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レストラン・レビュー
テアトロ・ジンザーニで空想の世界への旅 食べて笑って、あっという間の3時間!
ベルタウンの一角に佇む、世界でも珍しいシピーグル・テント
ベルタウンを走るモノレールの下、6th Avenue と Battery Streetの角に佇む、天辺が針のように尖がった純白のテント。これが世界に8個しかない伝統的なヨーロピアン・キャバレー用移動型テント『Spiegeltents(シピーグル・テント)』の1つで、テアトロ・ジンザーニの舞台です。

テントの横にあるボックス・オフィスで "Will Call" にしておいたチケットを受け取り時刻を尋ねると、もう開演5分前。「間に合った!」と入口のドアを開けると、きらびやかな衣装をまとった女性が "Welcome!" と笑顔でご挨拶。奥のロビーは、売店で購入した赤やピンク、ブルーの羽根でできたショールや帽子などを身に付けた男女が、ドリンクを片手に盛り上がっているようです。もう少し早く来られればと残念に思いましたが、天井から下がるアンティークな感じのシャンデリアや、アコーデオンで懐かしい音色の曲を弾く男性を見ていると、気分もだんだんと盛り上がる・・・と思った瞬間、奥のドアがゆっくりと開き、ドレスを着た "Maitre'd"(フランス語で「座席配置の責任者」の意だそう)が、"Welcome to Teatro ZinZanni!" とアナウンス。私たちはそれを合図に、「いよいよ始まるぞ」というワクワクした気持ちでドアの奥へと進みました。

ドアを抜けると、テアトロ・ジンザーニのカラーである情熱的な赤のベルベットに包まれた円形のダイニング・ルームが広がります。最大収容人数275人と聞いていたとは言え、想像していたよりも意外に広いのにビックリ。周囲の壁にあしらわれた小さな鏡がキラキラとライトを反射している様は、なぜシピーグル・テントが『宝石箱』と呼ばれているかを物語っています。もちろんテントの外は見えません。中央部分の床にはテアトロ・ジンザーニのロゴが描かれ、どうやらそこが舞台になるようですが、ホステスが私たちを案内したテーブルはその真横。「こんなに近いところで大丈夫?」と思いながら、相席のカップル、パトリシアとフレッドと自己紹介しあい、テーブルにサーブされたアペタイザーをいただくことにしました。


あのトム・ダグラス氏が手がける、テアトロ・ジンザーニのためのフルコース・ディナー
シアトル在住の有名シェフ、トム・ダグラス氏が手がけるフルコース・ディナーはやはりこのテアトロ・ジンザーニの目玉の1つ。この食事はすべてテアトロ・ジンザーニのためにプロデュースされたもので、同氏が経営するパレス・キッチン、エッタズ・シーフード、ダリア・ラウンジでは食べることができませんので、あしからず。

■レビュー時のメニュー■
(実際のメニューとは異なります)

Antipasto
マンチェゴ・塩味のきいたオリーブ・ニンニクのタペナーデ・
サラミ・ナスのグリル・レーズン入りのフォカッチャなど。
これは同席しているみんなでシェアします。

Soup
温かいクリームスープ。寒い冬には嬉しい一品です。

Green salad with salmon filet
季節のグリーンに、キング・サーモンのスライスをあしらった一品。
サーモンの薄味が少しにがみのあるグリーンにぴったり。

New York Steak
あっさりと焼いた分厚いステーキに、
濃い目のソースをかけた一品。
柔らかい肉は程よい大きさで、
女性でもペロリと食べてしまうはず。

Chocolate cake
フワフワしたチョコレート・ケーキを、
さらに薄いチョコレートで巻いたおしゃれなデザート。
コーヒーといただけば、甘さとのバランス良し。

大皿に盛られたアペタイザーは、マンチェゴ・塩味のきいたオリーブ・ニンニクのタペナーデ・サラミ・ナスのグリル・レーズン入りのフォカッチャなどのアンティパスト。「おいしい」と4人で舌鼓をうっていると、不気味な笑顔を浮かべた生真面目な支配人・花売りの女性・靴フェチの女性・「アハ、アハ、アハハハハ」と訳もなく笑う男性・ロシアの民族衣装を着てロシア語しか話さない男性・白塗りに着物の日本女性(日本舞踊『若滝流』の家元、瀧りえさん)など、おかしな登場人物たちがテント内をウロウロし始め、お客にちょっかいを出し始めました。「いったい何が始まるんだろう」とキョロキョロしていると、いつのまにか靴フェチの女性がテーブルの横にしゃがみこみ、同席していたフレッドの靴をスルリと脱がせ、代わりにものすごく大きな靴を履かせて去っていったではありませんか。"Oh well…"とフレッドが苦笑いしていると、とたんにテントのあちこちから登場人物たちが"Table Change!"と叫んでこちらに向かって突進。身構える暇もなく、私たち4人は椅子ごと後ろに引っ張られ、テーブル・クロスはもちろん、お皿に食器、花の入った花瓶までが、ガチャンガチャンと大きな音を立てながら、すべて新しいものと取り替えられていきます。ポカンとする私たちを尻目に、彼らは"Done! Yeeeah!"と叫び、これがショーの本格的な幕開けとなったのでした。


ドラマあり、歌あり、踊りあり、そして超人技も間近で見られるディナー・ショー
ドラマチックな音楽と共に登場したのは、オレンジと黒の衣装をまとったメイベル・ディーン。「ようこそ、テアトロ・ジンザーニへ!ここは私の舞台。心ゆくまで楽しんでいってくれると嬉しいわ!」

