シアトルでアウトドア:大自然にどっぷりつかる ノース・カスケードのアクティビティ10選

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Sahale Glacier

アメリカ本土の北西端、カナダとの国境に位置するノース・カスケード山脈。標高の高い山岳地帯、深緑の渓谷、閑散とした湖、雄大な氷河、パイカやマウンテンゴートなどの野生動物と、その自然はロッキー山脈やシエラネバダにも引けを取らない。しかしなぜか、「ノース・カスケード国立公園」はワシントン州にある3つの国立公園の中でも知名度が低い。そのため、レーニアやオリンピックのように観光客が殺到することもなく、ゆっくりと大自然にひたれる。そこで今回は、自然をがっつり堪能できるオススメのアクティビティをご紹介します。

マウント・ベーカーの氷河に臨むハイキング
Park Butte(パーク・ビュート)

Park Butte

Park Butte

ワシントン州三高山の一つ、マウント・ベーカー山頂の氷河を間近に眺めるならここ。パーク・ビュート展望台(標高5450フィート)付近はガレ場となっており、パイカ(ナキウサギ)の声があちこちから響く。また、途中の分かれ道から Railroad Grade Trail を行くと、ベーカー登頂のベースキャンプ場となっている美しい高原に出て、さらに進むとイーストン氷河(Easton Glacier)に手が届きそうな位置まで近づける。

エリア:マウント・ベーカー国立森林(Mt. Baker National Forest)
往復距離:7.5マイル(約12キロ)
標高差:2,200フィート(約670メートル)
パス:Northwest Forest Pass
詳細:www.wta.org

カヤックやカヌーで高山の湖を探索
Ross Lake or Diablo Lake(ロス・レイクまたはディアブロ・レイク)

Salish Dancer

エンバイロメンタル・ラーニングセンター主催の人気ツアー
カヌー「Salish Dancer」でディアブロ・レイクの自然を探索。
© North Cascades Institute

雪解け水の流れ込む美しい湖面を、ボートですーっと進む。標高の高い山々に囲まれた湖は、時が止まったかのようで、森閑としている。カヤックやカヌーのレンタルは、Ross Lake Resort で可能。ガイド付きツアーなら、エンバイロメンタル・ラーニング・センター主催の、カヌーツアーが人気が高い。自分のボートがあれば、ディアブロ・レイク(Diablo Lake)にある Colonial Creek Campground から出発しよう。ベストシーズンは6月中旬から9月頃まで。

エリア:ロス湖国立レクリエーションエリア(Ross Lake National Recreation Area)

野生動物や植物に出会うハイキング
Hidden Lake(ヒドゥン・レイク)

マウンテンゴート

急な斜面でも歩ける蹄を持つマウンテンゴート
© NPS/Brumund-Smith

天然の岩石で囲われた「秘境の」湖を目指すハイキングコース。標高7,000フィートに近いエリアには、地上からは想像できない景色が広がり、深い渓谷の向こうにはカスケード・パスやサハレ・アームが見える。

マーモット、パイカ、マウンテンゴートなどの野生動物に出くわすことも多く、ワイルドフラワーのメッカでもある。駐車パスは必要なし。

エリア:マウント・ベーカー国立森林(Mt. Baker National Forest)
往復距離:8マイル(約12.8キロ)
標高差:3,300フィート(約1,005メートル)
詳細:www.wta.org

標高差4,000フィートのハイキング
Cascade Pass & Sahale Arm(カスケード・パス & サハレ・アーム)

Cascade Pass & Sahale Arm

© NPS/O’Casey

標高の高いサハレ・アームの自然環境は過酷で、高山植物の命は短く、限られた期間のみ花開く。ノース・カスケード国立公園内で最も人気コースの一つ。ネイティブ・アメリカンの旅行ルートとして使用されていたカスケード・パス(峠)は比較的楽な行程で、子どもや慣れない人でも可能。しかし、体力のある人はその先のサハレを目指したい。標高7,570フィートの世界を体験してみよう。

エリア:ノース・カスケード国立公園(North Cascades National Park)
往復距離:12マイル(約19.2キロ)
標高差:4,000フィート(約1,200メートル)
詳細:www.wta.org

東部の丘陵地を自転車で散策する
Methow Valley(ミソウ・バレー)

Methow Valley

Methow Valley

カスケード山脈の東側は、西側とは異なる自然が見どころ。カスケード・ループのハイライトの一つであるミソウ・バレーでは、冬のクロスカントリースキー・コースが、夏はマウンテンバイクで走れるバックカントリーロードとなる。ロードバイクなら簡単で景色がいい Chewuch Loop、マウンテンバイク初心者なら Sun Mountain、上級者なら Buck Mountain に挑んでみるのもいい。

エリア:オカノガン国立森林(Okanogan National Forest)
詳細:www.methowtrails.org

絶景とスリリングなドライブを楽しむ
Harts Pass(ハーツ・パス)

