくり見てまわるなら1時間ぐらいかかるだろう。

午後5時。ロシュ・ハーバーのマリーナを見下ろす。かつては石灰石の産業で栄えた町。1890年をピークに下火となったが、今はマリーナ、レストラン・ホテルが数軒あるリゾート地として人気が高い。

その中心は1886年に接待のために建設された 『The Hotel de Haro』 で、今は 『Roche Harbor』 と呼ばれる。スペイン人探検家ロペス・デル・ハロにちなんだ名前と説明が書かれている。同大統領がホテル・デ・ハロ(現在のロシュ・ハーバー)で宿泊したことで有名だ。このホテルの前の道路に使われているレンガは窯に使われていた耐火レンガを使って1975年に完成したもの。レンガに彫られているのは、主にバンクーバー・アイランドから来たレンガ製造者の名前だという。

歴史的な建物をチェックした後、午後5時30分にレストラン 『McMillin’s』 へ。ロシュ・ハーバー・ライム&セメント会社を興したジョン・S・マックミリン氏が家族のために1910年に完成させた邸宅を改造したもので、マリーナに面している。屋外席もある1階はカジュアルな 『Madrona Bar and Grill』、2階はファイン・ダイニングの 『McMillin’s』。メニューはオンラインでも見ることができる。

近海でとれたダンジネス・クラブとスカジット・バレー産エアルーム・トマトのサラダ($15.95)。肉厚なエアルーム・トマトはステーキ・ナイフでカットする。とてもジューシーでおいしい。バルサミコ酢とバージン・オリーブオイルとの相性もぴったり。その他には、ダンジネス・クラブ・ビスク($9.95)、アイランド・ファーム・ベジタブル・ラビオリ($19.95)などにトライ。ラビオリは皿とほぼ同じ大きさぐらいある平べったいパスタにオムレツのようにくるまれてサーブされた。サンファン・アイランドでとれた野菜は新鮮。

日没前にフライデー・ハーバーに戻るため、午後6時45分にロシュ・ハーバーを後にした。ロシュ・ハーバーからフライデー・ハーバーまでは約10マイル(約16キロ)。途中、サンファン・アイランド・ヴィンヤーズを通過し、午後7時45分にはフライデー・ハーバーのホテルに到着。

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