進行役のメイベル・ディーンは挨拶を終えると、巧みな話術とパフォーマンスで参加者をどんどん惹きつけていきます。ここでカモにされるのはやはり男性!メイベル・ディーンと目があってしまった男性客はあっという間に巻き込まれてしまいますが、そこはやはりアメリカ人、自ら積極的に参加して、場を白けさせないように一生懸命になっています。そしてスープがサーブされ、全員が食べ終わった頃にはメイベルが一昔前の女性パイロットのような装いで登場。迷い込んだジャングルから参加者の男性がメイベルを救出し、会場は拍手喝采。サラダを食べ終えた頃、豪華なドレスで登場したメイベルは、舞台に引っ張りだしたベルビュー在住という男性と共に一大コメディを展開したのですが、参加者の反応を予測できない状況を鮮やかに、そして巧みに操る彼女のパフォーマンスは「お見事!」の一言に尽きました。

もちろん、こういったドラマだけではありません。全米で活躍するソウル歌手サンドラ・リーブス=フィリップスが歌えばテントはコンサート会場に、オペラ歌手ナンシー・エマーリッチがすばらしいソプラノを響かせれば会場がオペラハウスに早変わり。また、ロシア出身のエレナ・ボロディーナ(ハンド・バランサー:手だけで全身を支えるアクロバット)や太いロープを片手で掴み、地上数メートルの地点ですばらしい技を見せるクリスタル、そしてあの『シルク・ドゥ・ソレイユ』にも出演している女性アクロバット・トリオ『スペル』など、世界各地でその芸術性が高く評価されているアーティストたちの超人技は、迫力満点。あっという間の3時間が過ぎ、最後は出演者の紹介で舞台は幕を閉じました。

夢見心地でテントの外に出てみれば、そこはダウンタウンの高層ビル郡が並ぶ、いつものシアトル。おいしいものを食べながら大笑いできる空想の世界、テアトロ・ジンザーニ。カップルやグループで楽しむ大人のエンターテイメントに、ぜひ一度訪れてみてください。


  Theatro ZinZanni
テアトロ・ジンザーニ


会場
6th Avenue & Battery Street
Seattle, WA

公演日
水〜土 6pm (開演 6:30pm)
日 5pm (開演 5:30pm)

チケット
(税込み)
水・木・金・日 $89
土 $109

駐車場
有料駐車場
路上駐車

公式サイト
www.zinzanni.org
(日本語ページはこちら)


※掲載した情報は予告なく変更される場合があります。
 
     
 
 
= 観客のみなさんからのコメント =
感動した。あんな小さなテントの中でいろんなことが繰り広げられるなんて本当にすごいと思う。あの興奮をもう一度味わいたい。
とっても幻想的で、ぜひまた行きたいと思っています。料理もおいしく、ショーとのコンビネーションもいいと思います。
期待していた以上に楽しく、料理も良かったです。友人と行きとても楽しめたのですが。どちらかというと彼氏と一緒にちょっと贅沢なデートという感じで楽しめつつ、ゆったりできる空間だと思いました。途中皆でダンスをしよう!と誘われたのですが、その時つくづく思った次第です。
ショーはとてもコミカルで、多少言葉がわからなくても十分楽しめました。アレグリアを見に行ったことがあるのですが、私個人としては皆を大いに巻き込んでいくテアトロ・ジンザーニのほうが観客を飽きさせることなく面白いと思います。食事もそこら辺のレストランよりもよっぽどおいしく、大満足でした。
観客を巻き込みながらの演出で、とても楽しかったです。食事にはあまり期待していませんでしたが、料理も非常においしく、あっという間に時間が過ぎていきました。今度結婚することになったので、義理の両親へのプレゼントをテアトロ・チンザーニのチケットにしようかと思っているくらいです。
ステージと客席が一緒になって、自分も出演しているかのように楽しかったです。サーバーの人たちまでもがそれぞれの役柄になりきっていて、こんなの初めてでした。演目もどんどん新しくなってグレードアップしたと聞いてますので、ぜひまた行きたいです。
何回行ってもいつも違う楽しみがあります。
3回行きましたが、どの公演も大変おもしろかった。
今まで体験したことのない、まれに見る異世界!ショウーはもちろんのこと、正直言ってあまり期待していなかった料理にも驚かされた。主人と2人、その夜は本当に楽しい思い出をまた1つ増やすことが出来た。新しいパフォーマンスもぜひ観たい!
テントに入ってすぐもう別世界に入った感じで興奮しました。バーで飲み物を注文し、気分が高まってきたころでテーブルに案内され、もう1つ中に入ってカーテンや装置の美しさ、舞台と食卓の配置、食事をサービスする人が舞台に上がったり、曲芸 踊り パフォーマンスと全てが初めて経験したものでテンションが上がりっぱなしで、瞬く間に時間がすぎてました。友人にぜひ見てらっしゃいと勧めたものです。
と〜っても楽しかったです。笑いっぱなしでした。Roxy のポーカーフェースに、高笑いの頭爆発した人に、空中ブランコ芸等、面白いのと同時に、彼らの才能のすごさに脱帽です。こんなに人をハッピーにする仕事をされているのも私にとってとてもインスピレーションになりました。楽しくて楽しくて最後にキャストが夢の終わりの歌を歌うときにすごく残念で帰りたくなかったです。実は以前からずっと行きたかったのですが約$90となると学生で、仕事も安月給の身には高くていままで手が出せませんでしたが、大学卒業に両親が日本からはるばる来てくれたので、自分へのお祝いと両親へのプレゼントのつもりで思い切って予約しました。すべてを訳すのは大変だったので、両親は英語のところはわからないにしろ、それでもすごく楽しんでくれて本当に行ってよかったです。またぜひ行きたい!
 
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