Harts Pass

Harts Pass

ワシントン州で最も標高の高い道路(Forest Service Road 5400)では、車で限界森林を超える高度まで行くことができる。

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雪解け後すぐに開花するグレーシャーリリー。
北の果ての高山なら真夏に見られることも。
© Naoko Watanabe

ハーツ・パス周辺は、2003年の山火事によって鬱蒼とした森林が開けた高原に様変わりした。ブルーバードやキツツキが生息し、7月下旬から8月にかけてはワイルドフラワーが咲き乱れる。

道幅の狭い断崖絶壁の未舗装路のため、運転に自信のない人にはオススメできない。

エリア:オカノガン国立森林(Okanogan National Forest)
詳細:www.fs.fed.us

写真撮影スポット、高低差が少ない山歩き
Lake Ann(レイク・アン)

Lake Ann

Lake Ann

登山口付近から美しい高原が広がり、近場のみを散歩感覚で楽しむこともできるコース。マウント・ベーカー・スキー場の近くで、車でのアクセスもよく駐車場も広い。トレイルから見えるマウント・シュクサン(Mt. Shuksan)の東壁は、周囲の湿原や湖を捉えて美しい光景を作り出しており、人気の写真撮影スポットだ。そこから振り返ると、この国立公園内最高峰のマウント・ベーカー(10,886フィート/3,318メートル)がそびえる。

エリア:マウント・ベーカー国立森林(Mt. Baker National Forest)
往復距離:8.2マイル(約13.1キロ)
標高差:1,900フィート(約580メートル)
パス:Northwest Forest Pass
詳細:www.wta.org

陸の孤島を訪れるフェリーの旅
Stehekin(ステヒーカン)

Stehekin

Stehekin
© John Brown

レイク・シェラン(過去記事へのサイト内リンク)の北岸にある小さな村落「ステヒーカン」は、フェリー、水上飛行機、ハイキングでしか到達できない陸の孤島。村ではロッジや湖畔のキャンプ場に宿泊することができ、カヤック、バイク、釣りなどが楽しめる。また、シェランの町から、全長55マイル(約88キロ)の湖を北上するフェリーの旅では、周囲に連なる山々の流れゆく風景が楽しめる。

エリア:シュラン湖国立レクリエーション・エリア(Lake Chelan National Recreation Area)
詳細:www.stehekin.com

国境沿いの尾根を、キャンプしながらトレッキング
Copper Ridge Loop(コッパー・リッジ・ループ)

Copper Ridge Loop

日の出時のコッパー・リッジ展望台
© North Cascade National Park

ノース・カスケード国立公園のシンボルであるコッパー・リッジ展望台(標高6,102フィート/1,859メートル)からの見晴らしは、ワシントン州一の絶景ポイント。この場所にたどり着くには、テントを背負っての山歩きが必要だが、北にカナダ国境線を見下ろしながら延々と歩く稜線は、空中を散歩しているかのような気持ちの良いルートだ。

全長34マイルに及ぶループハイク(所要時間は最低でも4日)が人気だが、ノース・カスケード国立公園内でのキャンプは前もって予約することができない。ただし、展望台までの往復コースなら、公園境界線の外にある Hannegan Pass のキャンプ場に宿泊し、3日間の行程で走破できる。

エリア:ノース・カスケード国立公園(North Cascades National Park)
ループハイキングの全距離:34マイル(約54.4キロ)
標高差:8,600フィート(約2,621メートル)
パス:Northwest Forest Pass
詳細:www.wta.org

初心者でもディープな自然を堪能できる
Environmental Learning Center(エンバイロメンタル・ラーニング・センター)

Environmental Learning Center

ディアブロ・レイク湖畔にあり、ノースカスケード国立公園と
シアトル・シティ・ライトが共同経営するラーニング・センター
© Lara Swimmer

アウトドア初心者も、ワシントン州に馴染みが薄い人も、安心して大自然に足を踏み入れられる施設。「週末を自然の中で過ごしたい家族がセンターに宿泊し、ついでにナチュラルツアーに参加する」、そんな気楽な利用法が人気だ。同センターの主催するクラスは、数時間から数日間にわたり、周辺の自然や歴史を学ぶことができる。

ノース・カスケードの自然史を専攻とする教育学修士が取得できるコースも併設しており、その内容は初心者でなくても満足できる。さまざまなガイド付きツアーも試行しており、宿泊施設のみの利用も可能。

エリア:ノース・カスケード国立公園(North Cascades National Park)
詳細:ncascades.org

ノース・カスケードは夏まで雪が残ることが多く、山道は雪や土砂などの影響を受け、道路やトレイルの状況が変わりやすいです。お出かけ前は、Washington Trail Association のトリップレポート(Trip Reports)や、ノース・カスケード国立公園の公式サイトワシントン州運輸省の情報をご確認の上、お出かけください。

掲載:2017年8月 文・写真:渡辺菜穂子

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